嘘月シャングリラ【エンデ】

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嘘月シャングリラ 通常版 - PSVita

キャラクター紹介

CVは杉田智和さん。
シャングリラの貴族で、少々変わり者。
どこか掴み所がなく、謎の多い人物。


彼の配慮により、グラズヘイムから彼の屋敷を住まいとする事になり絆を深める。


感想

予想通り、真相ルートという事もあり、感動したものの、彼個人との甘さより真相に気持ちを奪われる展開に。


真相は思っていたより深いと言うか、なかなか可哀想な内容でした。
重くて深い感じではあるものの、やっぱり真相ルートも短いので、サクサク進むと言う利点はありますが、感情が入りづらい感じも。


真相ルートでは、シャングリラに太陽が登らない理由、月が青い理由、彼女の瞳に月が宿っている理由、災禍の兄弟がなぜそう呼ばれるようになったのか?、エンデは何者なのか?などが分かりました。
後はフェンリルが火事で死なせたと言うしょうじょについても、謎が解けました!


肝心のエンデさんですが、心を開いてからは甘い言葉を沢山伝えてくれて素敵でした。
でも、スチルが大団円風と言うか、とにかくみんなで一緒、みんな仲良く…な雰囲気の物が多いです。
それはそれで嬉しいのですが、2人きりで甘い感じのとか、ドキドキなのとか、もっとそう言うのもあると良かったです。


また、短いので、ハティさんがあっさりああなって、あっさりこうなって…とか、人外の者の戦いなのに、戦いも端折られてる感じで、「どうしよう?エンデさんが死んじゃう!」と言う緊迫感もなく終わってしまったので、そこをもっと泣くほど心配させてくれたりすると、より最後が盛り上がったかな?と思いました。


でもエンデさんのシナリオのラストのあの人の登場はすごく素敵でした。
でも、とても重要な人物かな?とも思うので、やっぱり立ち絵も欲しかったなと思います。


設定が壮大なので、もう少し長いと、より深く描かれて良かったのかな?と思います。
けど、その反面、長いシナリオのゲームは非常に多いので、こう言うサクサク出来る作品は、有難くもあります。


杉田さん、ステキなエンデさんをありがとうございました。


ネタバレ

こんな小さな手にも関わらず、私を闇から救い出してくれた。
君こそ私の救世主だ。

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昔々、世界には沢山の種族が共に暮らしていた。
彼はロキと言う名の巨人族の青年で、神の長であるオーディンに大変気に入られていた。
痛く彼を気に入ったオーディンは、彼を神にしたのだ。
巨人族の者だったのに。


そんな異例の出来事を、オーディンと同じ神達は快く思わなかった。
だから彼の家族を「神の領地に住まわせる」と言う名目で人質にしたのだ。


中でも虹の橋の番人であるヘイムダルは、特に彼を憎んでいた。
だから、家族の命を盾に取り、彼に色々なことを無理やりやらせた。
そんな彼の行動が、後に彼を邪神と呼ばせる事となった。


彼の宿敵となったホズルの兄バルドルをホズルに殺させたのも彼。
それもヘイムダルの指示によるものだったのだ。


けれどホズルはそんな事など知らないままに、ただただロキを恨むように。


そうしてロキの家族が殺された事をキッカケに大きな戦争となり、彼は全てを失った。


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全てを失った彼は、何もないなら失わずに済む…と一人で過ごす事を決めた。
けれど一人で過ごすには、神の時間は長すぎた。
それに何より、彼は人が好きだった。


だから彼は世界を創った。
そこで人々を愛し、神として見守った。
そんな彼を人々も慕い、子供の名付け親になって欲しいと頼まれる事も。
だから彼は頼まれた子供に、自分の大切なもの達の名前を付けた。
フェンリル、ヨルム、ヘル。
それは彼の愛する子供達の名前だった。


そうして幸せに暮らしていたのもつかの間、神々は彼を嫌い、特に兄を殺させられた事でホズルは酷く彼を恨んでいたから。
彼が世界を創り、幸せになろうとしているのを見つけては彼を殺した。
何度も何度も。


彼の世界は創造主である彼が殺される度に滅びた。
愛していた人々も、フェンリル、ヨルム、ヘルと名付けた愛すべき人間の子供達も。
何度も何度も助けられなかった。


だから彼は考えた。
太陽は神に力を与えるから、太陽を隠してしまう事を。
月が沈むと太陽が昇るのだから、嘘の月を空に常駐させればいい…と。


それがシャングリラの青い月だった。
けれど月が2つも存在する世界は、理を歪めてしまった。
その歪みを抑えるには、月を1つにするしかなかった。


本物の月を残せばまた太陽が昇る。
太陽が昇ると彼を見つけたホズルが、また世界を破滅させる。
だから彼は青い月を残す事を決意した。


その為には本物の金色の月をどこかに隠す必要があったのだ。


そうだ、赤子の中に入れてしまおう。


そうしてちょうど生まれたばかりの赤ん坊がいたので、その子の中に金色の月を隠した。
けれど月を宿したその赤ん坊は目に月が現れてしまった。
それを見つけられては、またホズルに殺され、世界を破滅させてしまうと恐れた彼は、「目に月を宿しているものは災いをもたらすもの」と噂を流し、隔離する事にしたのだ。


一人の人生を犠牲にしてしまう。
けれど多くが救われる道だった。


犠牲になったのはソニア、災禍の兄弟の母だった。
災いをもたらすと言われたソニアから生まれたという理由で、子供たちは災禍の兄弟と忌み嫌われてしまった。
すべて彼が月を隠してしまったから。


けれど。そんな彼らを助け、ソニアがルカとの間に三人の子をもうける事が出来たのも彼の助けがあったから。
まだエンデではなく、ビルトレットと名乗っていた彼は、ソニア達を助け、二人の息子にロキだった頃の大切な子供達の名前、フェンリル、ヨルム、ヘルと名付け、両親亡き後も三人の後見人として助けて来たのだった。


そうして金色の月の宿主であったソニアが死んでしまったため、彼は新しい宿主に月を移す必要が出てしまった。
そうしう選ばれたのがまだ赤ん坊だった彼女だった。


月を彼女に宿した彼は、彼女を自分の屋敷に匿い、決して外に出さないように育てた。
そうして一人じゃ寂しいだろうと、孤児だったスノトラを彼女の友達兼お目付け役として、そばに置いた。


友達が出来て退屈はしなかったものの、彼女は外の世界に憧れていた。
だからある日、彼とスノトラの目の届かないうちに、外に飛び出してしまったのだ。
そうして外の世界のあの教会でフェンリルと出会い、また会おうと約束を交わした。


けれど外に出てしまった事で、彼を殺そうと、この世界を滅ぼそうとしているホズルに見つかる可能性が出てしまった。
ホズルの力を弱めるために月を隠したのだから、月の宿主が彼女で、その中に金色の月があると知れたら、彼女の命が危ない。
だから彼は神の力で彼女を別な世界へと送った。


それが彼女が元に居た世界で、彼女を送る力を使った際に、教会は火事になり、フェンリルが「あの子を死なせてしまった」と後悔した事件に繋がっていたのだ。
そう、フェンリルが灯狼隊として人々を守ろうと強く決意するキッカケになった教会の火事。
あれはエンデが彼女を別の世界に送るために起きたもので、そこでフェンリルが出会い、死なせたと思っていた少女は彼女で、死んだのではなく別な世界で生きたいたのだ。


そうまでして彼女を守ったのに。
運命のイタズラなのだろうか?
再び彼女はシャングリラへと現れた。
シャングリラを救う救世主、嘘月として、この世界に名を知られる形で。


その頃、すでにテトラと名を変えたホズルも、気づいていた。
金色の月を見つけさえすれば、太陽が現れると。
だから怪しい教団をつくり、信者に探させていたのだ。
金色の月を食べるとされる狼であるハティを。


そうしてテトラの指示で動いていたロキが、ハティをテトラに会わせた事で、ハティは狼としての本能が目覚め、自分の屋敷にいる彼女を襲ってしまった。
彼とスノトラのおかげで、彼女もハティも無事だったものの、屋敷にいる嘘月の中に金色の月がある事がテトラに知られてしまったため、彼の隠れ家へと移動した四人。


そこでハティはスノトラから、彼女は彼から、彼とこの世界にまつわる本当の話を聞くことになったのだ。
それでもすべてを話してはもらえなかった彼女は、どうしても彼の役に立ちたいと、嘘月の力を使い、過去の記憶を見る中、何度も何度もテトラに殺され、愛した世界も人々も奪われる彼の姿を見てしまった。


そうしてすべてを知った上で、彼を一人では戦わせたくないと彼女は思った。
また、ハティとスノトラも力になりたいと思った。
何度も一人で挑んでは殺されて来た彼だったが、二人の申し出を受け入れ、彼女も連れて四人でテトラの元に行くと約束してくれた。


けれど、彼は嘘つきだった。
大切なものを守る為ならどんな嘘だってついて来た。
だから彼女は気づいていた。
彼が自分たちをおいて一人で行ってしまうことに。


彼女にだけはその事を告げてくれた彼を見送りつつも、「夜明けの鐘がなってもあなたが戻らないなら、私はあなたを迎えに行く」と譲らない彼女。
もうあなた一人に、あんな辛い思いをさせたくない」と。


何も出来ないかも知れない。
それでも一番辛い時、せめて側に居たい
という彼女。


そんな彼女の申し出を受け入れ、一人テトラの元に向かった彼。
けれど、その直後、スノトラとハティに彼が一人で戦いに行った事が知れてしまった。
だから彼女は提案したのだ。
みんなで助けに行こうと。


そうして夜明けの鐘が鳴り響いた直後、テトラ相手に劣勢だった彼の元に、彼女が現れた。
スノトラ、ハティ、そしてフェンリル、ヨルム、ヘルという心強い仲間を連れて。


彼がみんなを守りたいように、みんなも彼を守りたかった。
どんな突拍子もない話を聞いても、それでも力になると言って災禍の兄弟も来てくれた。
だって、幼い彼らを後見人として助け、今も貴族たちに蔑まれる彼らを助けてくれている人だから。


そうして今までは一人で挑み負け続けた彼だったが、心強い仲間の助力により、テトラ…いやホズルとの長い戦いに終止符を打つ事が出来たのだ。


ずっと心が休まる間がなかったのだろう。
ホズルを倒した後、ホッとしたのか眠ってしまった彼は、屋敷に運んでもまだ目を覚まさない。
そんな彼を見守る彼女の元に、ある男が訪ねて来た。
姿を見せてはくれないその人は、息子が帰って来たと感謝し、私の義兄弟によろしく伝えてくれと言い残して言ったのだ。
そして君のおかげだから贈り物をやろう…と、彼女の中から金色の月を取り出してくれたのだ。


そうして夜明けの鐘がなると、彼が目覚めた。
そんな彼の目覚めとともに、ずっと夜しかなかったシャングリラに太陽が昇ったのだ。


訪ねて来た男は、神の長のオーディン。
彼を気に入り、義兄弟にしてくれた男だった。


初めて見る太陽に戸惑うものもいるけれど、これで世界は守られ、理の歪みも消えた。
きっとこれからシャングリラは、もっと素敵な世界になる事だろう。
そんな世界の中心で、創造主である彼の隣には、いつも笑顔の彼女が寄り添っているのだろう。


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神である私は君と同じ時を生きる事は叶わない。
けれど私はずっと、愛する君を想い続けて生きていくよ。
この愛おしいシャングリラで。


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