嘘月シャングリラ【ヨルム】

この記事は約5分で読めます。

嘘月シャングリラ 通常版 - PSVita

スポンサーリンク

キャラクター紹介

CVは下野紘さん。
三兄弟の二番目。
いつもひょうひょうとしていて、本当の気持ちの見えづらい人。


彼女専属の護衛として共に過ごす事から絆を深める。

スポンサーリンク


感想

最初は一番明るい感じがしたので、兄のフェンリルより好きかな?という印象。
所が攻略してみると、病んでいるというか、壊れているというか。
病んでいる系が苦手な為、第一印象よりもイメージダウンしてしまいました(笑)


それでもシナリオが進むにつれ、彼の経験して来た事の辛さ、背負って来たものの重さ、兄弟にも話せなかった苦しさが理解出来、苦手という感じではなくなりました。
タイプかどうかと言うと、やっはりまっすぐな人が好きなので、タイプではなかったものの、主人公と幸せになってもらいたいなと思いましたね。


毎回、彼女がシャングリラに行く事になったキッカケとなった声の事が出て、きっとあの時聞いた「助けて」はこの…という展開になるのかな?
本当は誰の声だったのだろう?と気になって来ました。
本当とかなく、誰の声でもあったと解釈すべきなのか?
その辺りもまだ二人目なので謎です。


そういうのも早く知りたいので、攻略引き続き頑張りたいです。


後、アランは彼との関わりを考えると、ぜひ立ち絵が欲しかったキャラだな…と思いました。
村人Aとかにも立ち絵があるゲームもあるので、ここまで攻略キャラの人生に影響を与えるキャラを立ち絵なしとかは、勿体無いと思いました。


そんな残念要素はあるものの、とても素敵なシナリオだったと思います。


でもやっぱり短いので、感情移入はし辛いかな?
好みのキャラに出会ったら、それも払拭されるのかな?…と今の所はそんな感じです。


下野さん、素敵なヨルムをありがとうございました。


ネタバレ

力になってくれるのなら、俺のために死んでよ。


-----


災禍の兄弟と忌み嫌われていた彼ら三兄弟。
だから殴られてボロボロになるのもしばしば。


そんなボロボロの彼に「そんな時程笑うんだ。そうしたら、相手は気味悪がって、それ以上何もしてこなくなるぞ」と教えてくれたのがアランだった。
そうして年の離れた二人は友達になった。
彼に出来た唯一の友達。


その頃のシャングリラは財政が厳しく、貴族たちは連日議会でその事を話し合っていた。
そうしてある方法を思いついたのだ。
スラムの人々を消してしまおう…と。
そうすればスラムに掛かっていた資金を他に回す事ができるから。


全ての貴族が合意したものではなかっただろう。
けれど貴族達にとって、スラムに住む人々はゴミ同然…と言う認識だったのだ。


そうしてその方法を実行するのに使われたのが、まるで病に冒されたかのように、じわじわと人の命を奪う毒だった。
その毒をパンに含ませ、貴族はスラムで配給と称して大勢に配った。


日頃拾ったものなど、まともな食事も出来ない人々ばかりのスラムで、パンはご馳走だった。
みんなこぞってパンをもらいに来た。
そのパンが自分たちの命を奪うものだなんて思いもせずに。


彼ら兄弟は、三人を支援してくれる貴族が居た為、幸い食べるものに困った事はなかった。
食べられないヤツらに回してやろう
兄のフェンリルの提案で、彼らはパンを貰わなかった。


所が、兄と弟と別れた彼は、配給の列に並び、パンを貰ったのだ。
それは友人であるアランに食べさせる為。
貴族の施しなんて…と言って、もらいに来ないと予想出来たから。


貴族の施しじゃない。
これは俺からのプレゼントだ。



そう言ってパンを届けた彼に、アランは喜びそれを食べてしまったのだ。


毒の事など、パンを配った貴族達以外、誰も知らなかった。
彼も友人に美味しい物を食べさせたいだけだった。
なのにそのパンが、友人であるアランの命を奪った。


けれどその当時は、まだスラムの誰も知らなかった。
流行病だと誰もが思っていた。


それでも友人が病に苦しんでいるのを見かねた彼は、助けを呼ぼうと走り回った。
いくら走り回っても、助けてくれる者は見つからず、ただ聞いてしまっただけだった。
スラムの人間を排除するために、毒入りのパンを配った…と話す貴族の会話を。


俺がパンを届けたからだ!


話を聞いた彼は猛烈に後悔した。
だからスラムの大人達に訴えたものの、誰も彼の言葉に耳を貸す者は居なかった。


そうして弱り行く友人を見ていることしか出来なかった彼。
それだけでも幼い彼には辛いことなのに。
アランはとても悲しいお願いを彼にしたのだ。


ヨルム、頼む。
俺を殺してくれ。
もう苦しくて耐えられないんだ。



そんなアランの言葉に、最初は断ったものの、あまりに懇願するから。
彼はついにアランの首に手を掛け、その命を奪った。


それが彼を壊してしまった。
冷たくなった友人の傍、彼はただ壊れた心で笑い続けた。


スラムを出て、家庭を持って、子供を作って普通に暮らす。


そんな彼の夢を自分が奪ってしまった。
だから何度も死のうとした。
けれどそれも違う気がしたから。


だから彼の年まで生きようと決めたのだ。


何度も「助けて!」と頼んだ。
アランの病気を治してと頼んだ時も。
貴族のした事を訴えた時も。
アランを手に掛けた直後も。


けれど一度たりとも救いの手が差し伸べられる事はなかった。
だから彼は誰も信じなくなってしまった。
そうしてただ生きて居た。
アランの年を迎えるまでは…と。


そんな時出会ったのが、嘘月の彼女だった。
そうして彼女を利用し、復讐する事を決めた。


貴族を襲い、彼女を奪い殺す。
それが彼の作戦だった。
何故なら彼女が居なければ、シャングリラはこれから先もずっと夜が明けず、滅んでいくだろうから。


そうしてそんな自分の計画のために彼女に近づいたのに。
いつしか本気で彼女に惹かれるようになってしまったのだ。


だから一度は彼女を殺す計画を話したリもしたが、「今ここで殺して。もう耐えられないの」と言う彼女を手にかける事は出来なかったのだ。


その後解放された彼女が、彼の兄弟に事情を説明した所、灯狼隊の隊長のティールと、貴族のヨンデの協力で、貴族達がスラムの人々を殺した事が明らかになった。


一方、貴族を襲うと言う罪を犯していた彼は、罪を償いたいと自らヨンデに申し出て、奉仕活動に従事する事となった。


そうして事件から3年の月日が流れ、彼はやっと彼女に気持ちを伝え、二人は晴れて結ばれたのだ。
そんな彼の姿を、きっと天国のアランも喜んで見ていてくれている事だろう。


-----


やっぱり君はこの世界の救世主。
俺の嘘月だったんだね。


スポンサーリンク

タイトルとURLをコピーしました