エフェメラル【ナツメ】恋人編

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エフェメラル -FANTASY ON DARK- - PSVita

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シナリオ紹介

CVは豊永利行さん。
種族はミイラの振りをした人魚。


サポート役を勤めた彼女とは、現在は恋人として共に過ごしている。
人魚特有の独占欲の強さや嫉妬深さを見せ、ナイトのように学校でも彼女に寄り添っている。

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感想

恋愛編より、個人的には恋人編の方が楽しめました。
ナギの時には、恋愛編の方が好みでしたが、ちょっと病んでる感じもあるので、溺愛されつつ病んでいる様子が垣間見れるこっちの方が、好きだなって思えました。


最初転校生のところは、本当にワクワクしてしまい、ナツメがカッコよくて大好きになりました。
しかし、最終的に薬の件で、ガッカリもしてしまって。
その件に関しては本人も利己的すぎたと反省はしているものの、彼女の想いを考えるとなんか複雑な気分に。


そんな訳で、大好きとは言えませんが、恋愛編の時よりは好きになれた感じです。
豊永さん、ステキなナツメをありがとうございました。


ネタバレ

俺は君と共に生きて、死にたい。
俺にとって君は世界そのものだから。



-----


俺たちの学校に200年ぶりに人魚がやってきた。
人魚の転校生と言うだけで、教室は大層な盛り上がりだった。
その上、お高く止まった様子も見えない転校生は、すぐに人気者となった。


そうしてその転校生は、一番最初に彼女に目をつけた。
人魚は嫉妬深いから。
自分よりも美しいものを許せないんだ。



気をつけて。


人魚に親友になりたいと言われている彼女にそう耳打ちをして、教室移動だからと連れ出した。


以来、人魚に警戒をしていたのに、俺が離れた隙に彼女に声を掛けて来て、そうして彼女が一人で職員室へと向かうように仕向け、その途中、彼女めがけてシャンデリアを落としたのだ。
その音に驚いた俺は慌てて彼女へと駆け出し、怪我の有無を確認。
ゾンビは血の巡りが悪く、怪我を負うとなかなか治らないと言う特性があったから。


幸いどこも怪我をしていなかったものの、シャンデリアが落ちる直前、人魚の声が聞こえたから。
危ない」と。
だから二人で人魚を追いかけた。


結局、犯人は人魚を慕う下級の種族の男だった。
俺たちが怪しんだ人魚はといえば、異種交配から生まれ、父親である吸血鬼の特性も遺伝していて、その血が美しい彼女をそばに置きたいと思わせただと分かった。
そう、嫉妬から近づいたのではなく、本心から彼女と仲良くなりたくて、そばに居たかっただけだったんだ。


通常、異種交配で子が生まれると、階級の高い方の種族として生まれ、その特性を受け継ぐとされる。
けれど稀に、両方の特性を持ち合わせた上で、階級の高い種族として生まれる場合がある。
転校生は、これに該当した珍しいケースらしい。


その後は、元からの親友であるエリカを含め、3人で仲良くしている。
まぁ、それですら、俺からしたら面白くはないんだけど。
だって、彼女は俺が独り占めして居たいから。
その瞳には、いつだって俺だけを写して欲しいから。



そうして俺はある時、彼女がゾンビに国から支給されていると言う薬を貰った。
毎日飲むように言われていると言う薬。
国からの支給なんて、人魚が絡んでいる可能性が高いんじゃないか?と思ったから。


そうして彼女から分けて貰ったその薬を溶かした水を植物に与えてみた所、すぐに枯れてしまったのだ。


その薬はゾンビの感染症の予防薬で、それを飲まないとゾンビ感染を広めてしまう。
おそらくそれは嘘じゃない。
けれどそれだけじゃないことが分かった。
あれには、老化促進の成分が含まれていた。


多分それは人魚の妬み。
ゾンビに薬を支給しつつ、ゾンビの村を作り隔離しておくのも、自分たちの美しさを脅かす存在を隅へと追いやりたかったから。
更には老化により腐敗する彼らの種族の特性を利用し、老化促進成分を薬に混ぜる事で、早く肉体の腐敗を進ませ、その美しさを奪おうと考えたんだろう。


現に世間ではゾンビがこれ程に美しいなんて、誰も知らずにいたのだから、目論見通りだったに違いない。


そうして俺は思ってしまった。
このことは彼女には話さずに置こう…と。
そうして彼女が腐敗し、醜くなった時に薬をやめさせれば、他のゾンビよりは長く生きられるし、醜くなった彼女には、俺しか居なくなるハズだから。


所が、人魚の中でもトップクラスの実力者の政治家が死者の日のイベントのゲストとして、俺たちの学校を訪れた。
その時に、彼女に薬の話を振り、毎日飲んでいるのか?と執拗な確認をした事から、彼女は薬を怪しんでしまった。
そうして俺を問いただして来た。
けれど俺は他の男に君が取られる事が心配だから、やっぱり早く醜くなってほしくて誤魔化した。
薬は飲んでも大丈夫だ…と嘘をついて。


そんな俺の僅かな違和感に彼女は気づき、俺の部屋を後にし、一人で魔女のところに出かけた。
薬の事を調べたくて。


そうしてその薬に老化促進成分が入っている事で、俺たちは口論に。
俺の気持ちを伝えても、彼女は納得してくれなかった。
そうして「私はずっとナツメより早く死んじゃう事が怖かった。私が居なくなった後のナツメの事を心配していたのに!」と。
好きだから少しでも長く一緒にいたいのに、今の寿命じゃ、俺の5分の1しか生きられないと悲しんだ。


そうして俺は自分がいかに利己的な理由で、彼女に真実を伏せていたのかを思い知らされた。
けれど彼女は俺を許してはくれなかった。


そうして迎えた死者の日、一緒に踊るハズだった彼女とは、まだわだかまりが消えず、口もきけない状態。
そんな中、ゲストで参加して居た人魚の議員が、この中で一番ダンスで目立った生徒の願いを叶えると言い出したんだ。


だから俺は彼女を誘いダンスを踊った。
そうして彼女に伝えたんだ。
ゾンビの薬の事を願うように…と。
老化を促進させるのをやめて欲しいと願えばいい…と。


結果、俺たちは一番に選ばれ、彼女は願いを伝える事が出来た。
そんな彼女の願いに、最初こそ怒りをあらわにし、服従命令を使おうとした議員だったが、俺は自分が人魚である事を証し、禁忌の存在であるマーマンがここに存在しているとバレてもいいのか?と、逆に脅しをかけた。


そうして議員はゾンビの待遇改善を約束すると生徒みんなに宣言してくれたのだ。
更には、議員自身も息子を殺している事から、今後マーマンとして生まれた子供が命を奪われる事のないよう、母親にも息子殺しの苦しみを背負わせないよう、政策を考えている…とも言ってくれたのだ。


議員が母親として、自らの行動を悔い、今後にその悔いを活かしたい…と思っていた事は、やっぱり嬉しかったんだ。


今後彼女の薬が改善されれば、彼女の寿命も延びるだろう。
とは言っても、人魚の俺の方がどうしたって長く生きることになる。
それでも彼女がまたこの世界に戻ってきたいと言うのなら、俺もまた彼女の側に生まれて来たいと思うんだ。
種族はなんだって構わない。
例えばそれが大嫌いだった人魚だって。
彼女と同じ種族であるなら、また側にいられるのなら。


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