オトメイトさんのNintendo Switch用ソフト「オランピアソワレ」で内田雄馬さん演じるキャラクター、縁の感想とネタバレ(あらすじ)をまとめました。
キャラクター紹介
※「オランピアソワレ」は乙女ゲーム制作ブランド『オトメイト』の作品です。
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CVは内田雄馬さん。
黄泉にある死菫城と言う名前の湯屋の店主。
元は地上で【紫】の長の息子として暮らしていた。
何事も無ければ、父の跡を継いで長になっていたかも知れない。
幼い頃に月黄泉の小間使として彼のそばにいた事から、今でも黄泉で一番月黄泉と親しい関係。
彼女とはコトワリの二人が彼女を初めて黄泉に連れて来たあの日、花占いをした事で知り合う。
その後も足繁く湯屋に通う彼女とは、言葉を交わす機会も多く、次第に距離を縮めて行った。
感想
別サイトにまとめた攻略直後の感想です。
ネタバレ(あらすじ)
君はこれからだよ。
さっきも言ったろ?
僕だって黄泉に来てしばらくは使い物にならなかった。
君は人形から人間の少女に戻ったばかりなんだから、焦る事はないよ。
天供島の男の子、天女島の女の子
まだあれは彼女が天女島で暮らしていた頃。
島には【白】の女しかおらず、男は月黄泉しか知らなかった彼女は、月黄泉からある男の子の話を聞いた。
その子は月黄泉が小間使いとして預かった男の子で、両親と姉、家族を一度に失い一人ぼっちになってしまったと言う。
歳も彼女と近いらしい。
だから彼女はその子も一緒に遊べるといいのに…と考え「その子、天女島に遊びに来られない?」と月黄泉に尋ねた。
しかしそれは難しいと言われてしまった。
だからまた考えた。
なら私が会いに行けばいいと。
「ねえ、私が天供島に行って一緒に遊ぶ事は出来ない?」と。
それでもいい返事を貰えなかった彼女は、浜で拾った貝を月黄泉に託した。
「その男の子にこの貝をあげて」と。
元気になって貰いたかったのだ。
だから拾った貝の中でも、一番お気に入りのものを託した。
これで男の子が元気になってくれればいいのに…と願いを込めて。
そうして幼い彼は、月黄泉から貝を受け取った。
貝を手にして思いを馳せた。
まだ見ぬ天女島の女の子へと。
天供島には【白】は居ない。
天女島にのみ存在すると言う。
だからその真っ白い女の子に会った事はない。
けれどきっと雪のように綺麗なのだろうと思った。
そうして願った。
いつかその子に会いたいと。
そして同時に思っていた。
本当に会えるのだろうか?と。
仮に彼女が天供島に来る事があったとしても、一族の咎を背負い黄泉に落とされた彼の元に、彼女が現れる日が来るとは思えなかったから。
それでも会いたかった。
嬉しかったから。
だから彼はその貝殻を宝物として、ずっと大事に持ち続けた。
【紫】の災、赤渦の災
彼の一族である【紫】は薬剤の調合を得意とする。
長の息子として生まれた彼は、幼い頃より薬学について教えられていた。
それでもまだ知識が足りないと、彼は一人【赤】へと勉強に出た。
【赤】の長である慈眼はマレビトで、彼らの知らない薬剤についての知識があるから。
少しでも薬の知識を増やすため、慈眼から学ぶためだ。
その頃紫では事件が起こった。
長の家から剥が出たのだ。
紫の人々が気付いた時には、もう彼の姉は命を落としており、両親ともに剥に罹っていた。
幸い紫は薬の知識は豊富だ。
皆薬学に精通している。
だから長夫妻を助けようと力を尽くした。
しかし皆の努力は報われる事なく、長夫妻を救えないばかりか、紫全てが剥に飲まれてしまったのだ。
そうして他の色の地区の者が、その異変に気づいた時には手遅れで、紫はその居住区諸共焼かれてしまった。
もう炎で浄化する以外、島を守る術がなかったから。
そうして知らせを受けた彼が急ぎ紫に戻った時には、全てが焼け焦げた後だった。
立ち入り禁止のそこだったが、この目で確かめたいと思った。
本当に家族が、同じ色の仲間が、もうこの世にいないと言うことを。
だから夜中にこっそりそこへと忍び込んだ。
すると姉の顔には美しい青のハンカチがかけられていた。
その様子を不思議に思った彼は、姉と良く手紙交換に使っていた庭木の窪みを探してみた。
もしかしたら姉から何か手紙があるのでは?と思ったから。
幸い窪みのある木は焼けずに残っており、彼はその中から姉の手紙を見つけた。
そこには「私は【青】により殺された」とだけ記されていた。
姉の死には何かある。
そう思いながらも、彼は剥と言う恐ろしい病で、危うく島を危険に晒しそうになった【紫】の咎を一人で背負い、幼いながら黄泉に落とされてしまった。
彼はただ薬を学ぶために赤に居ただけなのに。
その後黄泉の孤児院へ入れられそうになっていた彼を月黄泉が預かった。
小間使いが欲しいからと。
一方彼女も、そんな事情で月黄泉の元に来た彼を元気付けるために貝殻を贈った直後、災いに見舞われていた。
赤渦の災だ。
その夜男の侵入を許さない【白】の女だけが住まう天女島に、男たちが上陸したのだ。
天女島の女には、拔の力がある。
その身が危険に晒されると、相手を消してしまうのだ。
それはアマテラスへ祈りを捧げるその身を守るための術。
しかし天女島の女たちは、人を殺めるのではなく、誇りを守る為に自らその命を絶つ事を選んだ。
愛する夫以外の男に触れられるくらいなら…と思ったのだろう。
そうして天女島の女たちは幼い彼女一人を残して、この世を去った。
彼がたった一人の【紫】となった後、彼女もまた災に見舞われたった一人の【白】となった。
黄泉を変える為に
黄泉に落とされた彼は、月黄泉の側でさまざまなことを学んだ。
だから大人になった今でも、彼なりに月黄泉を尊敬しているし、天供島で一番信頼しているのだ。
黄泉で成長していく彼は、玄葉と親しくなった。
玄葉とは良く一緒に、とある食堂で食事をしていた。
その店を切り盛りしている萩野という女性を、二人は姉のように慕っていたし、萩野も二人をとても可愛がってくれた。
だから大好きだったのだ。
所がある日を境に萩野は店を休みがちになった。
心配した二人だったが、次第に彼女のお腹が大きくなって行くのに気づいた。
萩野に夫は居なかったが、きっと愛する人を見つけ、結ばれたのだろう…と嬉しく思っていたのだ。
しかし休みがちだった店がついに全く開かなくなってしまった。
不審に思った二人は、勝手に店へと忍び込むと、萩野は既に亡くなっており、剥を発症していた。
この島では死者は速やかに弔わなければ、その骸が剥を発症してしまう。
そうして触れた者に剥が広がってしまうのだ。
後で分かった。
萩野は望まぬ相手に乱暴されて身籠ったと。
そしてその事で悩み苦しみ、自ら命を絶ったと。
更には悲しい事に、上では色層を破って結ばれることをハズシと呼び重罪であるのに、ここ黄泉で上の人間が女性に乱暴する事は罪に問われないのだ。
やっている事は同じ。
いや、ハズシよりずっとひどい。
なぜならハズシは互いが合意の上、愛し合っているから。
しかし黄泉でのそれに愛はない。
一方的な暴力に他ならない。
ただ原色の男達が、濁りのない子供欲しさに好き勝手に乱暴しているだけなのだから。
そう、何故か原色では死産が多く、子孫を残す為、黄泉で気に入った女を見つければ、その者に子を産ませる為に乱暴すると言う事件が後を絶たなかった。
その上濁りのない子供が生まれれば、母から引き離し上に連れて行くのに、望む色が生まれなければそのまま黄泉に捨て置くのだ。
どこまでも自分勝手極まりない、思いやりのかけらもない行為だった。
幼いうちにそんな悲しい黄泉の現状を知ってしまった彼。
姉のように慕っていた人だったから思ったのだ。
実の姉がこのような理不尽な暴力の犠牲になったらどう思うだろう?と。
耐えられないと思った。
辛すぎると思った。
だから守りたくなったのだ。
その理不尽な暴力から、黄泉の全ての女たちを。
そうして彼は湯屋を始め、軍の人間の弱みを次々と握り、それを盾に交渉。
彼のその交渉により、以来女達が理不尽な暴力を拒否する権利を得たのだ。
誓約書というものを作り、それに相手のサインを貰い合意がなければ、手出し出来ないというルールを作った。
それが黄泉の多くの女性を救う事に繋がった。
姉の死の真相
萩野の事件の時に、姉が同じように理不尽な暴力の犠牲になっていたら耐えられない…と思った彼。
しかし彼の知らない所で、姉は理不尽な暴力の犠牲になっていたのだ。
それは姉が【青】の珠藍大姉に仕えていた時だった。
青の長でもある珠藍大姉の夫は、彼の姉を襲った。
子を産ませようと思ったのだ。
長には珠藍と言う妻がいた。
しかし珠藍は18の時に嫁ぎ、19の若さで剥を発症した。
そうして一命は取り留めたものの、胸元の皮膚が醜く変色してしまったのだ。
若く美しい妻の美しかった体は、見るも無惨な姿になっただけでも辛い。
けれどそれだけではなかった。
珠藍は剥を発症して以来、月のものが来なくなってしまったのだ。
そう、もう子を産む事が出来ない体になっていたのだ。
まだ19歳と言う若さで。
それでも長として子を設けたかったのだろう。
ちょうど妻に仕えている彼の姉に目をつけたのだ。
色層も独色で悪くないし、何よりとても美しかったから。
しかしその後すぐに姉は珠藍大姉に仕えるのをやめてしまった。
そうすれば青の長に会わずに済むから。
しかし事の発覚を恐れた長は、紫まで足を運び何度も姉を脅しては、また犯したのだ。
恐ろしかった。
辛かった。
悩んだ彼の姉は、自ら命を絶った。
姉の死後、娘に何があったのかを知った両親もまた、そんな事で娘が命を絶った事を知られないように、娘を隠した。
しかし娘の亡骸は剥を発症し、両親に襲いかかった。
そうして紫は滅びの一途を辿ったのだ。
その後真実を知った珠藍は叉梗と共に夫に剥になる菌を打った。
剥で夫の命を終わらせる為に。
その真実は、彼が姉を死なせた犯人と睨んでいた珠藍大姉と叉梗から知らされた。
そうしてその重すぎる真相を珠藍大姉や叉梗と共に、彼女と背負う事に。
半分ずつ
彼女の夫探しはと言えば、彼が選ばれた。
黄泉を変えようと言う彼の話に、そんな彼の隣で自分もこの島を変えたいと思うように。
そうして次第に彼に惹かれた彼女。
なぜならきっとそうなる運命だったから。
あの日貝を渡した事が、同じ境遇の二人を強く結びつけたのかもしれない。
そうして彼女はあの話を聞いた日、剥の研究に協力するよう叉梗に脅されたが、それを了承する代わりに条件を出したのだ。
交配を永遠に禁じられた彼を夫に出来るようにと。
黄泉で生まれ育ち海を見たこともない子に海を見せたいから…と、月に一度でいいから、黄泉からも上に行けるようにして欲しいと。
そして彼女が配達した黄泉からの手紙に、地上の人が返事を書けるよう、また地上からも黄泉に手紙を出せるよう、郵便箱を上にも設置させて欲しいと。
彼女のその条件を珠藍大姉が他の長に掛け合ってくれ、晴れて彼女は彼と結ばれる事に。
更にはカメリアと明日羽に海も見せる事が出来た。
少しずつ、けれど確実にこの島は変わり始めた。
それは二人の努力の賜物だろう。
黄泉を変えようと力を尽くした彼と、手紙を配達したり、自分の研究を餌に様々な交渉をした彼女の力。
そうして結婚後も黄泉を見守り変えて行きたいと願う彼は、将来彼女が子供を産んで白の長となった時のことも考えていた。
その時は黄泉と天女島と、半分ずつ暮らそうと。
以前彼女と共に訪れたあの島で、一緒に暮らしてみたいと思ったのだ。
今はたった一人の白。
けれどずっとではない。
もう彼と言う素敵な夫が居るのだから。
すぐに二人目の白が誕生するだろう。
そしてたった一人の紫もまた、一人ではなくなるのだ。
紫は交配により生まれるから。
既に医療院で幼き紫を保護し育てていると言う。
新しい紫も気になるからね…と言っていた彼は、きっとその子が大きくなったら、紫の先輩として、手を貸してやるつもりなのだろう。
何しろ紫は薬学に精通していなければならないのだから。
彼の豊富な知識は、きっと未来の紫を大いに助けるはずだから。
そうして二人は繋いでいく。
未来へと、次の世代へと。
少しずつ変わり始めたこの島は、彼らの次の代には、更に佳き島へと変わって居る事だろう。
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