逢魔が刻~かくりよの縁~【礎奏太】

この記事は約10分で読めます。

逢魔が刻 ~かくりよの縁~ - PS Vita

スポンサーリンク

キャラクター紹介

CVは石川界人さん。
主人公と同じ人間の男の子。
鎮守学舎のクラスメイト。
夜警も共に宵宮班。


彼も主人公同様、幽世に迷い込み、鎮守学舎の生徒となり幽世の平和の為に夜警をこなす。


人間である事や、置かれた状況から主人公に一番近い感じの彼は、人間の女の子である彼女に最初から優しく接してくれた。


ともに夜警に励む中に絆を深める。

スポンサーリンク


感想

奏太くん、カッコよかったです。
女の子に優しいけど、そんなチャラい感じでもないし。
でも、女性の扱いはうまい感じで。
一緒にいると、心地いいなって思わせてくれるような人でした。


ただ、ちょっと私が勝手に深読みし過ぎてしまって。
それが原因で、シナリオがアッサリしているように感じてしまったのが勿体無かったです。


でもね、私が勝手に深読みしましたが、なんか夜警に対する姿勢とか、つい深読みしたくなる、そんな感じじゃないですか?(笑)
本当は何か掘り下げる予定が、やっぱりやめてしまったんじゃないか?とか、そんな風に思えてしまうくらい、なんとなく夜警に対する彼の姿勢に関して、スッキリしない感じもあったりも。


そこが勝手にスッキリしないくせに、大変申し訳ありませんが、勿体なかったなって思います。


後は先に颯を攻略してしまったので、余計にそう感じてしまった気もします。
颯、この作品の主人公って感じのかなりしっかりしたシナリオですからね。それと比べると、やや薄い感じというか、おまけっぽい内容かな?とも。
他のキャラとくらべても、やっぱりちょっと薄めの印象になるかと。


なので、攻略順に関しては、奏太くんは早めに攻略してしまった方が、後々いいかな?という印象ですね。
颯の内容とか知らないままなら、もっと感動出来たし、もっと大好きになれたかな?と思いました。
それも私の勝手な感覚の話しなので、そんな風に感じた人もいるよ…というくらいに、読んで頂けたら。


アッサリしてる感じはしたものの、彼はとてもカッコいいですし、彼の力も素敵でした。まさか、あんな風に変化するとは!!


そして今回も石川さんの声が大変素敵で心地よかったです。


石川さん、素敵な奏太くんをありがとうございました!



ネタバレ

オレが幽世に残りたいって思っていた最大の理由は、幽世でのオレは特別な存在だって錯覚してたからなんだ。
この力があればなんだって出来るって。



けど、キミが気づかせてくれた。
オレが本当にやりたい事は、幽世に居なくても、力がなくても出来る事なんだって。



-----


彼女が幽世に誘われる前から、幽世で暮らしていた彼。


彼女と出会った時には、既に幽世に馴染んでいて、現世に戻りたいと思う彼女とは逆に、この幽世での暮らしを楽しんでいるようにすら思えた彼。


その中でも夜警隊の巡回は、特にやる気を出している彼。


その最大の理由は彼の力。


彼には魂を操る力があり、操れるのは自分の魂だけだが、その魂の上澄みとも言える感情的な部分を宝石のようなキラキラした塊に替え、凶徒に攻撃する事が出来た。


更には彼には人の魂がキラキラと輝く宝石のように見え、若干彼女の力に似た要素でもあるが、人の感情が、その魂のゆらめきから、なんとなく読み取る事も出来た。


捕らえるべき凶徒との位置関係が遠距離である場合などは、彼の力がとても役に立っていたし、彼はその力を誇りに思っていた。


現世に居た時のオレは、ただの普通の高校生だったけど、ここではこの力で沢山のあやかしを助ける事が出来る。
オレという存在は、幽世では替えが利かない特別なものになってるんだ。



そんな風に思っていたからか、あまり現世に帰りたがらなかった彼。


けれど、彼女が現れた頃を堺に、幽世には少しずつ異変が起きていた。


今までは、元々凶暴だったあやかしが、思い出したように暴れる…というのが、取り締まる凶徒の殆どだったのに。
元々そんな凶暴な性質でないあやかしまでもが、凶徒して事件を起こすようになっていた。


その原因が死魔という本来この幽世にいるハズのない存在だった。
死魔は伊邪那美により、他者に死を与える力を得て、伊邪那美のためにこの幽世へやって来た。


まだ、その事に鎮守学舎の誰も気づいていない頃、彼は突如月白に呼び出され、彼女の力に関してどう思うか?と訊ねられた。


彼女の力の事なんだから、本人に訊けばいいのに。


そう思った彼に、月白は教えてくれた。
彼女の力は他へと影響を与える反面、他からの影響を受けやすいと。


その時は何を言われているのか正直ピンと来なかった彼。
所がある日の放課後、夜警がないので二人でミルクホールに寄った帰り道、異変が起こった。


店を出たそこは、いつもは賑わっているハズなのに、誰の姿も見当たらず嫌な雰囲気が漂っていた。


すると突然死魔が二人の前に現れ、まだ彼らは死魔の存在を知らないけれど、魂を見る事が出来る彼は、死魔から魂が殆ど見えない事に気づき、急ぎ彼女を連れて駆け出した。


コイツはヤバイ。
オレたちが敵う相手じゃない。



そう判断したから。


けれど、死魔の動きは恐ろしく早く、逃げる彼らに容易く追いついたかと思うと、彼女へと手をかざした。


特に何かをされた様子もなかった。
だから大丈夫だったと思ったのもつかの間、何もされてない、手をかざされただけの彼女が、突然苦しみながら倒れてしまった。


他の影響を受けやすい
そう月白が話していたように、彼女は死魔の影響を受けやすく、かざされたその手から、魂に死が感染してしまったのだ。


魂を見る事が出来る彼は、すぐに気づいた。
彼女の魂が死に侵されている事に。


月白のところに行こう!


とっさにそう判断したものの、見える魂の侵食のスピードは恐ろしく早く、移動の時間を考えてると到底間に合わない。


じゃあ、鎮守学舎に…。


そう思ったものの、魂に死が侵食するなんて状況、鎮守学舎での治療がいかいに優れていても、とても手に負えるとは思えない。


もうオレがやるしかない。人の魂に触れる事は出来なくても、もしかしたらキミの魂だったら。


彼はそう信じて、月白の「他の影響を受けやすい」の言葉どおり、彼女の魂に触れ、自分の影響を与える事で、侵食している死を追い出す事を試みた。


そうして彼が彼女の魂に影響を与える事で、彼女の中から死魔による死の侵食が消え、元の輝きを取り戻す事が出来た。


けれど、彼女が特に影響を受けやすいから、彼女だったから出来た技で、仮に同じ事が起こったとしても、それが他の人だったら出来ると思える事じゃない。


だから鎮守学舎に戻り、今回の出来事を報告して、夜警隊へ注意をうながす事に。


同じ頃、この幽世の鎮守神である月白にも、影響が出ていた。
彼は自分の幽世に影響をもたらした伊邪那美と対峙する事に。


そのため、鎮守学舎に張られていた月白による厳重な結界弱まり、安々と死魔が入り込んで来た。


次々と死に侵され倒れる生徒達。そんななか、悲鳴を聞きつけた彼女も、何事かと廊下へ。
そこで再び死魔と対峙する事に。


それでも一度味わった死の恐怖からなかなか逃れられず、足がすくみ、再び死魔に触れられそうになった時、彼が助けに現れた。


彼と死魔の能力は、魂を操作するという類似点があるからか、彼に興味を持っている様子の死魔。
彼が放つ感情を光る石にしたものに対し、「ただ霧散させるだけでは、我を傷つける事は出来ない」と、ヒントとも取れるような言葉もくれた。


そうして彼だけでは手に負えずに居た所、颯と宵宮が現れて、死魔を引き受け二人を逃してくれた。


学舎内から飛び出した二人、けれど、街は死の気配に満ちていて、死魔が幽世全体に死の影響を与えたからか、人々は凶徒と化していた。
彼らに襲いかかる街の人々。
逃げたいのに、逃げられないし、街の人々が相手なだけに、攻撃する事も躊躇っていると、今度は常磐が現れて二人を助けてくれた。


そうして常磐に教えられた病葉床の廃墟に身を隠した二人。


特別だと思いこんでいた。
自分の力は誰にもない優れたものだと。
この力さえあれば、オレはヒーローのようにみんなを救えるなんて、ずっと思ってたのに。
思い上がりだったんだ。



圧倒的な死魔の強さに、彼は幽世に来てから初めての絶望を味わっていた。


そのせいだろうか?
自分を信頼しきっている彼女の様子に、思わず辛辣の言葉をぶつけた彼。


助けてやりたい。
守ってやりたい。



夜警隊の仲間を大事に思うその中で、彼にとって特別な存在になってしまった彼女。
だからどうしても守りたいのに。
自分の力が全く死魔に通用しないと知り、途方に暮れてしまったのだ。


キミだけは助けたい。
けど、オレといる事が安全だなんて言えない。
だってオレの力はアイツには通用しないから。



だから彼女が当たり前のように、彼がいる事で安心している様子に、不安になり、その不安からぶつけた言葉。


オレが守ってくれるとでも思ってるの?


なのに彼女は、「私じゃ足を引っ張るだけだから、置いていってかまわないよ。奏太くんだけでも逃げて」なんて言葉を返すから。


情けなくも弱い自分をさらけ出してしまった。


けど、そんな彼を受け止めた彼女は、それでも彼なら出来ると信じているという。
そうして彼女のその言葉が、彼に戦う力をくれた。前を向く勇気をくれた。


だから彼は、死魔に言われた言葉を思い出し、自分の能力と深く向きう事で、光る石を霧散させるように飛ばすのではなく、自らの魂を光の鎌にかえ、その光の力により、死を断つすべを手にいれた。


そうして死魔と再び対峙した彼は、彼女の違和感を見逃さない力の協力により、無事に死魔を討つ事が出来た。


そうして幽世の最大の危機を防いだ二人は、月白の力で現世に戻る事に。


あんなにここにいる事を望んでいた彼だったけれど、今は違う。
何をなしたくて力を使っていたのか?
それを改めて知る事が出来たから。


彼がしたかった事は人を助ける事。
それは幽世でこの力で行っていたけれど、現世で力を持たなくても、人を助けすべはいくらでもあると、気づいたから。


人を助けたいって言っても、要は感謝されたいっていう、凄く利己的な考えなんだけどね。


そう笑う彼は、彼女が出会った当初の冗談で本音を隠しているあの頃の彼とはもう違っていた。


そうして現世へと戻った二人。
けれど、互いが違う場所から幽世へと誘われていたため、二人の戻った場所はバラバラで、連絡先も交換していない二人は会うことが叶わない。


それでも彼女は思っていた。


同じ幽世に飛ばされた二人だから、きっとそう遠くはない所に住んでいるハズだから。
こうして毎日を精一杯過ごしていたら、きっといつか奏太くんに会えるハズ
…だと。


そうして現世に戻ってから、日課となった神社の掃除をしつつ、平凡な学生生活に戻った彼女。


所がある日の放課後、帰宅しようと校舎を出ると、校門前がやけに騒がしい。
女の子の声でざわざわしていたのだ。


すると、大勢の女子に囲まれていたそこから、一番会いたかった人が現れた。


遅くなってごめん。
迎えに来たよ、お姫様。



幽世にいた頃と同じ、明るくて少し冗談めいた口調で。


彼は彼で、この現世に戻ってからというもの、ずっと彼女を探していた。
近くの高校を虱潰しに訪ねる事で。


そんな彼の努力のお陰で、現世で再会を果たした二人。


彼女の高校が鎮守学舎に似てるとか、狐魄神社を訪ねて幽世を懐かしんだりする二人。


そうしてあの頃の仲間たちに思いを馳せる。
月白の話によると、たとえ存在が消えたとしても、幽世とは人々の思いが具現化してる場所だから、人がいると信じてさえいれば、再び彼らは蘇るのだと。


例えば同じ形じゃなかったとしても、またいつかどこかで彼らは生まれ、そしてもしかしたら、また会える日も来るかも知れない。


ねえ、また幽世に呼ばれたらどうする?


そんな話をしていた時に、


また幽世に行く事になったら、多分あの世界がオレの力を必要としてるって事だから、オレはきっとまた頑張っちゃうと思うんだよね。


でも、きっと帰りたいと思うだろうし、帰って来るつもりでいるよ。
だってここにはキミがいるから。



と言う彼。
彼女もまた、あの世界に行く事になったら、使命を果たすため頑張りつつ、でも会いたい人の為に、元に戻る方法を探すと。


二人の現世での恋人しての生活は、こんな風に始まった。


-----


ちょっとずつ慣れて行こう。
キミとオレは両想いでキミとオレは恋人同士なんだから。



向こうに居た時みたいに、放課後は毎日二人で出かけよう。
たくさんデートしよう。

スポンサーリンク

タイトルとURLをコピーしました