スチームプリズン-7つの美徳-【エルトクリード・ヴァーレンティン】

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HuneXさん、dramatic createさんのPSVita用ソフト「スチームプリズン-7つの美徳-」で白井悠介さん演じるキャラクター、エルトクリード・ヴァーレンティンの感想とネタバレをまとめました。

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キャラクター紹介

CVは白井悠介さん。
下界のリベラリタス地区の代表でヴァーレンティン銀行の頭取。
下界へ研修に来た主人公が、HOUNDSのリーダーと剣を交えている姿に魅せられ、犯罪者として下界に来た彼女を護衛として雇ってくれた人。

人を食ったような性格で、彼女やウルリクをよくからかうが、責任感が強く、地区の住民のための自己犠牲も厭わない。
なんでも一人で背負い込んでは平気なフリで笑う所も。

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感想

手紙風に書こうと思いましたが、あまりに興奮してしまって(笑)
うまく手紙にならなそうなので、つらつらと語ります。

オズマフィアもそうですが、ゆーますさんの作品が本当に大好きです。
スチームプリズン、まだ一人目ですが最高です!

白井さん目当ての購入でしたので、白井さんから迷わず行きましたが、なんか独特のキャラで戸惑ってたんです。
戸惑った気持ちのまま、どんどん口説かれて、主人公同様逃げ腰になっていたんです。
なのに落とされました(笑)
そんな所見せられたら落ちない訳ないよ…という展開が絶妙でした。

また「何、これ?どういう事?」と言う要素が、分かりやすく出てきたので、その謎にも心惹かれ、全員攻略出来そうな予感が。

一番気に入っているのは、主人公とエルトの決闘シーンです。
主人公カッコよかったです!
あんな風に好きな人を支えられる女性になりたいと思いました。

そして肝心のエルト、最高でした。
独特の表現とか、最初面食らいましたが、終わる頃には馴染みました(笑)
寧ろあれがないと寂しいとすら思えてしまう。
それくらいエルトに毒された…いや、惹かれたのです(笑)

飄々として見えてるけれど、思慮深く、チャラい雰囲気なのに情の深い所が素敵でした。
リベラリタスを愛し、そこに住む人々を大事に思っている所も素敵でした。

白井さんの声と話し方が、エルトと言う人を大変魅力的にしてくれていたと思います。
白井さん、ステキなエルトをありがとうございました。

ネタバレ

俺は君に命を救われ、君は彼に命を救われた。
『生きろ』という想いが、俺たちを生かしている。
共に生きましょう。
前へ、未来へ、夜明けの向こう側へ。

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罪人として下界へ落とされ、困っていた彼女を救ったのが彼だった。

初めはあの日HOUNDSのリーダーから救った男の子が家へと招いてくれ、保護区域で女が一人で生きていくのは難しいと言われ、数日世話になった。
けれど配給される僅かな食料を、分けてもらいながらの居候はなかなか辛い。
自分に出来る仕事をと探すものの、職にありつけない彼女にウルリクが声を掛けてくれたのだ。
ある人があんたの剣の腕を見込んで雇いたいと言っている…と。

そうして彼女は保護区域の外の下界へと足を踏み入れた。

上界では下は全て下界として一括りとされていたが、こちらでは罪人がHOUNDSの監視の元暮らす配給のあるエリアを保護区域、その保護区域を囲む塀の外が下界と呼ばれていた。
下界は洪水を生き延びた人々の子孫が住んでいる場所だった。

そこの文化は上界とは比べようもない程進んでいて、剣は過去の遺物と思われる程、銃も浸透している世界。
けれどウルリクに彼女のスカウトを頼んだ彼は、騎士への憧れが強く、HOUNDSのリーダーと彼女の戦いを見た時、その姿に魅力されていたのだ。
だから彼女を自分の護衛として雇いたいと申し出た。

そうして彼の専属護衛となった彼女。
銃の腕の立つ彼にとって、彼女はアクセサリーみたいなものだったのかも知れない。
いつも女性に求められる彼は、女性に慣れていて、彼女の事もからかうように口を開けば口説いていた。

そう、彼はいつも求められていた。
だから前の代表からこの土地を解放させリベラリタスを作り、その住民の期待に応えるため行動していた。
求められたものに応える事に、自分の価値を見出していたのかも知れない。

初めは自らの意思で動いたのだろう。
けれど2年も代表として期待に応え続けていると、分からなくなってしまう。
本当の自分の気持ちが、自分の望みが。
求められた事に応える事に忙しくて、いつしか自分の気持ちは置き去りになっていたのだろう。

初めは彼の軽く口説く態度に困惑していた彼女だったが、リベラリタスの代表として彼の背負うもの、そして人々の期待に応えようとし続ける姿に、彼への評価も変わってきた。
そしてキスの意味を教えると言う彼に口付けられた時から、彼女のそれは恋愛感情に変わっていた。
けれど本人はよく分からない。
上界は決められた相手と婚姻する世界で、自由恋愛なんて存在しなかったし、男まさりな彼女は恋愛に興味などなかったから。

そうして互いに惹かれ始めた頃、事件は起こった。
それはHOUNDSの視察の時だった。
彼女は護衛としていつも彼に付き従っていたのに、HOUNDSの視察だからと、その日は自宅待機を命じられた。

一日ぼんやりと彼の屋敷で過ごした彼女は、ドアを叩く音に慌てて扉を開けた。
するとそこには負傷者に肩を貸したフィンが立っていたのだ。
まさか下界で再会するとは思ってなかった二人は、互いに互いの立場に驚いた。

なぜならフィンはHOUNDSの制服を着ていたから。
フィンにしてもそうだろう。
保護区域にいると思い、彼女を探していたのに、まさか塀の外の下界でリベラリタスの代表の護衛をしていたのだから。

リベラリタスの代表である彼の屋敷は、HOUNDSの緊急避難場所となっているようで、下界で仲間が負傷したため、フィンは助けを求めて扉を叩いたのだった。
彼が留守ではあったが、医療技術のある部下がいることを彼から聞いていたので、その部下を呼び手当をしてもらった。

その後彼が帰宅し、手当を受けた仲間を連れて屋敷を後にしたフィンだったが、その仲間が彼女が自分たちのリーダーが探している女だと気づいてしまったのだ。
罪人としてこちらへ送られたばかりの頃、HOUNDSに連行され、リーダーによりひどい暴力を振るわれた事もあった。
あの私闘の事を恨みに思っているのかも知れない。

だからフィンの仲間はリーダーに報告して褒美を貰うと大変喜んだのだが、フィンはそれを許さなかった。
彼女を危険に晒すような事なんて、できる訳がないから。
だから彼はその仲間の口を封じた。
迷わなかった。
彼女を守るためだから。

その後HOUNDSに戻ったフィンは、仲間の死について取り調べを受けたものの、下界のものの仕業として誤魔化した。
そうしてHOUNDSを抜け出し、彼女の元へと急いだ。
フィンは彼女を救おうと思っていた。
好き好んでリベラリタスの代表の元にいる訳がないと思ったから。

その頃彼女は、上界時代の相棒がHOUNDSである事にショックを受けていた。
そんな彼女を元気づけようと、彼は食事に誘ってくれた。
そうしてなぜフィンがHOUNDSに?と言う彼女の疑問には、彼が答えてくれた。
それは情報屋であるウルリクからのまた聞きらしいが、警察官は相棒が罪人となった場合、連帯責任としてもう一人はHOUNDSとして保護区域で働く事になってしまうと言う規定があるのだと。
つまりフィンが警察官を辞めてHOUNDSにいるのは、彼女のせいなのだ。

彼女自身は何もしていない。
何が起こったのかも分かっていない。
けれど彼女が罪人とされてしまった事が、フィンの人生を狂わせた事だけは確かだった。

そうして食後に寄り添い歩いている二人の元にフィンが現れた。
下水道を通って来た出口が、ちょうど二人が食事をしていた店のそばだったのだ。
そして顔を寄せ合う二人を見て、フィンは激昂した。
だって彼女はフィンにとって清らかな存在だったから。
気高い騎士で、神聖な存在。
なのにまるで女のようだった
男に顔を寄せている妖艶な姿が。

きっとあの男が彼女を変えてしまったのだ!
許さない!

そう思ったフィンは、彼に斬りかかった。
とっさに彼女が反応したものの、仲間同士で斬り合う事で、彼女が傷つくと思った彼は、自ら前に出て彼に斬られてしまった。

彼の銃の腕前は彼女がよく知っている。
容易く撃てるはずだった。
けれどフィンが彼女の大事な昔の仲間だと知っていたから。
だから彼は引き金を引かなかった。
彼女のために、彼女心を守るために、自らが犠牲になった。

彼の傷は命に別状はないものの、血が止まらなかった。
そうして彼が寝込んでいる間に事態は悪化していった。
彼がHOUNDSに襲撃された噂がリベラリタスに広がり、治安が悪化。
それに便乗して他地区からも暴動を起こしにやって来たり、先日フィンが口封じしたHOUNDSも、下界の者が犯人だと上界から責められてしまう。

幸い彼女がフィンが警察官時代に剣に毒を塗っていた事を思い出し、上界出身の医者をウルリクが見つけてくれたお陰で、傷は快方に向かったものの、下界の各地区の代表が集まる会議で、彼はみんなを代表して上界へ行く事になってしまった。
それは下界から彼が生贄として上界に行き、生きては戻れないながらも英雄として祭り上げられて、下界が上界へと攻め込むキッカケになれ…と言う他地区の代表による圧力だった。
一番小さい地区で、一番年若い代表。
しかも2年前に出来たばかりの地区だ。
なにかと不利な立場にされるのは、今に始まった事じゃない。

そうして片道切符で死を覚悟して上界へ行く事を知った彼女は、彼に決闘を申し込んだ。
私が勝ったら行くのをやめてほしい…と。
そうして戦いながら彼女は彼を説き伏せた。
もっと自分を大事にしてほしい…と。
人のために死ぬのではなく、リベラリタスのために生きて欲しいと。
生きて出来る事を探して欲しいと。

彼女の説得に上界行きを取りやめた彼は、その旨を代表たちに伝え、異議があるのならリベラリタスとの交流を絶ってくれても構わないと話した。
すると予想はしていたが、全ての地区がリベラリタスとの交流を断つと連絡して来た。
他地区との交易なしにリベラリタスを維持し続けるのは難しかった。
他地区から来た者の起こす暴動も、抑えきれなくなっていた。
そんな彼は彼を支える代表補佐たちにより、代表を下ろされてしまった。

そうしてただの頭取に戻り腑抜けた彼を、彼女が立ち直らせた。
リベラリタスがどれ程彼にとって大切なものなのか、彼女は知っていたから。
そうして彼は彼女の支えで立ち直り、暴動を収めるためにHOUNDSと手を組んだ。
大変な争いの中、彼女も彼の騎士として戦った中で、敵に囲まれ身動きが取れなくなった所をフィンに助けられた。
その戦いでフィンは命を落とす事になったが、自分の選んだ道を悔いていたフィンは、最後に愛する彼女の役に立てた事を誇りに思いながら眠りに就いた。

そうして暴動を制圧し、リベラリタスを脅かした地区の代表を取り囲みリベラリタスへの不干渉を約束させた。
その後、彼の兼ねてからの夢である蒸気機関車の実現のために、保護区域の人々の労働力を借りられる制度を作るなどして、リベラリタスの経済を活性化させ、HOUNDSとも良好な関係を築く事に成功した。

全てが上手く回り出した。
それも全て二人が出会えたから。
彼がいて、彼女がいる。
支え合える相手に出会えた二人だから、これからも何かすごい事を成したげながら、より良い未来を築いていく事だろう。

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確かに君は俺の護衛、大切な騎士です。
ですけど男として、ずっと守られっぱなしは嫌なんですよね。
愛する君を盾に生きていくのは性に合いません。
ですから俺にも君を守らせてください。
俺を君の騎士にさせてください、女王様。

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