MatatabiさんのPSVita用ソフト「神凪ノ杜 五月雨綴り」で江口拓也さん演じるキャラクター、旭の感想とネタバレ(あらすじ)をまとめました。
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キャラクター紹介
※「神凪ノ杜 五月雨綴り」は乙女ゲーム制作ブランド『Matatabi』の作品です。
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CVは江口拓也さん。
主人公の祖父・辰蔵に使える式妖。
辰蔵の命により、母を亡くし一人になった彼女を迎えに行ったのも彼。
慣れない環境に戸惑う彼女をサポートしてくれた人。
感想
すごく感動しました。
正直やる前から一番楽しみにしていたのが彼でした。
そしてプレイしてみると、期待を裏切らない素敵さに感動しました!
普通に彼と接してるだけでも、すごく素敵で幸せな気持ちだったのに。
昔のエピソードまであるなんて、本当にずるいキャラだと思いました(笑)
日向くんも最高に良かったのですが、やっぱり私は旭が好きです。
人間よりも妖チームの方が心が動かされました(笑)
終わりたかもすごく素敵で、今まで辛かった分、彼には幸せになって欲しかったので、そんな願いが叶えられてとても幸せな気持ちになりました。
これからも彼女と共に、怯えることなく幸せを享受してもらえたら嬉しいです。
ネタバレ(あらすじ)
辰蔵様の命を破ってお嬢様方のことを報告せずに居る自分だけは、ほんの少しだけ誇らしく思えたのです。
心の拠り所
気づいたら式妖となっていた。
まだ幼かったあの頃。
式妖とは主の命に逆らえない存在。
故に、どんな命を下されようとも従わざるを得ない。
それが自分意思に反するものであっても。
だから辛かった。
苦しかった。
そんな彼の毎日の中で、彼女たち家族の存在は救いだった。
たかが式妖である自分が、主の息子家族と触れ合うなど許されないと思いつつも、暖かくて優しくて。
辛い毎日の中、そのふれあいは心の拠り所となった。
殊に当時の彼女はまだ幼く無邪気で、彼の心を癒やしてくれたのだ。
しかし、そんな心の拠り所はある日突然奪われてしまった。
彼女の家族が南条の屋敷から居なくなってしまったのだ。
主の辰蔵によれば、彼女の母が罪を犯し逃げてしまった…との事だった。
しかし彼は信じられなかった。
いつも優しくしてくれていた、彼女の母が罪を犯すなんて。
二人の日々と育んだ気持ち
彼女の家族が居なくなった後、主の命で彼女たちを探す事になった彼。
そうして彼女たちが南条の屋敷を出て、4年ほど過ぎた頃、彼は彼女たち家族を見つけた。
彼の任務は、居場所を突き止め主に知らせる事。
けれど辰蔵が彼女を利用しようとしている事を知り、彼は初めて命に背き報告をしなかった。
あまりにも彼女が、彼女の母が幸せそうにしていたから。
そんな様子を遠くから見ているだけでも満足だった彼だが、ある時耐えられず声をかけてしまった。
それはある雨の日の事。
本屋に入った彼女は傘を持って居なかった。
だから傘を持っていた彼は、彼女に「どうぞ」と傘を差し出し帰ろうとした。
しかし彼女は「あなたも傘がないのにもらえない」と、彼を追いかけて傘に入れてくれたのだ。
そうして二人で傘に入り、近くのコンビニまで歩いた。
それで終わろうと思っていたのに。
彼女との時間はとても心地よくて、離れがたくなってしまった。
そうして再び旭と名乗り、彼女と定期的に会うようになった。
逢瀬は月に一度だけ。
森の中でひと目を忍んで待ち合わせた。
しかし、それも長くは続けられなかった。
辰蔵のもうひとりの式妖である高耶が、彼女たちの居場所を突き止めてしまったから。
だから最後の逢瀬の時、彼女に好きだと気持ちを告げられながらも、彼は彼女から自分の記憶を消した。
もう会えないのなら過ごした日々を、芽生えた想いを消してしまった方がいい…と。
そうして二人の日々も育んだ気持ちも、彼女の中からは消え、彼の中にだけ残った。
南条の使命
そんな記憶をすべて忘れた彼女は、母の死後、訪ねて来た旭を初対面だと思い込み南条の屋敷へ。
そうして20日ほどが過ぎた頃だろうか、彼女は記憶をなくしてしまった。
目覚めた彼女に記憶がなくなった経緯を説明してくれたのは旭だった。
旭の話によると、彼女は妖憑きとなった人の侵食を食い止めようとした際、自身が侵食され記憶を失ったと言う。
確かに何も覚えていないのだ。
何も分からないながらも、旭に支えられながら日々を過ごした彼女は、よろず妖屋の仕事をするように。
そうしてその仕事をこなす中、ただ心細くて頼りにしていた旭と絆を深めて行った。
そんな風に彼女の感情に少し変化が見え始めた頃、彼女は祖父の辰蔵に呼ばれ、南条に伝わる使命の話を聞かされる事に。
その使命が、何百年も前の彼女の先祖である南条文乃の生まれ変わりとして生まれた女子は16歳となった時、龍神の贄となる事だった。
龍神の力の代償
昔むかし、今から数百年前のある日、雨月村を大洪水が襲った。
当時、南条の屋敷には文乃と言う巫女が居た。
そして文乃には強い式妖が居て、その式妖の力により南条の屋敷の者は、皆難を逃れ生き延びたのだ。
しかし村の人々は違った。
すべての村人が洪水の被害を受け、命を落とした。
自分たちだけが助かり、村人を守れなかった事をひどく悔やんだ文乃。
だから龍神に祈った。
村人を生き返らせてほしいと。
私の命を捧げるから…と。
何度も何度も龍神に願い続けた文乃。
そしてついにその願いに龍神が応えてくれたものの、一人の命では一人しか助けられない…といわれてしまった。
だから助ける人数に見合う生贄を捧げれば、助けてやるという龍神。
しかしそんな事は納得出来なかった。
犠牲にできるのは自分の命のみと。
そうして文乃の必死の説得に、ついに龍神は村人すべてを助けてくれる事となった。
ただし条件がつけられた。
贄となるのは文乃一人で構わない。
けれどこれから先文乃が生まれ変わる度に、必ず村人の人数分、龍神の贄になる事…と。
文乃の生まれ変わり
そうして月日は流れ、今まで何人もの南条の娘が犠牲になって来た。
ただ文乃の生まれ変わりだったというだけで。
見たこともない誰かのために、若い命を捧げなければならなかった。
先代の生まれ変わりが、辰蔵の娘の早苗だった。
そして今回の生まれ変わりが彼女だったのだ。
だから10日後、贄として龍神の元へ行くよう命じられてしまった彼女。
突然の出来事に呆然としてしまう。
それもそうだろう。
そんな話を聞いたのは初めてだし、ましてや自分がそんな使命を担っているなんて、夢にも思わなかったから。
それでも一方的に告げられたそれは、決して逆らう事を許されないものだった。
そうして彼女は、屋敷の他の者たちには体調が悪く臥せっているという事にされた上で、部屋に閉じ込められる事に。
体調が悪いと事前に知らせ、贄となった後は、皆には亡くなったと知らせるつもりなのだろう。
そうして閉じ込められた彼女は、旭に見張られ一人きり。
恐ろしい現実を忘れたくて、早めに眠りに就いた彼女は、深夜に旭の声で起こされた。
彼女を起こした彼は、「お嬢様、逃げましょう」と言う。
このままここに居ては、殺されてしまう…と。
そうして祖父の式妖である彼が、命令に逆らっても大丈夫だろうか?と案じながらも、彼が助けてくれる事が嬉しくて、共に屋敷を後にしたのだった。
消された記憶
そんな二人を当然放っておいてくれるはずもなく、すぐに高耶に追いつかれてしまう。
無事に旭が高耶を結界に閉じ込めた事で、なんとか逃げる事が出来た二人だったのが、その時に彼女のおでこに軽く触れた高耶は、とある細工をしていたのだ。
まずは彼女の実家へと逃げた二人。
そして彼女はそこで休んだ時に夢を見た。
それは高耶と彼が話している夢。
夢の中の二人は彼女の母の死について話していて、「お前がお嬢さんの母親を殺したくせに」と高耶に言われる彼を見てしまった。
そしてその後、彼女が居る事に気づいた高耶に記憶を消される…という夢。
いや、それは夢ではない。
これはあの夜、彼女が記憶を失う前に経験した出来事だった。
そう、侵食を食い止めようとして記憶を失ったという話は作り話で、本当は都合の悪い事を聞かれたからと、その記憶を消されただけだった。
そして消された記憶の中に、知りたくない、信じたくない事実が含まれていた。
ずっと優しかった彼。
いつも味方だった彼が、彼女の大切な母を殺したなんて。
出来れば知らないままで、忘れたままで居たかった。
そうしてあまりの辛さに彼を責めた彼女。
それでも彼は彼女を助けたくて。
逃げた事で辰蔵に術をかけられ苦しむ中、家に結界を張り、彼女が逃げる場所を確保してくれた。
そんな彼の変わらぬ優しさに、彼女の心は次第に変わっていった。
憎いはずなのに、それでも彼が心配で、彼の事ばかり考えてしまう程に。
高耶の想い
彼女が逃げる場所を確保して来てくれた彼は、術による苦しみから倒れてしまった。
彼女に休ませて貰った彼は、過去の話してくれた。
どうして彼女の母を手に掛ける事になったのかを。
そして彼女はすべてを思い出した。
彼と過ごした南条家での幼い日々や、母と南条を出た後も、彼と会い次第に心惹かれて行ったことも。
だから彼を助けたいと思うのに、彼はどんどん弱っていく。
なにか方法はないものか?と考えていると、家の外に死んだ彼女の母の姿が。
だから藁にもすがる思いで、二人で母を追いかけると、母は宗太の母が作り出した幻だった。
そして彼を高耶だと思い込んだ宗太の母から、高耶が彼女の母を殺した上で、宗太の母に幻を作らせ、その幻を彼に殺させたのだと知らされた。
二人が母の死の真相を知った頃、彼の容態が悪化した事で結界から出て来た高耶に追いつかれてしまった。
逃げたかった、彼と共に。
見知らぬ人のために犠牲になってもいいとは思えなかった。
それでも彼を助ける事ができるのなら、自分の命を捧げても構わないと思った。
だから彼女は高耶に従いに南条に戻る事に。
戻った彼女は、屋敷ではなく直接生贄の儀式を行う森へと案内された。
森の中で辰蔵が待っていて、共に儀式を行う池へと向かった。
するとそこは水が枯れ果て、龍神の姿はどこにも見当たらないのだ。
おそらく先代の早苗の時に、犠牲になった村人の数だけの生贄となったのだろう。
だから彼女は何も案じる事などなかったのだ。
最初から彼女の犠牲は必要なかったのだから。
しかし高耶は納得出来ない。
彼はもともと早苗の式妖で、早苗を慕っていたのだろう。
だから早苗は犠牲になり、彼女は助かる事が許せなかった。
そうして彼女の命を奪おうと、飛びかかって来た高耶だったが、ギリギリで辰蔵が術をかけ、直後現れた彼が彼女を助けてくれた。
そうして辰蔵の術により、高耶は消滅してしまった。
苦労してきたご褒美
龍神の贄にならずに済んだ彼女。
そして辰蔵により、式妖から開放された彼。
今二人は南条の屋敷で、よろず妖屋の仕事をしながら暮らしている。
彼はずっと憧れていた野菜づくりに夢中になり、様々な野菜を作っていた。
もう誰に縛られる事もない。
ただ自由に野菜を作り、ただ自由に彼女を愛せるのだ。
そしてよろず妖屋の仕事をしながら、彼女は密かな活動も行っていた。
妖でありながら、式妖として辰蔵の命で妖にひどい事をしていた彼は、妖からは恐れられる存在。
けれど幼い頃に式妖となったからそうせざるを得なかっただけで、彼は本当に優しい妖だ。
彼女はそれを一人でも多くの妖に知ってほしいと事あるごとに伝え歩いているのだ。
彼は優しい妖なのだと。
その成果だろうか?
今はかつては彼を悪く言っていた妖とも、最近は親しくしている様子だ。
そんな穏やかで幸せな日々。
だけど彼は少し怖いという。
幸せ過ぎて怖いのだと。
だから彼女は言ったのだ。
「今まで苦労してきた分のご褒美だと思えばいいよ」と。
辛い事も多かった彼の日々。
それでも彼には彼女という一筋の光があった。
だからどんなに辛い中でも、その優しさをなくす事なく耐えて来られたのだろう。
今はその一筋の光が、大きな幸せとなり降り注ぐ中、その大きさに戸惑っているのかもしれない。
けれど今が幸せ過ぎて怖いと言う彼だが、きっとこれからはもっと大きな幸せが待っている事だろう。
だって彼には、大きな幸せを手にする資格が十分にあるのだから。
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