キャラクター紹介
CVは鈴木達央さん。
三兄弟の長男。
灯狼隊に所属し、街の安全を守っているものの、「災禍の兄弟」と呼ばれ忌み嫌われている。
男に襲われそうになっている彼女は弟たちと共に助けた事で知り合う。
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感想
短かったからでしょうか?
弟たちの為に頑張る兄というポジションはかなり好きなのですが、特に響かないまま終わってしまった感じ。
好みの話しだと、弟達の方が好みかな?と思いました。
私の好みはさておき、とてもまっすぐで強い人でした。
責任感も強く、いつも自分の気持ちを内に閉じ込め、必死に誰かを守ろうとする優しい人。
嘘月は「うそつき」と読むのですが、「嘘つき」が多い街なのかな?
そうでないと生き残れないというような事を言っているキャラが居た通り、彼の素直で真っ直ぐな性格は、この街では生きづらかったんじゃないかと思います。
それでも強くあろうと頑張り続けた彼は素敵でした。
裏切りに傷つきながらも、また前を向く姿、彼が前を向く為に力になる彼女の姿が素敵でした。
優しい人なので、彼女と幸せになって欲しいですね。
鈴木さん、素敵なフェンリルをありがとうございました。
ネタバレ
改めて誓うよ。
これからもずっと、俺の傍にいてくれ。
お前が好きだ。
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「災禍の兄弟」と呼ばれ忌み嫌われて来た彼ら。
だからトラブルを避け、街のハズレでひっそりと暮らしていた。
そうして現在は、兄弟三人揃って灯狼隊のいち員として活躍していた。
そう、彼は街の人々を守りたいと思っていた。
彼らを忌み嫌っていた街の人々を、それでも守りたいと思う優しい人だった。
まだ彼が幼かった頃、厄災が起きると、彼ら兄弟のせいにされ、辛い思いをして過ごしてた。
それでも彼は長男だから、いつも泣いている弟を守らなければならなかった。
彼だってまだ子供。
辛く当たられて悲しくない訳などないのに。
それでも俺はアニキだから。
だから彼は涙を飲み込み、いつも笑顔をみせていた。
弟達を安心させる為に。
そんな幼い日の彼は、一人の少女と出会った。
そうしてなぜだったのだろう?
彼はその少女の前では、思い切り泣くことが出来たのだ。
ずっと我慢し続けてきたのに。
私のまえでは泣いていいよ。
そう言ってくれた彼女とは、すぐに親しくなり、また会おうと約束して別れた。
そうして約束の日、約束の場所である教会に訪れてみると、そこは火の海だった。
あいつがいるかも知れない。
慌てて彼女を探そうとするが、火の手に阻まれ、探す事が叶わない。
だって彼はまだ子供だったから。
そうして教会は鎮火したものの、彼女を見つけられないまま、彼は思ってしまったのだ。
俺が死なせてしまった。
また会おうなんて約束したから。
災禍の兄弟と呼ばれる俺は、あの子を災いに巻き込んだんだ…と。
元々弟たちを守りたいと頑張ってきた彼は、とても責任感も庇護欲も強いのだろう。
あの日守れなかったあの女の子への償いの意味も込め、灯狼隊を目指すようになったのだ。
灯狼隊のいち員となり、街の人々を守りたいと。
そうして念願叶い灯狼隊のいち員となったものの、街の嫌われ者の彼は、街の人に受け入れられないまま。
それでも彼は挫けず、他の隊員が決して見回りをしない、最下層の人たちの住む五番街への見回りも欠かさなかった。
そんな彼を最初に受け入れてくれたのが五番街の人々だった。
「災禍の兄弟」だなんて思っていないよ。
私達は知ってるよ。
あんたがいい人だって。
だって今まで誰一人、ここを見回ってくれる者なんていなかったからね。
そう言って彼を歓迎し、彼を頼るようになった五番街の人々。
以来、彼にとってここは居心地のいい大事な場所となっていた。
そんな彼は、ある日「嘘月」と出会った。
夜の明けない都シャングリラを救うとされる「嘘月」の護衛をする事になった彼は、彼女が貴族達の保護の中での生活に、窮屈さを感じている事に気づき、自分の家で生活させるように。
当然彼女は、彼の申し出をありがたく感じ、三兄弟との暮らしにも楽しさを感じていたのだが、「嘘月」を人柱とし、街を救おうと考えている貴族にとって、それは好ましい状況ではなかった。
だから彼女を取り返すべく、貴族たちは彼を嵌めた。
彼と親しい友人でもあり、灯狼隊の隊長でもあるティールは、「いつか貴族を見返そう」と語り合う仲。
けれど、ティールのそれは、ただ自分の地位や名誉を手に入れたいというもので、彼のように誰かの為や正義感によるものではなかった。
嘘つきでないと生きづらいシャングリラの中で、ティールは彼のような純粋な気持ちを失っていたから。
そんなティールを貴族のロキは利用した。
そうしてティールにより仕組まれて起こった五番街の爆発事件。
更には五番街に噂を流したのだ。
「災禍の兄弟がもたらした災いだ」と。
大切な人たちを失い、傷つけてしまった事を悔やむ彼。
もっと早く駆けつけたら、沢山助けてやれたんじゃないか?と。
そんな彼に追い打ちをかけるように、噂が元になり、五番街の人からも拒絶されるようになってしまった彼。
絶望した彼は思ってしまった。
俺は誰も守れない。
何も守れない。
あいつだって、守ってやると傍においたものの、俺の災いに巻き込んでしまうかも知れない。
だから彼女を再び保護したいという貴族の申し出に、折れてしまった。
彼女の事は守ってやりたい、傍において置きたい。
でもその事で彼女を災いに巻き込むのなら、俺の傍を離れた方がいい…と思ったから。
その後、ティールの雇ったゴロツキに襲われた彼は、そのままティールに捕らえられ、地下牢に閉じ込められてしまった。
兄も彼女も戻らない。
そんな状況に弟二人が彼女の様子を見に現れ、保護という名の元軟禁状態の彼女を助けてくれた。
そのまま三人で彼を助けようと、地下牢に向かう途中、満月に当てられてしまったのか?いつもとは顔つきの違うティールが立ちはだかった。
フェンリルを頼んだよ!
弟たちに彼を託された彼女は、二人がティールを足止めしてくれているスキに、彼のいる地下牢へ。
すると彼も弱気になっていた所に満月だったからか、狂ったようになってしまって居たものの、彼女が語りかける事で我を取り戻した。
そうして弟達の足止めを抜けて彼の元に現れたティールを倒し、ティールは乱心し嘘月を利用しようとした…と証言してくれた事から、彼女も無事に開放された。
ティールが捕まった事で、嘘月奪還のためにしてきた事が明るみに出ると困る貴族達は、その後嘘月を人柱にする話をしなくなり、彼女は自由の身に。
灯狼隊は隊長の捕縛により解散。
けれど彼を慕う部下や街の若者が集い、新たに自警団が作られ、街の治安を守っている。
彼らは今までの灯狼隊とは違い、全てのメンバーが街の誰もを平等に助けてくれる田頼れる存在となっていた。
彼女はといえば、どうやって来てしまったのかも分からない為、未だ元の世界に戻る方法は見つからない。
けれど、居場所がないと感じていた彼女が、彼らを手伝い、街の人々の助っ人として活躍している今、ここが自分の居場所だと感じるように。
そうして惹かれ合っていた二人は、互いに想いを確認し、いずれ結婚しようと約束を交わしたのだ。
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いつの間にかお前は、俺の人生に欠かせない存在になっていたんだ。
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