シナリオ紹介
CVは柿原徹也さん。
石ころGOODの後から学園祭の日にかけてのお話。
学園の真実が分かる仕様も十矢くんの時と同様。
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感想
十矢くんのようなリーダーってタイプじゃないかな?どうするの?と思っていた壱波くんですが、彼らしいやり方であの事件を乗り越えてくれました。
凄い頼りになりましたし、改めて彼の頭の回転の早さとか、実感させられて、前より真相見てからの方がより大好きになれました。
石ころのENDの時に出て来た木下琴美ちゃんの事もわかりましたし、何より、島から出た後にも琴美ちゃんと素敵な感じに関われてる事も良かったですね。
十矢くんの時に、あの家族のみんなは何なんだろう?って謎でしたが、それも壱波くんのルートでわかってスッキリしました。
そしてハルくんが色々心配になりました(笑)
彼、みんなを引っ張ってくれたり出来るのだろうか?と(笑)
壱波くんはムードメーカーみたいな感じだったので、それを活かして、食堂でみんなが食事を躊躇っている時も、率先して食べてくれたりと、真相ルートでは、本当に頼りになる素敵人でした。
エピローグでのあの恋人宣言も凄いかっこ良かったです!
柿原さん、素敵な壱波くんをありがとうございました。
大好きです!
ネタバレ
辛い過去も、犯した罪も、全部背負ってキミと前を向いて歩いて行きたい。
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オレの母親は水商売をしていて、オレの父親は誰か分からない。
父親の違う妹がいて、母親はいわゆる男に依存しないと生きていけないタイプ。
それでも母さんはオレを可愛がってくれたよ。
「今度の人は優しいのよ」って子供みたいに。
そんな母親がある日家を出たまま戻らなくなった。
まだ幼い妹とオレは、母親を待ちながら、なんとか生活していた。
そろそろ精神的にも経済的にも限界が来た頃、母親から手紙が来たんだ。
もう戻らないから施設に入りなさいって。
そう、オレたちは捨てられたんだ。
母親はオレたちを捨てて、男を選んだ。
そうして妹は病気になりひどい熱を出して。
医者に診せる金もない。
何もしてやれないオレが唯一妹にしてやれる事。
それは「何もしない事」だったんだ。
例えば金を盗んで薬を手に入れたとして、妹が助かったって、いずれ母親みたいなひどい女になるかもしれない。
だったら綺麗な今の状態のまま、死なせてやった方がいいんじゃないか?
今考えると恐ろしいけど、その時は本気でそう思ったんだ。
そうしてオレは妹を見殺しにした。
何度も何度も繰り返し見続けた悪夢。
けれど、それは悪夢でもなんでもなかった。
全部現実に起きた事。
理事長が投薬を中止して、離脱症状に苦しんでいた時に、オレは全部思い出したんだ。
そうしてそんな自分の罪に耐えられなくなり、死のうと思った時、キミが止めてくれた。
To be or not to be, that is the question.
生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ。
ハムレットの有名なセリフ。
けど、そんな事問題じゃなくなったんだ。
キミがオレを止めてくれた時。
辛い過去も、犯した罪も、全部背負って、オレはキミと生きていこうって、そう思えたから。
そうしてキミがエド先生からもらった薬に助けられ、ショウと名乗る白薔薇様がくれたリストのお陰で、オレたち生徒の家族は、みんな鏑木が雇った役者だとわかった。
だから荒井先生の秘蔵DVDコレクションに、オレの妹と瓜二つの、木下琴美という女の子が出演していた。
あの子は子役で、
加地壱波の妹を演じなさい。
何年も演じきる事ができたら、一流の女優になれる。
相手は君の兄を演じるから、お互い演技の勉強になるから、演じきるように。
そんな風に言われてオレの妹を演じていた。
そんなあの子とは、無事にあの島から出た後、オレが本物の役者になり共演出来るように。
本当の兄みたいに思ってた。
それは学園祭に来てくれたあの日、本当の事を話してくれたあの子が、オレにくれた言葉。
今では連絡を取り合ったりしてるし、オレの主演の映画で、あの子と共演する事に。
母に捨てられ、妹を見殺しにし、一人になったオレが施設に保護されて。
鏑木の実験台になった時、魔法使いだと名乗るあいつに願ったのは、
妹が生きているのがいい。
オレたちを捨てたりしない優しい母親がいるのがいい。
そんな願いだった。
そうしてリングエリア第2区に住み、資産家の父は亡くなり、母と妹と三人家族。
母は優しくて、妹はオレを父親のように慕う、絵に描いたような仲良し家族。
そんな家族を手に入れたんだ。
でも、全部幻だった。
本当のオレは、お金持ちでもないし、役者でもない。
ただの加地壱波。
鏑木のかけた魔法の世界にいる時は、いつも感じていたんだ。
なんて言うんだろう?
愛に飢えてる感じ。
なんでかな?って思ってたけど、すべてを思い出して理解したよ。
そう、オレは母親に捨てられてるから、だから人に愛されたいと強く願っていた。
けれど、愛されたら愛されたで、今度は裏切られるんじゃないかって、ひどく不安になるんだ。
そんなオレにキミは、
なら心配いらないね。
私はいっぱいいっぱい壱波くんを愛してるし、ずっと一緒にいるから。
…って言ってくれたから。
あの島を出て、本気で役者を目指して、そうしていつか主役を取れたら、キミにプロポーズしようって決めてたんだ。
そうして念願のそれが叶い、妹の墓前にキミを紹介し、やっとキミと家族になれる。
虚構でも、幻でも、魔法でもなく、本当の家族に。
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ずっとオレの側にいて欲しい。
キミがいるから、オレは頑張れるんだ。
だから、結婚しよう。
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