黒蝶のサイケデリカ【現実世界END】

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黒蝶のサイケデリカ - PS Vita

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シナリオ紹介

冒頭のバスのシーンへとつながるお話。
なんで気づいたら彼らは館にいたのか?
それがこのシナリオで明らかになりました。

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感想

このエンドで、冒頭で聞こえていた、柿原さんと細谷さんの声の謎が明らかになりました!

エンドって、物語の始まりから、時間が経過し、未来へ向かっていくものだという概念がありましたが、このエンド、物語の冒頭に繋がる形になっていて、そういうのも面白いと思いました。

変わって未来へと進んでいくアキちゃんと、10年前の過去に囚われたままのタクヤくんの対比も良かったです。

エンド回収するごとに、プレイ中気になっていた事が一つ一つ明らかになっていくのが、とても楽しくて。
もっと知りたい!という気分にさせられてしまいます。

まだ他にもエンド残っているので、もう少し頑張りたい…というか、ここまで来たらフルコンプ出来るんじゃないか?
なんて思ってきました(笑)

そして非常にどうでもいいですが、タクヤくんの制服姿が物凄い好みでした(笑)
未来を象徴するアキちゃんも素敵ですが、変化して未来に進むなら、一番過去に囚われているタクヤくんの手を引いて、一緒に進みたいなって思わされました!

やっぱりタクヤくんが一番好きかも知れません。

ネタバレ

事故の後、タクヤ達家族も、アキの家族もこの街を引っ越してしまう。
辛い思い出のある街だったから。
子供には重すぎる思い出だったから。

彼女は一人、街に残り高校生になっていた。

そんな彼女の高校に、あの夏引っ越してしまったアキが後輩として入学して来たのだ。
彼は姫野という名字から「姫」とからかわれ、いじめられていた。
そんな自分がイヤだったから、ナツキの事故をキッカケに引っ越した事で、自分を変えようと努力した。
いつまでも事故に縛られず、前を向きたかったから。

だから久しぶりに再会したアキは、あの頃とは別人のように明るく派手な印象の少年になっていた。

そうして昔のように一緒に学校に通うようになった二人。
でももう小学生じゃない。
高校生だから。
アキは当時からずっと憧れていた彼女を、事あるごとに口説くようになっていた。

でも彼女はそんな気分になれなかった。
だってナツキを死なせてしまったから。
カズヤを意識不明にしてしまったから。

彼女はこの街で、一人重い十字架を背負い生きて来たのだ。
あの夏に縛られたまま。

その頃、彼女は街でタクヤと出会った。
タクヤは有名な進学校に進んでいて、学校が終わるといつも弟のカズヤの病院にお見舞いに行っていたのだ。

タクヤもまた彼女同様に過去に縛られていた。
自分のせいで弟を意識不明にしてしまった…と。

当時タクヤは彼女の事が好きだった。
だから転んで彼女に手当をしてもらい、更には彼女が大事にしていたリボンをその傷に結んで貰ったカズヤが妬ましかったのだ。
そうしてカズヤのリボンが取れかかっているのを見ると、「結び直してやるよ」といい、わざと取れやすく結んだのがタクヤだった。

何も知らないカズヤはお礼を言い、そのまま探検を続けた結果、リボンはタクヤの目論見通り解けてなくなってしまった。
でも、そこから先は予想なんて出来ない事件だった。
あんなに強い雨が降るなんて思ってなかったし、雨の中足場が危険な状況でカズヤがリボンを探しに行くなんて思ってもみなかったから。

ちょっとした子供のイタズラに過ぎなかったのに。
そのイタズラがナツキの命を奪い、弟を意識不明にしてしまった。

全部俺のせいだ。
俺が妬んだりしたからだ。

彼もまた重い十字架を背負い生きてきた。
好きだったサッカーも辞めてしまっていた。
だって自分だけ好きな事なんて出来ないと思ったから。

そんな二人は、同じ傷を持っているから、共に過ごす事を心地いいと感じるように。

だから余計にアキを眩しく感じてしまった彼女。
そうして次第にアキを避けるように。
未来を見つめ今を生きているアキの傍にいるのが辛かったから。
彼女の時間は止まったまま、ずっとあの夏を生きていたから。

そうしてアキから逃げるように、カズヤの元に通い、次第に距離を縮めたタクヤと彼女。

そんなある日、二人でいる所をアキに見られてしまった。
あぁ、そういう事ね
呆れたように言う彼は、「二人で傷をなめあってるんだ?」と言う。
未来を見て、今を生きている彼にとって、いつまでも過去に縛られている友人を見るのは辛い事だったのだろう。
だって、ナツキはそんな風に生きてもらうために、命を掛けた訳じゃないだろうから。
生き残った者は、死んだ者の分もしっかり生きる義務があると思うから。

だから二人をあの湖へと誘った。
過去と決別してほしくて。
いつまでも過去に縛られてないで、今を生きろよ!」と。

そうしてアキに言われるがまま、ナツキの亡くなったあの湖へ向かう三人。
タクヤも彼女も乗り気じゃなかった。
辛いあの日を思い出したくなくて。

それでもバスは進んで行く。
そんな陰気な様子のタクヤに、アキが怒った。
あの日、リボンを解けやすく結んだ事をアキは知っていたから。
そうしてタクヤを責めるのだ、お前のせいだ…と。
そんな風に二人が口論を始めたバスの中。

外はあの日のような強い雨。
その雨で視界が悪く、危険な状態だった。
だからバスは落ちてしまったのだ。
あの日ナツキを飲み込んだ湖へと。

そうして意識不明になった三人は、緋影、鉤翅、紋白のいるあの館へ。
そこは現世と常世の狭間の館。
死んでもいない、でも生きてもいない、そんなの魂の集う場所。

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こちらは昔の文章を読んで、新たに全文書き直しました。

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