剣が君 百夜綴り【九十九丸】彼岸花の書:この剣は人を活かすために

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剣が君 百夜綴り 通常版 - PS Vita

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シナリオ紹介

CVは小野友樹さん。
九十九丸は料理茶屋の若旦那。

家族と呼べる存在を失い続けた彼が、ついに手にした家族とのお話。
そうであり、再会のお話でもあるシナリオ。

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感想

凄く良かったです。
過去編でお母さんが江戸に…とは聞いて居たのですが、それがここに繋がるなんて!

悲しい過去を背負っていると思って居ました。
けれど、名前に込められた両親の想いがある。
更には、彼を大切にしてくれた師匠や旅籠の両親…と、彼は愛されて居たし、悲しいばかりの過去ではなかったんだなと改めて実感出来ました。

最後に大川屋のおばちゃんの残してくれた言葉が、本当に素敵でした。

小野ゆーさん、素敵な九十九丸をありがとうございました!

ネタバレ

俺はこの先もキミ達と一緒に生きていく。
もう迷いはない。

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彼が若旦那として働いている料理茶屋。
そこでのお米は、大川屋と言う米問屋から買っていた。

いつも予定通りにお米を届けてくれる大川屋。
ところが、今回は若旦那自ら訪れ、約束していた分全部のお米を用意出来ないと。
なんでも遠方からお米を運んでくるのだが、その道中で山賊に襲われてしまったんたとか。

それでも米を用意しない訳にはいかない。
お客さんが待っているから。
だから大川屋では用心棒を募り、米を運んで来ることにしたのだ。

そんな話を聞き、取引先の危機で、自分には用心棒に十分な剣の腕もある。
心が揺れる彼だった。
けれど彼は俺は料理茶屋の若旦那だから…と、用心棒にはならないと言うのだ。

だって家族を失いそうで怖かったから。

本当の両親を失った彼は、禁術で蘇った汚れた身であるため、遠野に戻る事は叶わない。
あのまま旅籠で過ごして、剣の道に進まなかったら、今も育ての両親と幸せに暮らしていたのかも知れない。

けれど出会ってしまったから。
こんなにも心惹かれる剣の道に。
その道を進むが故に、彼は今度は旅籠の家族を失った。

そうして剣取りの為に出てきた江戸で巡り会った彼女は、彼に再び家族をくれた。
三度目の家族。
大切な家族。

何不自由ない幸せな日々だから、用心棒として再び剣を取る事が怖かったのだ。
また家族を失うのではないかと。

そんな思いで用心棒にはならなかった彼だったが、その後再び大川屋が襲われたと聞き、また心が揺れた。
今回は用心棒がいた事で山賊を怒らせ、人質まで取られてしまったのだ。

人質となったのは、大川屋のおばちゃんと親しまれ、長く大川屋に勤めている奉公人。
特に若旦那にとっては、母とも呼べる大切な存在。
彼らも大川屋のおばちゃんの話は知っていたし、一度会いたいと離していた矢先の事だった。

その事件を聞き、再び剣を取りたいと、人質を助けたいと言う思いが。

そんな夫の想いに、すぐに気づいた彼女は「何があっても、ここがあなたの帰る場所」と背中を押した。

そうして彼は、田宮流居合で誰を傷つける事なく人質を助ける事に成功したのだった。
田宮流居合は人を活かす剣。
その通りの戦いぶりだった。

後日大川屋のおばちゃんがお礼にとやってきた。
九十九丸と言う名は、幸多かれと言う意味です。どうか末永くお幸せに」と言葉を残して帰っていった。

彼の名前の由来を知るその人は、彼の産みの母だった。
父が江戸で暮らせるようにと手配した先が大川屋だったのだ。

思いがけず再会を果たした息子の成長ぶりに、きっと大川屋のおばちゃんも、誇らしく嬉しい気持ちになった事だろう。

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