源狼 GENROH【源義経】

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源狼 GENROH (通常版) - PSP

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キャラクター紹介

CVは立花慎之介さん。
源氏の御曹司。
平泉に突然吉次の跡取りとしてやってきた主人公を、郎党のみんなと妹のように可愛がってくれた人。

無茶苦茶な事をする所はあるが、思いやりがあり、郎党達にとても慕われていた。
嘘や偽りを許さない真っ直ぐな気性で、主人公の小さな嘘に気づき諭してくれるような人。

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感想

とても素直で真っ直ぐだから、慕った相手をとことん信じ、利用されてしまう事も。

戦の天才で、それゆえに悲しい人生を歩む事になった彼。
義経さんのお話は有名ですし、遙か3の九郎さんが好きで何度もプレイしたので、彼の辿る悲しい運命を知っていたので、見ていて切なかったです。

それでも、主人公が商人である事が、シナリオの中でとても重要な役割を担っていて、そういう描き方が素晴らしくて夢中になりました。

彼が人を惹きつける魅力ある人なのは、主人公の心の声で知っていましたが、それがどのようなものか丁寧に描かれていましたし、鵯越の逆落しや、壇ノ浦などの彼の活躍を、彼女が裏からどう支えたかも、とても丁寧に描かれていて本当に素敵でした。

1つ残念なのは、主人公のセリフと心の声の部分が、どっちがどっちなのか分からない表示だった事。
そこがもったいなかったです。
流れから、これは心の声だな…とか、判断してました(笑)

そして義経さん、凄い素敵でした。
立花さんも仕えたくなるお声ですよね(笑)
遙か3の九郎さんが最愛の義経さんだと思っていましたが、それに負けないくらい、とても魅力的な義経さんでした。

立花さんの声があっていて、演技も素晴らしかったです。
立花さん、素敵すぎる義経さんをありがとうございました。
もう、他の人攻略できないくらい、最高にカッコ良かったです!

ネタバレ

俺は沢山のものを失ったが、一番大切なものは、この手に残ったんだな。

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数々の戦を重ね、平泉から共に過ごしてきた郎党達はみないなくなり、気付いたら彼女と二人きりの彼。
絶望し、かつての自信に満ち溢れた彼の姿は、もう見当たらない。

そんな中、彼女と共に逃避行を続ける中、彼女の明るさに救われ、次第に彼に笑顔が戻った。

ただ兄の為と戦に臨む彼。
そこに私欲などなかったのに。
敬愛する兄、頼朝の望む世に、彼の存在は大き過ぎた。
頼朝の手に余るほど、彼は強すぎた。

ただそれだけの事。
それだけの事が、彼に悲しい運命を辿らせた。

-----

平泉を故郷の様に愛していた彼は、源氏の再興を夢見ていた。
だから、ずっと待っていた。
その機会を。

そうして時は訪れた。
ついに兄頼朝が平家討伐のために兵を挙げた。
源氏の再興の為、兄の力になる為、彼は平泉を飛び出しました。

そんな彼を追いかけた彼女。
彼がとても心配だったから。
自分は商人で、戦には物資が必要。
その物資を自分なら用意出来る!
と言い張って。

そうして彼女の商人としての力に支えられ、彼は鵯越の逆落しを成功させたり、壇ノ浦で平家を追い詰めるに十分な水軍の力を用い、大勝利を掴んだ。

そんな数々の戦をくぐり抜ける中、郎党達は傷を負い、また行方が分からなくなり、気付いた時には、彼のそばには、彼女しか居なかった。

兄の為にと立てた手柄は、鎌倉に快く思われず、自分を彼女を利用しようと言いよってきた上皇も、鎌倉に睨まれると手のひらを返し、彼を討つよう命を下す始末。

そうして二人きりの逃避行が始まった。

けれど彼には行くあてがない。
彼女を平泉に送り届ける為、共に平泉に戻ろうと言ったものの、その後の自分の行くあては見つからないまま。

どこで間違えたのだろう?
何がいけなかったのだろう?
ただ俺は兄上の為に…。

だから彼には分からなかった。
強すぎる事が、大きすぎる事が、兄にとって脅威になっていた事が。

だってそれは彼のせいではないのだから。

そうして平泉を目前にしたその時、彼女に気づかれてしまった。彼女だけを送り届け、自分はそのまま北を目指す事を。
行くあてもないまま、たださまよう事を。

平泉で自分を迎えてくれても、必ずそこを鎌倉が攻めて来る。
自分がいる事が、平泉を危険に晒す。

そう気付いていたから。

けれどそんな時、鎌倉の兵に襲われた。
こちらは二人。
しかも一人は女子。
にもかかわらず相手の数は圧倒的で。
いくら強い彼でも、この人数を相手に彼女を守りながら戦うのは難しい。

無理かもしれない。

そんな弱気が彼を飲み込もうとした時、仲間が現れた。
行方の分からなくなったもの、死んだと思っていたもの、みんなが一堂に彼の元に参じたのだ。

そうして襲ってきた鎌倉兵を片付け、皆で揃い足を踏み入れた懐かしい平泉。
そこで当主の御館は、彼らを快く迎えてくれた。

彼が居ても居なくても、鎌倉はこの裕福な土地を狙う。
だから、気にやむ必要などない
…と。
鎌倉は全てをその手中に収めんとしているのだから…と。

そうして暖かく迎え入れられたものの、鎌倉が彼を引き渡さなければ…と、戦を仕掛ける準備を始めた頃、彼らを迎えてくれた御館がこの世を去った。

息子達に九郎殿を総大将にし、鎌倉を撃退するように遺言を遺し、確かに彼ほどの戦の天才でなければ切り抜けられない窮地。
そんな中、跡を継いだ息子は、一人で全てを背負い込み追い詰められ、彼を裏切り鎌倉についてしまった。

唯一彼を迎えてくれた大切な第二の故郷。
けれど、最早そこすらも彼を拒む。

行く当てをなくした彼の元に、鞍馬で彼の師とし、指導してくれた天狗が現れ、海を渡る事を勧められた。

一堂驚くなか、彼女は驚かなかった。
吉次は既に海の向こうの宋と貿易をしていたから。
吉次には、大陸に渡る船があり、平泉から十三湊までの街道も整備されている。
だから大陸に渡りましょう!
と。

いつもそうだった。
もうダメだと思った時、彼女は彼に勇気をくれた。
いつでも希望の光を見せてくれた。

そうして彼女と郎党と共に大陸に渡った。
彼は見知らぬ土地でもすぐに頼りにされ、いざこざの仲裁に駆り出されるように。
どこにいても彼は人を惹きつける。

そんな彼を大陸の人々は「チノ」と呼んだ。
向こうの言葉で、狼と言う意味。
源氏の狼、それが彼。

こんなのどかな土地でも、人々は争う。
人が集う限り、争いは絶えない。
けれどもう誰にも仕えない。
俺は俺の部族を率いて戦うのだ。
俺が仕えるのは、生涯で兄上一人と決めているのだから。

そう言う彼は、大陸に立つ前に、兄と話した。

そこで何も間違えて居ない、ただお前が強すぎたのだ。
ただお前が大きすぎたのだ。
俺の手に余るほどに
…と、彼の心を聞き、スッキリした気持ちで大陸に渡れたから。

そんな彼をいつも支えた彼女。
一時は自分では幸せにできぬと諦めようともした。
けれど今は違う。
いつも支えてくれた彼女の手は、何があっても離さないと決めたから。
どんな戦の時も、共に居てくれた彼女。
これから、どんな困難が待ち受けても、持ち前の強さと明るさで、彼女が彼を支えてくれる事だろう。

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