シナリオ紹介
CVは小野友樹さん。
一冊目の続きではないようなシナリオ。
修行に出る話ではあったものの、一冊目で言っていたマレビトを抑えるためではない様子。
印象としてはバッドな感じ。
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感想
普段、バッドは見ない主義なので、なんかドキドキな展開でした。
タイトルしか分からないまま、読むことになるので、読んでみて「あらビックリ!これバッドかしら」と言う感じ(笑)
最終的にバッドかどうか分からないものの、彼のあの表情がすべてを物語ってくれたかな?と。
話し方も、私の知っている九十九丸とは全然違っていて。
彼の状態がよく分かる演じ分けがすごかったです。
小野ゆーさん、素敵な九十九丸をありがとうございました。
ネタバレ
修行の旅に出た彼。
目的はマレビトを使いこなす事。
だって、こんなにも魅力的な力、使わないのはもったいない。
この力があれば、俺は強く居られる。
彼女を守れる。
そうして彼はマレビトを使いこなす事で、日本一の侍になろうと考えていた。
だから妖怪を斬る度に、彼の中のマレビトに呼びかける。
そんな修行の成果で、彼は次第に強くなっていた。
けれど、それに伴い彼の纏う気は昏いものとなっていった。
それでも当の本人は気づかない。
ただいつもと同じように修行を繰り返すだけ。
辛い修行の日々の中、考えるのは彼女の事ばかり。
江戸において来た彼女を思わない日はなかった。
そうして彼女を思えば思う程、会いたいと願えば願う程、昏い物が湧き上がってくる。
そうしてついに、彼が街を歩くと人々が怯えてしまうように。
腹をすかせ食べ物を貰おうと、食べ物屋を覗けばおにぎりを渡されて「金は要らないから、早く店の前から居なくなってくれ」と言われる。
宿に泊まろうとすると、どこも満室だと言われてしまう。
一体どうしたというのだ?
彼には全く自覚がなかった。
自分の纏う気が昏いものになっているなんて。
宿に泊まれず、野宿で暮らし、街に出れば人々に逃げられる日々の中、ある夜、彼女に逃げられる夢を見て目を覚ました。
すると、女性の悲鳴を耳にした。
声の方へと向かうと、女が死んでいる。
「お嬢さんが!」そう思った彼は、とっさにその女性を殺した盗人と戦う。
いつものようにマレビトの力を使いながら。
すべて斬り伏せ女性の死体を確認する。
「良かった、お嬢さんじゃない」とホッと胸をなでおろす彼だったが、その誰とも知れない女性の死を悼む気持ちなど微塵もなかった。
昔の彼だったら、きっとその女性の死を悼んでいただろうに。
そうしてついに江戸へと戻った彼は、彼女の待つ料理茶屋へ。
暖簾をくぐる彼の表情は、もう昔の彼ではなかった。
全くの別人だった。
彼女の為と修行に明け暮れたが、あんなにも昏い顔を見せる彼は、彼女と幸せに暮らす事など出来るのだろうか?
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