キャラクター紹介
CVはKENNさん。
カルミナの住人でダイヤモンド。
完璧な美しさで眩しくて見て居られないような素敵な人なのに、人を寄せ付けない雰囲気。
最初は彼女の事も「近寄るな!もうここに来るな!」と拒絶していた。
それは彼の本心からの言葉ではなく、信じて裏切られる事が怖くて、最初から全てを諦めていたから出た言葉だった。
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感想
次第に心が近づいてからは、ビックリするくらい優しくなりました。
声音も優しくなるのですが、征一郎さんに比べて、トーンの低いアダマスさんの優しげな声音は、決して征一郎さんとは重ならない優しい響きで、演じ分け、凄かったです。
アダマスさんルートは、最終的に中身がアダマスさんという状態で終わるので、お店の事とか、本当にどうなるのか心配でした。
まぁ、最終的にお店はどうなったのか?それはわからないのですが(笑)、
彼が彼らしく夢を目指してくれて素敵でした。
色々吹っ切った後は、本当に自信満々な態度でカッコ良かったです。
そんな自信満々で、海外でも自分の腕が通用する自信もあるのに、彼女と一日でも離れている事には自信がないとか、可愛すぎました(笑)
そんな所も大好きです。
個人的には、征一郎さんの甘え方がツボ過ぎたので、どっち?と訊かれたら征一郎さんですが、アダマスさんにはアダマスさんの素敵さがありましたね!
どっちも欲しい(笑)
征一郎さんもアダマスさんも、彼女の名前を変えているのに、デフォルトの名前で呼ばれてしまう箇所が、二人合わせて確実に4箇所は見つけてしまい、そこは大変残念でした。
いい雰囲気で盛り上がって号泣している時に、違う名前で呼ばれるって、隠していた浮気相手の名前で、うっかり彼女を呼んでしまったみたいな感じで切ない(笑)
それ以外はとても良かったです。
KENNさん、素敵なアダマスさんをありがとうございました。
ネタバレ
彼は彼女が現実世界でアルバイトを始めて知り合った、パティシエの皇征一郎の心が創りだした人物。
父に憧れた双子が共に目指した父と同じ職業、パティシエ。
そうして共に夢に向かう中、圧倒的な才能を発揮する征一郎を、いつしか妬むようになってしまった双子の弟。
弟は兄に憧れて兄のようになりたいと願った。
けれど、また兄も、弟に憧れて弟のようになりたいと思っていた。
征一郎は弟の才能に寄り添い、共に歩きたかった。
けれど、それも破綻し、二人は仲違いしてしまった。
そんな悲しみを閉じ込めた征一郎。
その閉じ込められた悲しみが彼となったのだ。
ダイアモンドは地下深くで作られる涙。
流すことの出来なかった征一郎の涙は、ダイヤモンドの彼、アダマスに。
だから彼は、人を拒絶し、誰にも何にも期待しない。
もう傷つきたくなかったから。
裏切られたくなかったから。
そんな彼の元に現れた彼女。
彼女と共に過ごしているうちに、彼は少しずつ変わり始めた。
「どうせいなくなるのなら、来なければいい」と思っていた彼に、「また必ず来ます」と言い続けた彼女。
そうして次第に彼はその言葉を信じ、彼女を待つように。
その後、征一郎ルート同様な事件が起こり、二人は融合する事に。
見た目は征一郎なのに、中身は彼という形で融合された。
それでも征一郎も心の中に彼が居る事を感じていたように、彼もまた征一郎の事を感じていて、彼の記憶や思いを全て受け継いでいたのだった。
そうして彼は、「征一郎にも彼女にも感謝している。弱い自分を受け入れてくれた征一郎のお陰で、こうしてここに居られる」…と。
その後、彼は突然来た見知らぬ世界に戸惑いつつも、征一郎の記憶を頼りに暮すのですが、フェリーチェの厨房に入ろうとすると、身のすくむ思いがしてしまう。
征一郎はいつもこんな思いで毎日厨房に立っていたのか?
ならば辞めてしまえばいいのに…と考えた彼。
なぜなら心も記憶も共有している為、彼は怖かったのだ、厨房に入る事が。
そうして彼は、フェリーチェをやめる事を決意し、店はしばらく休業となった。
その間もデートを重ねている二人だったが、ある日カフェに行った時に、彼から厨房に入る恐怖について聞いたにも関わらず、彼女はスイーツを食べながらつい余計な事を言ってしまう。
そうして、なんとなく気まずい雰囲気になった二人。
その後、彼の事が気になって仕方のない彼女だったが、電話をしても連絡がつかず、メールをしても返事が来ない。
そんな日々が続いた。
今まではカルミナに行かないと会えなかった人。
けれど今は征一郎として同じ世界に居るから、いつでも会える。
そんな風に安易に考えていたものの、実際はお互いの気持が重ならないと、会えないという単純なことに気付いた彼女。
そうして悲しい気持ちで待っていると、ある日深夜に彼から電話が。
呼び出されたフェリーチェに行ってみると、彼は大きなウエディングケーキのようなケーキを作って待っていてくれた。
それは弟と考案したレシピを書いてあるノートの、最後のページに書かれていたもの。
そこにあるケーキの絵を高校1年生の征一郎が何気なく描いた事で、弟の心をへし折ってしまったものだった。
自分の方が圧倒的に才能があったが、弟と同じ目線で同じものを見て進みたかった彼は、その才能に気づかない振りをしていたかった。
だって、天才は孤独だから。
才能があると周りからもてはやされても、いつもひとりぼっちで、天才を理解してくれる人など居ないから。
そうして弟の目線に合わせるようにして来た二人の関係が、彼のその絵で破綻。
以来、そのノートを使う事は無かったのだが、彼女とカフェに行ったあの日、感じていた。
俺だたらもっとこうして作るのに、もっと上手に作るのに…と。
そう、彼は本当はケーキを作る事が好きだった。
だから再び本気で自分の才能と向き合ってみる決意をした。
そのケーキはそんな彼の決意の証だったのだ。
そうしてケーキ入刀のように、二人で大きなケーキに包丁を入れて、それを取り分けて食べた時に、「これからはおまえの食べるケーキは、全部俺が作ってやる」と言ってくれた彼。
その後、彼はあのケーキに改良を加える事で、直後に挑んだパティシエのコンクールで優勝を果たし、フランスへの留学が決まった。
その留学は有名店で働きながら、お菓子作りの学校にも通う事が出来るというもの。
彼は俺の腕なら世界に通用する自信がある。
俺に足りないのは経験だけだ。
それをフランスで積んでくるから、最長の5年は向こうに居たい…といい、けれど、彼女と離れている事は一日でも耐える自信がないという事で、彼女の卒業を待ち、2年後に留学することに。
置いて行かれると思っていた彼女に、「まさかおまえ、5年も俺に一人耐え忍べというつもりじゃないだろうな?」と以外にも可愛い事を言う彼。
そうして愛していると気持ちを伝えてくれた彼に、自分も好きだと告げた彼女。
そうして「アダマスさん」と呼ぶ彼女に「征一郎だ」と言った彼は、きっぱりとこう言った。
「俺は生まれてからずっと、皇征一郎で、他のものであった事などない。だからアダマスを見けてくれてありがとう」と。
心の奥に閉じ込めていた、諦めてばかりの弱い自分に打ち勝ったようないい顔を見せてくれた彼は、もう征一郎だった。
きっとこれからは征一郎として、彼女と共に異国の地でパティシエとしてのスキルアップし、また日本で美味しいスイーツを作る日が来るのだろう。
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