神凪ノ杜 五月雨綴り【仁科直】

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MatatabiさんのPSVita用ソフト「神凪ノ杜 五月雨綴り」で梅原裕一郎さん演じるキャラクター、仁科直の感想とネタバレ(あらすじ)をまとめました。

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キャラクター紹介


※「神凪ノ杜 五月雨綴り」は乙女ゲーム制作ブランド『Matatabi』の作品です。
バナーの画像はこちらからお借りしております

CVは梅原裕一郎さん。
妖憑きの高校生で、主人公の先輩。


弟の葵の為にと料理に励み、今ではみんなの食事の支度を担当している。
料理上手で弟思い。


感想

弟思いの素敵なお兄さんでした。
弟のために頑張るお兄ちゃんは大好きです!


ただ今回は葵くんが可愛すぎました(笑)
私の心は葵くんに持って行かれてしまいました(笑)


葵くんのために頑張る仁科先輩はとても素敵だし、尊敬します。
幸せになって欲しいと思いました。
弟が辛い思いや寂しい思いをしないように…と、まだ高校生なのに父親であり母親でもあるような、そんな存在になろうとしている姿も素敵でした。


いつも自分の事よりも、葵くんを優先していた感じの彼でしたが、最終的には自分の目標も見つかって本当に良かったです。
弟思いのままで、でもこれからは少しずつでも自分の幸せのために生きて欲しいと思います。


ネタバレ

あんな親の事なんて、忘れた方がいい。
思い出さない方がいいんだ。

弟思いの兄

両親と弟、初めは普通の4人家族だった。
けれど弟が生まれてまもない頃、父は彼らを捨てて出て行ってしまった。
彼はまだ幼かったが、それでも父を覚えているが、弟はまだ生まれて間のなかった為、父の事は全く覚えていない。


そんな二人が妖憑きになったのは三年前だ。
母と三人で暮らしていたのだが、兄弟揃って黒雨と言う妖に襲われ、妖憑きになってしまったのだ。


そんな息子達を気味が悪いと思った母は、彼女の祖父に息子を預けた。
けれどまだ幼かった弟は、母と離れたくなかった。
だから母は「いい子にしてたら迎えに行くから」と約束したのだ。


そうして弟の葵は、よろず妖屋の仕事も頑張って手伝い、食事を準備する兄の手伝いも頑張った。
今は離れてても、いい子にしていれば必ず母が迎えに来てくれると信じていたから。


そんな健気な弟を、彼は兄としてずっと守ってきた。
料理だって、母親が居るのに近い状態にしてやろう…と、ここに来てから覚えたのだ。
元々才能もあったのだろう。
彼の料理は葵からも大変評判で、まだ来たばかりの彼女にも「兄ちゃんのご飯はおいしい」と教えてくれていた。
よろず妖屋の仕事だって、葵が参加する依頼に同行し、弟が危なくないよういつも守っていた。


そんな兄の優しさに育まれ、葵も母とは離れ離れではあるものの、よろず妖屋の仲間にも可愛がられ、それなりに楽しい日々を過ごしていた。
新たに入った彼女とだって、最初こそ人見知りをしていたが、すぐに仲良くなれたのだ。


侵食

しかしある日突然彼らの住む屋敷に母親が現れた。
なんの前触れもなく。
当然葵は大喜びだ。
迎えに来てくれたと思ったから。


しかし母がここに来た理由は違っていた。
当初は二人を迎えに来る予定だったが、妖憑きなんて気味の悪い息子とは暮らせないからと、ずっと南条の屋敷で預かってほしいと頼みに来たのだった。


いい子で頑張れば、お母さんと暮らせると思っていたのに。


母の言葉に葵は深く傷ついた。
そうして侵食が始まったのだ。


元々黒雨に襲われて助かる人間は、心に傷を持っている者なのだ。
それがある故に、まるでその傷に黒雨の力が入り込むように、特殊能力を身につけて妖憑きとなってしまう。
そうして今まで目に見えなかった妖が見えるようになるのだ。


だから妖憑きになった者は、能力を使い過ぎたり、心が深く傷ついたりすると、侵食と言う現象に襲われる。
これが起こるとその侵食を抑えるか、禊を行わなければ死んでしまうと言う。


侵食を抑える場合、その術を使うものへのリスクも高く、下手をすれば逆に自らが侵食され命を落とす場合があるのだ。
そして能力の使い過ぎで起こる侵食よりも、心の傷により起こる侵食の方が、抑えようとした場合に術者が受ける危険度がより高いのだ。


一方禊を行った場合、術者はそれなりに消耗はするものの、命の危険はない。
しかし禊をされた妖憑きは、すべての記憶を失う事になるのだ。
命は救える。
けれどその人のこれまでの人生を奪う行為だ。
一度祖父に命じられ、禊の経験のある彼女だったが、頭では命を救う行為だと理解しつつも、心の中では葛藤していた。
本当にこれは正しいのだろうか?と。


なのに、母親の一件で深く傷ついたり葵の侵食により、彼女は禊を行わざるを得なくなってしまったのだ。
一度は旭が侵食を抑えようとした。
しかし抑える事は叶わず、結局葵は彼女の手でその記憶を奪われる事となってしまった。


取り戻したい記憶

禊をしてくれ!
そう頼んだのは兄である彼だ。
あんな親の事なんて、忘れた方が幸せだ」と、彼はそう言うけれど。
彼女はずっと見てきたから。
彼が葵をどれだけ大切にしてきたかを。
二人で積み重ねた思い出が沢山ある事も。


だからそんな大切な記憶を奪った事を、後悔せずにはいられなかった。
そんな彼女に彼は言った。
黒雨を倒す事が出来れば、その方法さえ見つかれば葵の記憶を取り戻せる…と。


黒雨に襲われた事で妖憑きになった彼ら。
黒雨さえ倒せば、彼らは妖憑きではなくなる。
妖憑きでなければ侵食される恐れもない。
だから記憶を戻しても、侵食で命を失う事はなくなると言う事だ。


だから彼女は祖父を訪ねた。
黒雨について教えてほしいと。
しかし祖父は「黒雨については、わしも詳しくは分からない」と言うのだ。
その癖「黒雨は不死の妖だから、倒す事は出来ない」と断言もする。
そこに彼女は違和感を感じていた。


その後彼からも彼女の祖父に黒雨の事を聞いてくれた。
しかし結局彼女と同じようにはぐらかせれてしまったのだ。


そこで彼は考えた。
彼女の祖父の辰蔵の部屋に忍び込む事を。
妖憑きとしての彼の能力は時間を止められる事だ。
だから辰蔵の部屋の時間を止め、その間に黒雨にまつわる手がかりを探すと言う作戦だ。


そうして二人で辰蔵の部屋に乗り込んだ。
そこで彼女が見つけた日記には、黒雨を封印する方法が書かれていた。
しかしそこには気になる言葉も記されていた。
それは【人柱として妖憑きが必要だ】と言う一言だ。
だから彼女は彼にそれを伝える事が出来なかった。


封印方法と人柱

黒雨を倒す方法はない。
確かに祖父は彼女にそう言った。
しかし実際は封印の方法があったのだ。


雨月村にある神社に黒雨を閉じ込める。
その時中からも封印をする必要がある為、一人の妖憑きが共に中に入る必要があるのだ。
黒雨は妖憑きを殺す事が出来ない。
だから黒雨と中に入っても命を落とす事なく、中から封印をする事が出来るのだ。
そうして外からも封印を施す事で、黒雨は封じられ、外にいるすべての妖憑きは普通の人間に戻れる。


その方法を日記で見つけた時、彼女は思った。
仁科先輩は自分を犠牲にして、葵くんの記憶を取り戻すかもしれない…と。
確かにそうすれば葵の記憶は戻せる。
彼の目的は達成される。
頭ではそう理解出来た。
けれど彼が居なくなってしまうと言うと考えると、どうしてもそれを伝える事が出来なかった。


そんな罪悪感を抱えたまま数日が過ぎた頃、黒雨に関する新しい動きが。
それはよろず妖屋の調査で黒雨に遭遇した事や、幼い頃に彼らを捨てた彼の父が現れた事だった。
そうして彼女は考えたのだ。
彼の父は妖憑きで、葵の記憶の事を聞き、自ら人柱となり息子の記憶を取り戻そうと考えたのでは?と。


そうして祖父にそのとこを確認し、自分の予想が正しいと知った彼女は、急ぎ彼を父のいる神社へと連れて行った。


父親の愛

神社ではこれから黒雨を封印しようという所だった。
人柱は彼の父で、術を行うのは祖父の式妖の旭と高耶。
ギリギリ間に合った彼は、そこで父と話をする事が出来たのだ。


父は彼らを捨てたあの頃、会社をリストラされ、家族に合わせる顔がないと帰れずにいた。
そしてすぐに黒雨に襲われ妖憑きになってしまったのだ。
だからそんな状態の自分では、それこそ家族に迷惑がかかると、出て行った。


その後仕事を転々とする中、辰蔵と出会い息子が妖憑きになった事、さらには葵の記憶の事を知った。
そんな父は症状が進んだのか、最近はよく侵食のような症状が出るようになっていた。
禊を行えば、あるいは良くなるかも知れない。
しかし家族から逃げてしまった自分が、その罪を忘れる事は出来ないと。
もう逃げないと言う強い意志から、禊を行わない事を決意。


そんな体ではもう長くは生きられない。
ならば息子達を妖憑きとして生きる現状から解放してやりたい…と、自ら人柱を願い出た。


初めは恨みしかなかったのだろう。
けれどそんな父の言葉や決意に、愛情を感じた彼は、そこで父と和解する事が出来たのだ。
そうして父に「息子に生まれて来られて良かった」と感謝を伝えた彼は、父の尊い犠牲の元、普通の人間へと戻る事が出来たのだ。


夢に向かって

父のお陰で記憶を取り戻した葵は、今は南条の屋敷で元気に暮らしている。
母親のひどい態度も思い出しただろう。
それでも自分を守り続けてきた兄の優しさを、兄との思い出を取り戻す事ができた。


命をかけて息子を解放してくれた父は、息子達の為にお金を残してくれていた。
高3である彼は、就職しようと決意していたが、父が残してくれたお金を使い調理師の免許を取るために専門学校に通うことにしたのだ。
以前は弟の将来のために…と自分の未来を犠牲にする覚悟だった事を知っている彼女は、夢を持ち夢に向かう彼の姿に嬉しくなった。


免許を取ったら、色々な店で修行し、ゆくゆくは自分の料理屋を持つ事が夢だと語る彼。
そんな夢を持てるようになったのも、父の愛情あっての事だろう。
子供に関心のない母に傷つけられた日々もあった。
自分達を捨てたと父を恨んだこともあった。
けれどそれらすべての記憶が、今の彼を作り、未来へと繋げている。


きっとこれから先も、どうしようもなく辛い出来事に出会う事もあるだろう。
それでもきっと乗り越えられる。
だって彼はもう一人じゃない。
彼女と言う心の支えを得たのだから。


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