黒蝶のサイケデリカ【山都END】

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黒蝶のサイケデリカ - PS Vita

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キャラクター紹介

CVは細谷佳正さん。
メンバーの中で一番怖そうな男の子。
無口で乱暴な口調の為、怖い印象でを与えるものの、心の優しい人。

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感想

初めは一番怖そうでダメかな?って思ってましたが、笑った顔が可愛かったのと、途中、夜中に1人鍛錬していたところに来てくれて、出来るまで付き合ってくれた彼の優しさに、アッサリと心を持って行かれました(笑)

絶対柿原さんだと思っていたのに、まさかの細谷さん!

まだ他のキャラさんは攻略出来てないのですが、流れ的にも山都くんを放っておく事なんて出来ないよ!…って感じなんですよね。

とりあえず最初に回収出来る彼のエンドだと、「これ、バッドですよね?」なENDでした。
ただひたすらに彼が可哀想で、あんなに待っててくれたのに、行けなくてごめんね。
あんなに呼んでくれたのに、間に合わなくてごめんね。
…そんな感じのお話でした。

何を話してもネタバレになりそうなので、こんな感じにしか伝えられないのでもどかしい(笑)

ただ、唯一救われたのが、最後に1人にせずに済んでよかったなって事くらいですね。
物凄い後味良くないと言うか、もっとハッピーなの見たいな…と思うENDですね。

細谷さんの山都くん、あの切ない感じの所とか、本当に泣かされました。
細谷さん、素敵な山都くんをありがとうございました。

ネタバレ

窓からは霧しか見えず、時間の感覚もなくなるような場所にある館。
それが彼らの暮らしている場所。
一日中くらいそこは、雨が降れば夜という不思議な場所。

化物のいるそこでは、戦わないと生きて行けない。
武器など持たぬ彼らだが、不思議なそこでは、思念から武器を具現化する事が出来た。

思念により具現化すると言葉では簡単に伝えられたそれだったが、彼女はみんながたやすく取得したそれが一向にうまくいかない。
このままでは足を引っ張ってしまうと、一人夜中に練習していると、そこに彼が現れたのだ。

眠れねぇから飲み物を取りに来た」と言う彼に、「鍛錬してるのか?」と訊ねられ、そうだと応えると練習に付き合ってくれた。

お前、俺の事怖ぇんだろ?」と言う彼に、「怖い」と応える彼女。

でもそれは山都くんが怖いのではなく、みんなが仲間としてここに居るから、誰かが欠ける事が怖い…と。
山都くんは1人焦っているようだから、無茶をするし、何かあったらどうしよう?と思うと、とても怖い…と伝えると、「だったら仲間を守るしかねぇ」と言う彼は、彼女の背後に回り武器の具現化を教え始めた。

まるで銃を持っているように構え、銃の色、重さ、感触、丁寧に思い描け…と言われ、彼に問われるがまま、その様子を言葉にしていく。
すると美しく装飾された銃が、彼女の手に現れたのだ。
いいか、怖くねぇぞ。怖いのは仲間を失う事だろ?武器じゃねぇだろ?」という彼の言葉に導かれて。

そうして無事に万華鏡捜索に出られる事になり、ふた手に分かれ、万華鏡の本体のパーツを入手。
隠れ家に戻り、それを組み立てた。
後必要なのは欠片のみ。

すると、彼女は以前拾った欠片を思い出し、それを万華鏡に入れてみると、綺麗な画像が隠れ家の中に映しだされた。

そうしてそれぞれのスマートフォンに、万華鏡完成へ近づいたご褒美だとばかりに、彼らのなくした記憶に関わる画像が送られて来た。
館の主と名乗るものから。

すべてを忘れているメンバー達。
名前も年齢も何もかも。
けれど、そこに届いた画像により、なくした記憶の一部が蘇ったのだ。

彼女が思い出せたのは家族の事。
けれど、他のメンバーは、もしかしたら全てを思い出したのかもしれない。

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彼には入院中の弟がいた。
その弟は植物状態で、だから彼は焦っていた。
こんな所、早く抜け出して弟の元に帰ってやらねぇと…と思っていたから。

何も反応しない。
でも声は聞こえている。
だから彼は話しかけていた。
毎日のように、弟のもとに通いながら。

それが唯一の希望だったから。
それを辞めてしまったら、もう弟を呼び戻す事は出来なくなるかも?
そんな恐怖から、彼は早く万華鏡を完成させて、帰りたいと思っていた。

でも、きっとそれは彼の記憶の一部。

けれどある日、唐突に、もっと別の記憶を思い出してしまったのだろう。
出来れば思い出したくないような記憶を。

だから彼は叫び声を上げ、隠れ家を出て、彼らの目の前で彼らを襲い、欠片を得る為に狩りをしていた相手、あの化け物に変じてしまった。

そうして彼は姿を消し、代わりに主の使いのウサギが現れ、この館について詳しい話を聞かせてくれた。

ここは現世(うつしよ)と常世(とこよ)の狭間。
本来人は成仏する為に、記憶を失くしてここに来て、更にここで体をなくし顔をなくし…と、何も持たない状態になり、生まれ変わる為に天に召されて行く。
そういう魂を連れて行く為に飛んでいるのが白い蝶。

けれど、まれに記憶のすべてを失くしきらないまま、ここに来てしまう人間が居て、その記憶は執着となり、館をさまよい続ける。
そうして顔をなくしてもなお、それを受け入れる事が出来ず、お面をかぶり、なおも館を彷徨う。
彷徨い続けた果てに化け物と化してしまう。

化け物になったものは奈落と呼ばれる闇の底に落ちていく。
そんな魂を奈落へと案内するのが黒い蝶。

それが館の真実だった。

彼は、思い出したくない辛い事を思い出し、その事で自分を責め、そうして負の感情に飲み込まれて化け物になってしまったのだろう

つまり館に居る他のメンバーも、彼も彼女も、実は現世では死にかかっている状態にあり、ここで館の主の願いである万華鏡を完成させたら、そのお礼に願いを叶える形で現世に戻して貰える。
つまりは生き返る事が出来るという事らしいのだ。

けれど分からない。
現世で彼らの身に何が起こり、死にかかった状態になってしまったのかが。

衝撃的な話と、目の前で化け物に変じた彼の姿。
それが頭から離れず、眠れない彼女は共有スペースに降りると、沢山の蝶が扉の前に。
外に出たいのかと扉を開けると、まるで彼女を案内するように蝶が飛び始めた。

そうして彼女は、ここに来たばかりの時に、緋影と化け物に襲われていた所を助けてくれた狐面の男の子に、再会したのだ。
更に狐面の男の子は、彼女を彼に会わせてくれるという。

案内されて辿り着いたのは、隠し扉の向こうにある温室。
うずくまっていた彼は、化け物の姿をしていた。

彼女に気づき、爪の鋭いその手を振り回しながら、来るな!という彼。
こんな姿見られたくない。
紅百合を傷つけちまうかも知れないから近寄るな
…と。

誰かを傷つけるもか知れないと恐れる心のある彼は、例え姿は化け物でも、山都くんに変わりはない

そう思った彼女は、そんな彼のうずくまった背中を優しくなでた。
すると、彼は彼女を抱きしめ、次第にその姿が、以前の人間の形に。

それでもまだ完全とはいえない。
一部は化け物の名残を残し、肌の色が部分的に黒ずんでいた。
それでも笑った顔は間違いなく優しい彼の笑顔だったのだ。

嬉しくて互いに抱き合う二人。

それ以来、こっそりと夜に狐面の男の子に案内されながら、彼の所に通うようになった彼女。
所がそんな彼女の様子に緋影は彼女を問い詰めた。
けれど、彼から内緒にして欲しいと頼まれていた彼女は、おとしものを探していると嘘をついたものの、翌日から彼女を見張り始めた。
それが原因で、彼女は全く彼の所に行けなくなってしまった。

紅百合が来る事だけが楽しみ。
いつも彼は待っていた。
彼女が来てくれる事を。
二人で他愛もないおしゃべりをしたり、お菓子を食べたり、サッカーして遊んだり。
そんな時間が彼を支えていたから。

所が、ある日を境に彼女は来なくなった。
紅百合」何度呼んでも彼女は来ない。
紅百合に会いてぇな。どれくらい会ってねぇんだろ」考えた所で、やはり彼女は現れなかった。

あまりに彼女のことばかり考えていた彼の耳に、ある日大嫌いな雨音にまじり、彼女の声が聞こえた気がした。
紅百合、来てくれたのか?」と、嬉しそうに応える彼。

一方その頃、夜は抜け出せぬまま、化け物狩りに出ていた彼女の耳に、彼の「紅百合」と呼ぶ声が届いた気がした。
鈎翅と一緒だったが、どうしても会いに行かないといけない、そんな予感に鈎翅を置いて駆け出した彼女。

たどり着いたいつもの温室。
けれどそこに彼の姿はない。

1人必死に彼を探す彼女の目に、沢山の黒い蝶が見えたのだ。

嫌な予感がする。

本当は怖いのに、彼女はその蝶を追いかた。
そうして辿り着いた書斎で、ついに彼を発見。

山都くん」と声を掛けると、「なんだ、紅百合か、今日も来てくれたのか?」と。
そう、彼は「今日も」と言ったのだ。
きっと待ちすぎておかしくなってしまったのかも知れない。

雨の音は彼の中に辛い記憶とつながっているようで、それを聞いていると辛い…と言っていた彼。
だから紅百合の声を聞いていたい…と。
そうすると落ち着く…と言ってくれてたのに。

いつもと違う目をした彼は、「俺のせいだ…」と泣き出した。
俺が殺したんだ、俺はあの日リボンを…と呟いた彼の体はどんどん黒くなってゆく。
彼女は耐えられなくなり、「俺のせい」と彼が思う原因を作ったのは、私。
そう、これは「私のせい」と思うように。

だから彼女は彼を抱きしめた。
お前が穢れる」そう言う彼は黒いに覆われていて、抱きしめる彼女もまた黒に覆われて行く。

穢れたって構わない、二人こうして一緒なら。

そうして二人抱き合って、そのまま流れに身を任せた。

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黒い蝶に囲まれて、行き着く先は奈落なのかもしれない。

でも、もういい、二人一緒なら。
だからもう離れない。

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古い文章を無理やり修正しました。
時間かかった割に、クオリティは残念な感じに。
読みづらい文章で申し訳ありません。

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