オトメイトさんのNintendo Switch用ソフト「オランピアソワレ」で堀江瞬さん演じるキャラクター、ヒムカの感想とネタバレ(あらすじ)をまとめました。
キャラクター紹介
※「オランピアソワレ」は乙女ゲーム制作ブランド『オトメイト』の作品です。
バナーの画像はこちらからお借りしております。
CVは堀江瞬さん。
弔い屋と呼ばれる、死者を拔の力で晶に変える仕事をしている。
主人公には興味があるようで、声を掛けず気配も殺し、そっと彼女を見ている事が多い。
仕事柄なのか、人と接する事が苦手。
いつも髑髏を抱いているので、どこに居ても気味悪がられてしまう。
更には死の穢れを人々は嫌うので、どうしても一人になりがちであった。
天女島の唯一の生き残りの彼女にとって、拔の力を持ち髪色が銀色な彼は親近感が湧く存在に。
そうして視線を感じる度に声を掛けるようになり、次第に絆を深める。
感想
別サイトにまとめた攻略直後の感想です。
ネタバレ(あらすじ)
逃げてばかりだった僕は、もう死んでしまった。
どうか新しい僕も…好きになって。
形を持たない神
その昔、形のない神が自らの霊玉を分ち、男と女を作った。
故に人々はその魂の半身を求める惹かれ合う。
天供島に伝わるこの話を作ったのは卑流呼。
彼は本当に形のない神だった。
本人はこの話を『呪い』だと言うが、願いなのではないだろうか?
色を持たず、実態を持たない彼。
母に醜いからと葦の船で流されて海を漂った彼。
だから愛されたかった。
こんな僕にも対となる半身が居て、いつか愛してくれるはず。
そんな願いを込めて。
そして彼が作った世界の人々に、幸せになってと願いを込めて。
愛に飢えた彼は、イザナミの最初の子供だった。
とても力は強いものの、『醜いから』と棄てられた子供だ。
そうして白の女が祈りを捧げる神アマテラスは彼の妹。
彼女の生まれた世界の前身でもある一つ目の世界。
そこでアマテラスは兄を疎んでいた。
醜いと言われていたから。
だから一度も言葉を交わした事がなかった。
また彼もアマテラスに近づく事が出来なかった。
醜い自分は近づいてはいけないと思っていたから。
だからあの日、アマテラスが殺される時に、守る事が出来なかったのだ。
そうして太陽は消え、アマテラスは永い眠りに就いた。
だから彼はその強い力で二つ目の世界を作った。
しかし闇に覆われていた。
だからその力で仮初の太陽を作ったのだ。
故に太陽は色の力を必要とした。
だからアマテラスから生まれた『白』の女は、18歳になると夫を得て、色を得る。
そうしてアマテラスに祈りと共に、その色を捧げるのだ。
仮初の太陽が、輝き続けるようにと。
だから彼女には夫を得る義務がある。
白の子孫を残す事はもちろん、夫から色を得て、それを太陽に捧げる為に。
色には力があったから。
だから卑流呼は天三柱を造らせたのだ。
人の色の力をあの柱に結集することで、いつかアマテラスを呼び戻す為に。
アマテラスが呼び戻された時、この世界には本物の太陽が戻るから。
世界の終わりを望む者
卑流呼は二つ目のこの世界を綺麗な世界にしたかった。
アマテラスの為に。
アマテラスは虹が好きだから、虹のような美しい色の世界を作ったら、きっと喜んでくれるのでは?と考えたのだ。
それが色層の始まりだった。
そんな兄の妹への想いから生まれた色層。
しかし次第にその色層が人々の心を歪めてしまったのかもしれない。
ただ世界を美しくしたかったと言う卑流呼の願いは、いつしか美しい色しか認めないと言う傲慢な考えに支配されるように。
天三柱だって、元は全ての者の晶を使って、とても綺麗だったのに。
いつからか人々が勝手にルールを作ってしまったのだ。
美しく尊い色しか使わないと。
そうして今では地上の者の晶しか使われなくなり、黄泉に追いやられた者たちの晶は、滝に打ち捨てられるようになってしまった。
色層作ったのは卑流呼。
しかしその色層を歪め、雁字搦めにしてしまったのは、他でもないこの世界で暮らす人間だった。
そうしてその犠牲となったのも、またこの島で暮らす人間だ。
色層で決められた相手と婚姻すると言う仕来りが出来、それを破る者はハズシと呼ばれ処刑されるように。
けれど誰もが、ただあの話のように半身を求めていただけだったのに。
それを罪とする世界になってしまった。
更には黄泉へと追いやられた者たちは、『不出来』だと、『醜い』と虐げられていた。
そんな中、世界の終わりを望む者が生まれても不思議はない。
色層が全てのこの世界に絶望し、何も変わらないなら、こんな世界で生きるのなら、世界なんて終わってしまえばいいと。
世界を終わらせるのは簡単だ。
太陽を失えばいいのだから。
そう、唯一の存在である【白】の娘を消してしまえばいいのだから。
海浬もその一人だ。
黄泉の孤児院で暮らし、瓦版を売る海浬は虐げられて生きてきた。
そうして強い拔の力を持って生まれたことから、叉梗により処刑人(死刑執行人)に推挙された。
コトワリに知らされることなく。
あんなにも幼いのに。
叉梗に言われたのだ。
処刑人となるなら、甲の色紋を授け、地上で暮らせるように取り計らうと。
しかしそんな日は来ることがないまま、生きた人間を晶に変える。
自分への恨みの言葉を断末魔を聞きながら。
そんな絶望した心に、イザナミが入り込んだのだろう。
ある時奈落の死に水の泉に海浬が落ちているのをカメリアが助けた事があった。
その時に海浬は死に水の泉に封印された、闇の女神イザナミと通じるように。
世界を壊してしまえ…と言う声を聞くようになったのだった。
形を得た神
伊舎那天の幽宮に居るとされる卑流呼。
卑流呼様、と崇められる天供島を作ったとされる神だ。
しかし形を持たない神は、人形師である月黄泉の協力の元、形を得る事となった。
人形の体に入ることで。
そうして彼は『ヒムカ』と名乗り、幽宮を出て島を歩き回るように。
現在は弔い屋として、死者が出ると亡骸から剥が発症する前に晶に変えたり、自死した者の弔いを行う仕事だ。
住まいは弔い屋が使う北の浜にある小屋。
そこに『さがしもの』をして浜に流れ着いたものを運び込んでコレクションしている。
彼は18年前、アマテラスの声を聞いた。
一人の娘を依代に復活すると言うものだ。
その娘が彼女だ。
だからずっと見ていた。
早くアマテラスに会いたくて、ずっと彼女を見守っていた。
しかしある時気づいたのだ。
その面差しこそアマテラスに似ている彼女だが、見れば見るほどアマテラスではない。
彼女は彼女だった。
黄泉に来て、地上では不出来だと、醜いとされる色の者たちを見て「醜い色など一つもない」と声をあげ、一躍黄泉の人気者になったり。
突然黄泉と地上を結ぶ手紙の配達を始めてみたり。
そして彼女はこの島の色層を酷く疎んでいた。
島を変えたいと願っていた。
そんな彼女に、アマテラスとは違う彼女に惹かれるように。
彼は思っていたのだ。
自分は間違ってしまったと。
現在のものとは目的は違えども、色層を作ったのは彼自身だから。
人間たちがより生きづらい身勝手な世界にしてしまったとはいえ、キッカケは自分だと思っていたから。
だから彼女の存在に光を見たのかもしれない。
仕来りを作り今の島に変えたのも人であるが、それを更に佳き物に変えようとする力を持つのもまた人であると思えたから。
そうして二人は互いに惹かれ合う。
けれど結ばれない。
彼は人ではないから。
彼は色を持たぬから。
白の娘は夫から色を得る事で、太陽を輝かせる存在だから。
真っ白い晶
二人が惹かれ合い、けれど結ばれない事に悩んでいる頃、事件は起こった。
人が消えるようになったのだ。
初めは明日羽に人探しを頼まれた事かわキッカケだった。
戻らないと言うその人を探していると、地上からコトワリの二人も、やはり同じ人物の捜索にあたり黄泉を訪れた。
互いに協力し、行方不明者を探すと、彼の服だけを路地裏で発見。
服だけ脱いで何処かに行くとは考えにくく、皆は頭を悩ませる事に。
しかしこれだけでは終わらなかった。
翌日もその次も、次々と行方不明者が現れ、服が発見された。
一連の出来事から、拔による殺人と断定。
最初は強い拔の力を持つ彼が疑われた。
しかし拔の力だけで疑うのなら、他にも容疑者はいるのだ。
現在この島に強い拔の力を持つ者は4人いた。
弔い屋の彼と、白の彼女、そして青の璃空。
最後に処刑人だ。
自分は犯人ではないと言う彼にそのことを教えられた彼女は驚愕した。
処刑には反対だと思っていた。
けれど処刑は行われ続けていた。
なのに考えてもみなかったのだ。
その処刑を執行する人がいると言うことを。
そこで初めて彼女は処刑人があの海浬であることを知り、心を痛めた。
だって、あまりに幼いから。
生きた者を晶に変える。
道摩の腕を壊した事のある彼女には、想像できてしまったのだ。
それがどんなに辛い事かを。
だから祈らずにはいられなかった。
どうか犯人が海浬ではありませんように…と。
そうして二人が海浬が犯人では?と怪しむようになった頃、コトワリでも処刑人が怪しいと言う動きに。
しかしコトワリには先代の処刑人が登録されており、今回の事件で初めてあんな幼い少年が処刑人をしていることを知ったのだった。
一連の事件は、死に水の泉に封印されたイザナミが、その封印を解くための力欲しさに海浬を利用したものだった。
けれどそれだけでは飽き足らず、彼女を殺すよう命じたのだ。
闇の女神であるイザナミは、太陽に連なる白の娘を心底憎んでいるから。
そうして軍もコトワリも、彼女と彼も、海浬にたどり着いた頃、黄泉では大きな地震が起きるように。
余りの地震に、黄泉の人々は一時的に地上に避難するほどだった。
その原因がイザナミだと気づいている慈眼に、黄泉とイザナミのことを託された彼女は、彼にが先に向かった死に水の泉へと向かった。
するとそこには月黄泉と明日羽が倒れていた。
二人とも酷く顔色は悪いものの、息はあるようだった。
だから必死に月黄泉を起こそうと声を掛けると、そこに海浬が現れた。
そうして彼女を消すと言うのだ。
水の中のあの女が世界を壊してくれるって言うんだ。
そうしてあんたの真っ白い晶がほしいって。
そう言う海浬に追い詰められてしまった。
彼女を、世界を救う為に
海浬に追い詰められた彼女。
けれどカメリアに頼んできた。
縁に降りて来てもらうように。
だから助けを期待していたし、実際足音が聞こえた時には、助けが来たと思ったのだ。
しかし階段を降りて来たのは、更なる絶望だった。
銃を持つ柑南だったのだ。
しかも誰も入れないように鍵を閉めたと言うのだ。
そうして海浬が彼女を消せるようにと、柑南は彼女を押さえつけ、さらに「死ぬ前に僕の慰み者になってくれませんか?」と彼女のブラウスの中に手を差し入れて来た。
「拔の力で消せばいい」と嘲笑う柑南。
そうして柑南の手が彼女の太ももを這った。
おぞましい感覚。
逃れたくとも彼女の首にはナイフが当てられていた。
傷がつくくらいは構わない。
けれど万が一命を落とすような事になれば、白が途絶え太陽が消えてしまう。
だから動けなかった。
そうして重なる絶望に負けそうになった時、新たな足音が。
彼が助けに来てくれたのだ。
鍵を掛けたはずのそこから人がやってきた事に柑南が驚いた隙に、彼女は彼の元へと逃げた。
しかしまた絶望が降りてくる。
今度はカメリアが現れ、しかし以前海浬をカメリアが助けたからだろうか?
イザナミの意識が乗り移っていたのだ。
そうして彼女を消そうとする。
間一髪彼が助けるも、イザナミはカメリアと彼女の友情を利用しカメリアの腕をむしり取った。
この人形を壊されたくなければ、こちらへくるように…と。
カメリアを人質に取られ、従わざるを得ない彼女。
しかしカメリアの意識が、彼女を助けようとした。
自分は人形だから大丈夫と。
だから逃げてと。
そんな彼女たちのやり取りに、逃げてばかりだった彼は決意した。
彼女をこの世界を守る為に、その命を使うと。
そうして彼は持てる全ての力を使い、死に水の泉を焼き払い、イザナミを消し去った。
けれど力を失った彼の体は、抱きしめた彼女の腕の中、崩れ去ってしまった。
天冠の鏡
イザナミが消え去った事で世界は守られた。
もう地震もなくなり、太陽も無事だ。
少しずつ皆は日常を取り戻して行く。
けれど彼女は動けなかった。
本当に自分の中から半分が消えてしまったように。
一歩も歩くことが出来ないのだ。
そんな彼女に月黄泉は天冠の鏡の半分を渡した。
もう半分は生き水の泉に沈められ、そこにアマテラスが眠っていると言う。
この鏡を使って生き水の泉へ行けば、アマテラスを起こす事が出来るかもしれないと。
しかしこうも言っていた。
過剰な期待はいけないよと。
本当にアマテラスが目覚める保証はないからだ。
けれどなんでも良かった。
彼を取り戻す事が出来るのなら、なんでもするつもりだった。
そうして彼女は一人天女島へと船を出した。
天女島を守る渦潮は、彼女を乗せた船が近づくと、嘘のように消えた。
まるで彼女を歓迎するように。
懐かしい気持ちを抱え、彼女は生き水の泉の前へ。
そうしてアマテラスに祈り、鏡の半分を泉へと落とす。
更に彼の腕輪を落とし、「この腕輪の持ち主にもう一度会わせてください!」と。
しかし泉は彼女の前で沈黙したまま。
それでも諦めきれずにアマテラスへの暴言を吐く彼女。
呪いますよ!と泣き叫ぶ彼女に、アマテラスは応え、姿を表した。
彼女の頼みを聞いたアマテラスは、けれど「それは難しいですね」と答えた。
しかし不可能ではないようなのだ。
だから方法を尋ねると、天三柱を使えば呼び戻せると。
しかしあの天三柱はアマテラスを呼び戻し、本物の太陽をこの世界に帰すためのものだと言うのだ。
アマテラスへの祈りを捧げ、太陽を守る白の彼女が、自らの願いの為にその天三柱を使うわけにはいかない。
だって、仮に彼を呼び戻す事が出来ても、永遠にこの世界に本物の太陽が戻らなくなるから。
そこで彼女は提案した。
私の命の半分を捧げるから、それで彼を呼び戻してくれませんか?と。
白を途絶えさせる事は出来ないから、命の全てを捧げる訳には行きません。
だから半分を。
どうしても彼を諦められないのです!と。
「だそうですよ、兄さん」
そうアマテラスが声をかけると、そこに彼の姿が現れた。
アマテラスはあの鏡の半分を使い、彼を呼び戻してくれたのだ。
初めまして、兄さん。
そう言うアマテラスは、一つ目の世界で彼を醜いと疎んじて話をしなかった贖罪と、消えた太陽の代わりに仮初とは言え再び陽の光を齎してくれた感謝だと言う。
そうして彼女に「兄をよろしく」と。
呼び戻された彼は、もう人形ではなかった。
その体には熱を宿し、血も通っていたのだ。
そうして彼は彼女に『青銀』の色を与えてくれた。
そう、もう彼は彼女の夫となれるのだ。
人となり色を得たから。
神の力を持っていた頃は、何も出来ず逃げてばかりの彼。
けれど人間になった今、やりたいことも出来そうな事もたくさんあると言う。
まずは人の力で島を変えると彼女に告げた彼は、とても晴れやかな顔をしていた。
もう海浬のような悲しい思いを誰もしないで済むような、そんな世界をつくりたい。
誰もが幸せになれる世界をつくりたい。
彼は言う。
もう卑流呼様は必要ないと。
きっとかれからは、人間になった彼と、そして彼女を始めとした島を変えたいと言う人々の想いが、この島を変えて行くのだろう。
すぐには難しい。
それでも少しずつ、変えようと思う気持ちがあれば、変わっていくはずだから。
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