逢魔が刻~かくりよの縁~【宵宮】

逢魔が刻 ~かくりよの縁~ - PS Vita

キャラクター紹介

CVは高橋直純さん。
幽世の鎮守学舎の教官。
夜警隊宵宮班を率いている。


主人公や奏太のような特殊能力はなく、月白に授けられた剣を扱う。


彼もまたあやかしではなく、幽世へと迷いこんだ存在。


主人公が幽世に迷い込み、鎮守学舎でお世話になり、彼の隊に所属となった事で絆を深める。


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感想

あやかしの世界である幽世で、人間である教官はとても頼れる存在でした。
プレイしている私も、教官が宵宮先生で良かったなって思えました。


そんな宵宮先生ですが、色々予想しながら進めさせて頂きましたが、予想通りな部分と、そうでない部分とがあり、それが楽しかったですね。


推理小説じゃないですが、乙女ゲームも真相があったりするものも多く、プレイしながら、伏線を見付けては、「きっと○○かも知れない」とか予想しながらプレイするのも楽しみの一つだったりします。
なので、謎の多いキャラが沢山いると、予想も沢山立てられてその真相を探しながら読み進める作業が楽しく感じられますよね。


そして幽世での名前に込められた意味も、実はちゃんとあったりして。
そういう説明も出て来た所も、とてもおもしろいなって感じました。


奏太くんが、宵宮先生を怖いって言ってたので、もっと腹黒い感じを想像してしまいまして、腹黒が大好きだったため、その点においてはやや物足りなさも。


でも、そこに関しては、あくまで個人的な好みの問題なので、別に宵宮先生に問題がある訳でもなく。
とても素敵な先生でした。


ただ、本当に黒い人好きなんです(笑)
えーっ、この人黒かったんだ!なんて、意外性のある黒さは尚更好きですね。


やっぱり生徒たちと違い、落ち着いた大人の余裕があるので、慣れない世界で彼の傍はとても安心しました。
色々危険な世界で、一番狙われやすそうなポジションで、そしてあの能力なので、そんな主人公の色々を考えると、宵宮先生の傍にいるとう選択は、一番ありかも?と思いました。


そしてENDが全く予想していなかったものだったので、いい意味で裏切られてとても良かったです!
文章が長くて、読むのが苦手な方には辛いかもですが、本当にシナリオが良く出来ている作品だと思います。


高橋さん、素敵な宵宮先生をありがとうございました。


ネタバレ

私が人である事を捨ててまで、この幽世で戦い続けて来たのは、きっと今日、この時のためだったのでしょう。


自分が本当に守りたいとものを見つけたときのために…。


彼が守りたいと心から願ったのは、幽世に迷い込んだ一人の少女。
そう、彼女だった。

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五月雨の逢魔が刻。
真っ赤に染まった彼の記憶。


それはまだ彼が現世にいた頃の事。
雷獣と言うあやかしが現世に現れ、逢魔が刻に彼と妹を襲った。
彼には雷獣に対抗すべき力も無く、妹を守れぬまま、目の前で妹を失った。


瀕死の彼の魂は、あの世では無く幽世に迷い込んだ。
場所は狐魄神社。


出会った幽世の鎮守神月白は、彼を拾い、鎮守学舎で保護してくれた。
月白の話によると、彼の肉体は既に死を迎え、魂だけがこの幽世へとたどり着いたんだとか。


そうして学舎で保護されたものの、彼に相変わらずなんの力も無かった。
稀に幽世に迷い込むと、人でありながら能力が芽生える者も居る。
けれど彼には霊感らしいものは皆無で、ただ保護される存在でしか無かった。


けれど彼は戦いたかった。
もう戻るべき場所も現世にない彼には、幽世で生き残る以外に道はない。
だから守られるだけではなく、夜警隊の一員として鎮守をなしたかった。


私には何もない。
帰る場所も、居る場所も。
だから、やるべき事が欲しかった。



夜警の才能が皆無だと、彼に夜警を辞めるように進言しに来た月白に、それでも夜警を続けたいと言う彼。
そうしてそんな彼を面白いと思った月白が、彼に妖刀五月雨を授けた。
使っていない玩具があるから…と。


妖刀であるそれは、使いこなせなければ魂をすり減らし、既に肉体は死を迎えて居る彼は、消えてしまうかもしれない。
けれど、五月雨に主として認められれば、真の力を発揮し、彼の力になるだろうと。


それは何をも切り裂く事が出来るし、また主人の命じた相手を主に代わり守ってもくれると言う凄い刀。


だから彼は生き残るために必死に鍛錬を積んだ。
霊的な部分では全く勘が働かないながらも、気配で敵を察知できるようになり、腕っ節の強さも、夜警隊の中でもトップクラスに。


そうしてそんな彼の努力が認められ、彼は月白により、学舎の教官に任命され、宵宮班を率い、さらなる鎮守活動が出来るまでに。


そうして彼は再び出会った。
妹を奪い、彼の肉体を奪った雷獣に。
幽世で再会したくそれと対峙した彼は、アッサリと雷獣を倒した。


けれど何も変わらなかった。
妹は戻らないし、自分の死した肉体も還らない。


だから、したい事など何もない空っぽな彼は、自らの望みではなく、ただ使命として鎮守に命を賭した。


そんな日々の中、木霊の颯に連れられた人間の少女と出会った。
迷い込んだ幽世に戸惑い怯えた少女。
彼女を見て居ると妹を思い出した。


弱々しく見える彼女を何かと気にかけ面倒を見ているうちに、彼女は弱い存在ではないことに気づく。
彼の優しさに決して甘えない強さがあったから。


そうして彼女は彼以上に彼を見てくれるようになり、そんな彼女に気付かされた。
自分が自分の望みで鎮守をしているのではなく、やるべき事として鎮守をしていると。


肉体を失っている私は、もう人間ではない存在。
心も感情もなくなっているに違いない。



既にあやかしに近い状態の彼は、幽世の中で睡眠も必要ないほど、その魂は幽世に馴染んでいた。


けれどそんな彼に彼女は言った。
先生には心がある!…と。


彼とは対照的に霊感が非常に強く、少しの違和感でも掬い上げる彼女のその能力が、次第に彼を救った。


まだ私の中に、こんな人間らしい感情が残っていたなんて。


彼が人間らしさを取り戻す一方で、幽世は死魔により滅亡の危機を迎えていた。
彼のクラスの生徒である九十九神の皓により、御神体が破壊された。


学舎にも神社にも月白により結界が張られていて、害をなそうとするものが入る事は出来なかった。
けれど、皓は操られていた事から、皓自身に害意はないため、結界に弾かれる事もなく、御神体を破壊する事が出来た。


その御神体の事件以前にも、皓は既に操られていて、颯に術を掛け、動きを封じてしまった。
また厄介な事に、その術が強いため、掛けた本人でないと解けない状態に。
その為、宵宮班でも最も霊的な力の強い颯は、戦線離脱せざるを得なかった。


また颯が戦線離脱する少し前に、奏太も夜警で傷を負い、既に戦線離脱していた。


更には皓もそんな風に操られた状態で姿を消した事から、残された宵宮班は彼と彼女、そしてカンナだけとなってしまった。


そんな中起こった御神体破壊事件。
御神体がない今、鎮守神である月白の力は大きく削がれていた。
解決策は現世の狐魄神社から御神体の虎白を持ってくる事だった。


その任務を任されたのは彼女。
最初は彼も共に行くといったものの、既に肉体のない魂だけの存在の彼が同行する事は大きな危険を伴うのではないか?と案じた彼女が、一人で行く事を決意。


そんな彼女の想いに彼は五月雨を託した。


今までは使命として鎮守をなして来た。
けど、今は違う。
自分の意思で心から守りたいと思うものが出来たから。
だからそのために凶徒と戦う。
幽世の平和を守る。



そんな願いが五月雨に通じ、彼は真に五月雨の主となる事が出来たのだった。


きっと五月雨があなたを守ってくれるでしょう。


そう言って彼は彼女に五月雨を託した
…いや、五月雨に彼女を託したのかも知れない。
守って欲しいと願いをこめて。


五月雨の加護と以前月白から伝言にと届けられた式神を持っていた状態だった事から、式神も力を貸してくれて。無事にご神体を持ち帰る事に成功。


その後、戻った狐魄神社で、彼女はあやかしに好かれやすく、実に優れた式神使いである…と、月白に教えられた。


そうしてその場に居ない彼の事を訪ねると、学舎が凶徒に襲われていると知り、あそこはこの幽世での彼女と私の居場所ですから…と丸腰のまま戦いに行ったと知らされた。


彼と戦いたい!
そう願う彼女の気持ちに応えた月白は、彼女を瞬間移動のように学舎へと送ってくれた。


彼女がついた時には、学舎は凶徒で溢れかえり、彼は丸腰のまま凶徒を抑えていた。
そんな彼に五月雨を託すと、今までのそれとは別なもののように、凄まじい力を発揮したのだった。


所がそこに死魔と、更には死魔が仕えている伊邪那美により、伊邪那美の式神にされてしまった皓が現れた。


そう、九十九神だと信じていた皓は、実は式神だった。
主のない式神である彼と、契約を交わした伊邪那美により、操れていたのだった。


けれど、本領を発揮した妖刀五月雨は、なんでも斬る事が出来るので、皓の呪縛をその力で切り離したのだ。


それでも既に契約されているため、結局皓は自分の意思で動く事が出来ない。
主の命に逆らえないから。


更には自分が九十九神ではなく式神だと知らされたショックも大きかった。
そんな彼に、彼女は声を掛けた。
あなたが式神であろうと、九十九神であろうと、みんなを守りたい、幽世を守りたいと願ったあなたの本質は何も変わらない…と。


その言葉に皓はすべてを思い出した。


それは皓が生まれた時の事。
皓は一羽の折り鶴だった。
大切な誰かの快癒を願い、愛情を込めて折られた折り鶴。
皓を作ったのは彼女。
まだ彼女が現世にいた頃、倒れた祖母のためにと心を込めて折り鶴を折った。


元々徳を積んでいた霊的力の強い彼女は、意図せず、折り鶴を式神にしてしまったのだ。


それに気づいた皓は、もう伊邪那美の式神ではなく、元の主、彼女の式神として今まで以上の力を発揮した。


そこに更に颯と奏太まで加勢して、三人による牽制と、彼の五月雨による攻撃で、ついに死魔を倒したのだった。


一方彼女を学舎へと送った月白は、常磐と共に、伊邪那美を撃退したものの、相当な力を使ってしまったため、少し休養のため引退すると言い出した。


引退するからには、後継者を…と、新たな鎮守神として指名されたのは彼。
彼は今まで長きに渡り、ただ無私に鎮守の為に力を尽くしてきた。その行為により積み上げられた沢山の徳があるから、彼以上に鎮守神としてふさわしい者はいないという。


更には彼女の力は神籬である事を教えてくれた月白。
だから新しい鎮守神の神籬として、傍で彼を支えるように…と。
そんな粋な計らいをして消えて行った月白。


その後、狐魄神社では、新しい鎮守神になった彼と、彼の神籬となった彼女。
更には彼女の式神の皓が騒がしく過ごしていた。
…と言うのも、凶徒が現れた、揉め事が起きた、そんな知らせを聞くと飛び出しそうな鎮守神が居たから。
鎮守神を諌め、神社に留めるのに二人は大わらわ。


それでも、幽世の人々が気軽に訪ねて、学舎より宵宮様の方が…と頼られる鎮守神として、みなに愛される存在に。


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私が幽世の為に尽くしすぎているのでは…と、案じてくれているのでしょう?


でも、その心配は杞憂ですよ。私は以前程幽世の為に己を犠牲には出来ない。
決して取りこぼしたくない大切なものが、この手の中にあるのですから。



寧ろ、私はこれからあなたを幽世以上に大切にしてしまいそうで少し心配なくらいです。

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