キャラクター紹介
CVは豊永利行さん。
種族はミイラ。
やる気も協調性もない。
少しは協調性を持つように…という理由から、先生に彼女のお世話係に推薦された人。
時折見せる目に悲しみを感じて、主人公は彼の事が気になるように。
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感想
割と早い段階で、彼の秘密には気づいてしまいました。
気づきましたが、醜いの理由とか、彼の過去とか、なかなか壮絶でビックリしました。
彼の歌っていた子守唄の歌詞の意味も、切ないというより恐ろしい感じで。
あの種族について、よく理解できる要素になりました。
そうして、そんなものを聞かされて育ち、そしてあんな罪を背負い、保護される形で学園にいる彼の気持ちを思うと、とても辛かったです。
そんな彼に、あんなプレゼントを思いついた彼女は素敵でした。
だからこそ、彼女なら彼を幸せにできるんじゃないかと。
豊永さんだったので、ぜひ歌もちゃんと聞きたかったですね!
豊永さん歌唱力も素晴らしいし、歌声もすごく素敵なので聞けなくて残念でした。
好みかどうか…という話になると、やっぱりちょっと病んでいる感じじゃないですか?
なので私は遠慮したいな…と(笑)
豊永さん、素敵なナツメをありがとうございました。
ネタバレ
なんでもよかったんだよ。
顔を見せずに済むのなら。
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男の人魚、マーマン。
それは醜い存在で、殆ど表に出て来る事はない。
数も少なく、とても希少な存在。
それもそのはず。
男の人魚マーマンはとても美しかった。
だから母親であるマーメイドは耐えられなくなってしまうんだ。
自分の息子の美しさに。
マーメイドは嫉妬深く、ひどくその美しさに拘っている種族だから。
その嫉妬心から、美しく生まれた自分の息子を殺してしまうんだ。
人魚の男として生まれた俺も、その例にもれなかった。
母親には古代語で憎しみの込められた子守唄を聞かされ育った。
口をつぐめ、息を止めろ、出来ないのなら、母がその息を止めてあげよう…というような呪いの歌。
だから準備していたんだ。
いつか来るその日のために、母に殺されそうになったら、自分を守ろうとナイフを携帯して。
そうしてその時は訪れた。
俺の見た目の美しさに嫉妬した母親は、呪いの歌を聞かせるだけでは耐えられなくなり、ついに俺の首を締めた。
だから俺は自分を守るため、ナイフを使った。
そうして背負った母親殺しの罪。
そんな俺を保護してくれたのが今の学園だった。
それでも男の人魚は醜いと世間には伝わっているのに、実はマーメイドより美しいなんてバレたら命が危ないから。
だから俺は顔を隠せるミイラという種族のフリをした。
そうして肉が朽ちたという理由で、顔の半分を包帯で覆う事で、自分の顔を隠していた。
やる気もない、協調性もない。
だから周りに相手にされない。
それがちょうど良かったんだ。
適当に距離を置く事で、正体をバラすリスクを回避出来たから。
なのに彼女が現れた。
そうしてよりによって俺を指名したんだ。
自分のサポート役として。
人懐っこいシバ、優しそうなナギ、階級も高いレイ。
誰をとっても先生の挙げた生徒は俺よりずっとマシなのに。
そんなの転校したての彼女にだった分かるだろうに。
なのに俺を選んだ事から、おかしくなってしまったんだ。
最初こそ、素っ気ない態度で距離を保っていたのに。
ある時から気になる存在になっていた。
そうして世間知らずの彼女は、ミイラの生体について知りたがったり、包帯の下を見たがったりと。
適当にかわして来たのに、気づかれてしまった。
俺の正体は人魚だと。
更に悪い事に、俺は見つけてしまったんだ。
自分の中に嫉妬深い人魚の特性を。
気づくと彼女を縛り付けてしまいたい衝動に駆られ、どこかに閉じこめて俺だけのものにしたいと思うようになっていたんだ。
だから話して聞かせてやったんだ。
俺の子供の頃の話、母親殺しの罪の話。
マーマンが表に出ない理由も。
それで終わりにするつもりだったのに。
それでも彼女はつきまとう。
そんな彼女の真っ直ぐな想いに心を打たれながらも、怖かったから。
苦しかったから。
だから突き放すために服従の命令を使った。
階級に呼びかけるそれなら、最上位の俺の下す最下位の彼女への命令は強いものになると思ったから。
その甲斐あって、また以前の自分を取り戻した。
授業中はひたすら寝て、他の生徒とは全く関わらない生活。
もうそれで良かったんだ。
なのに、ある日いつものように第三音楽室に行くと彼女が待っていた。
「近寄らないで。まだ服従の命令が解けていなくて怖いから」
そう言いながらも、部屋を出ようとしない彼女は、俺に下手くそな歌を聞かせてくれた。
それは人間界の歌で、一途な愛を歌ったもの。
やられた…と思った。
人魚の俺に歌を聞かせるなんて、なんてやつなんだ。
しかも全然うまくない。
なのに想いが心に響いたんだ。
そうして服従の命令にもがきながらも、必死に俺へと近づいて来る。
そんな彼女に完敗だった。
そうして俺たちは恋人になった。
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俺みたいなのに捕まって可哀想に。
でも、もう二度と手放せそうにはないから。
だからずっと側に居て。
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