キャラクター紹介
CVは福山潤さん。
カイリは主人公と同じ冥府の住人で、
同じ学校で死神を目指している男の子。
主人公と同じ特別補習クラス。
明るく元気で、
最初から新人の彼女にも
優しく接してくれた彼。
特別補習クラス内で
彼とパートナーに選ばれた事から
絆を深める事に。
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感想
カイリ凄く良かったです。
明るくて元気なだけじゃなく、
結構重いもの背負っているので、
どこか影があって儚げな雰囲気も、
ただ元気だけの男の子よりも
ずっと好みなので凄く良かったです。
そしてリーダーとして
色々と気遣ってくれるので、
面倒見がいい感じも堪らなかったです。
福山さんのお声って、
コルダの響也くんの時も思いましたが、
なんか面倒見のいい感じの
役を演じられると、
ついつい甘えてしまいたくなる響が
あるように思うのですが(笑)
包容力というか、
安心してお任せできる感じ。
凄く素敵でした。
そしてイタズラが大好きで、
暇さえあればイタズラを
仕掛けるような彼ですが、
物凄い勉強が出来る頭のいい人って所も
とても好みでした!
途中まで凄く良かったんですよ。
物凄い大好きでしたし、
後半のお父さんとの話しとか、
本当に泣けたんです。
主人公との関係とかも良かったし。
で、私の見た「転生END」なのですが、
これ多分ベストなんですよね?
でもね、なんて言うんだろう?
今までのあれはなんだったの?
…なんて気分もあったりも(笑)
転生だからね…と言われたら
それまでですが、
名前もせっかく名前変換してたのに、
ENDで強制的に名前を押し付けられるのも
なんか勿体無いなって思いました。
だから転生してるからさ
…と言うかもですが、
でも、私は自己投影してプレイしたんだ!!
と声を大にして言いたい(笑)
でもちゃんと理解してますよ?
世間的には自己投影でプレイする人の方が
少数派だって事も。
ただ私は最初にハマったのが
GSだったので、
キャラの皆さんが自分の名前を
声優さんの素敵ボイスで呼んでくれるという
神システムだったから。
未だにそれがベースになっていて。
名前変換して、名前を呼んで貰いたい願望が
結構強いんですよね。
そういう少数派の人のためにも、
せっかくのENDで
名前変えられちゃうの悲しいので、
今後はそこも気にして作って頂けると、
尚いいのではないかと。
後はもうすべて良かったです。
選択肢の数の割に、
結構しっかりした文章なのは、
Honey Beeさんらしくて良かったですし、
内容も凄く凝ってたと思います。
スチルも美麗でした!
さといさんの絵が好きなので、
本当に眼福でした!
そして福山さん、話し方が優しくて、
一緒にいると温かい気持ちにさせてくれる、
カイリをそんな素敵な男の子に
演じてくださり、本当に有難うございます。
最高でした!大好きです!
ネタバレ
好きだ。
だからさ、俺の事は綺麗に忘れて、
おまえはおまえで幸せになれよ。
-----
それはまだ彼が幼かった頃。
彼の両親は不仲で喧嘩が絶えなかった。
両親の喧嘩なんて見たくないだろうに、
彼はそんな両親の傍で、
それでもニコニコと笑顔を絶やさなかった。
だってさ、そんな家庭だって、
誰かが笑ってた方がマシに思えたんだ。
けれど、そんな彼を
両親は気味悪がり、
次第に彼を放っておくように。
そうして「あなたがいるから、
母さんはここにいるのよ」と
そう言っていた優しい母も、
彼の元を去っていった。
新しい恋人を作って。
それで良かったって思ってるんだ。
母さんが幸せになれるのなら。
彼の父はとても不器用な人で、
息子も妻も愛していた。
ただ、上手に愛する事が出来なくて、
気持ちを伝える事も不得手だった。
元々いつもどこか達観したような、
子供らしくない、
いつもニコニコしている彼を
彼の父は怖いと思っていた。
そうして彼に辛く当たっていたのに。
彼の母が家を出た事で、
その当たり方は更にひどいものになった。
乱暴な言葉をぶつけ、
手を挙げて。
それでも傍に居てくれる息子に、
父は安堵していたのだ。
あぁ、こんな私でも、
息子は傍にいてくれるのだと。
そんなある日、
彼の様子を見かねた祖父が、
彼を父の元から連れ出してくれた。
そうして彼はやっと
穏やかな日々を送れるように。
幸せだった。
素敵な時間だった。
けれど、そんな時間は長くは続かず、
祖父の元に引き取られて2年が過ぎた頃、
祖父はこの世を去ってしまった。
一方父はと言えば、
自分の元を離れて
幸せに暮らしている息子が憎かった。
だって不器用なだけで彼を愛していたから。
だから自分が居ない事が、
息子の幸せとつながっている事が
とても辛かったのだ。
それでも私は最低だった。
息子の事よりも、
まず何より自分の事ばかりを
考えて居たのだから。
そんな父も、祖父の死を知り、
急ぎ息子の元に駆けつけた。
もう居場所もないし、
きっと息子は自分の元に戻ると思ったから。
なのに、葬儀を終えて
「一緒に帰ろう」という父の手を
彼は初めて振り払ったのだ。
どんなに手を挙げても、
罵声を浴びせても受け止めてくれた彼が。
ショックだった。
息子に明確に拒絶され事が。
だから父は言ってしまった。
「お前がいると周りが不幸になる。
おまえは『死神』なんだ」と。
そうして帰りたくないという息子を田舎に残し、
一人仕事の為に帰宅した父。
そうして一人にしてしまえば、
息子は一人では生きられないと悟り、
きっと自分の元に戻ると信じて。
その間彼は、一人で淡々と過ごしていた。
残っていた祖父のお金でやりくりし、
自分でご飯を作り、一人で食事をし、
祖父の遺品の整理をしていた。
何も変わらなかった。
ただそこに祖父がいない。
祖父の温かさがないだけ。
それでも次第に食料もお金も底を尽き、
どうしていいのか分からなくなった。
そんな時に、父に言われた
『死神』という言葉を思い出した。
そうして遺品の中から
祖父が作ったおもちゃの拳銃を見つけた彼。
初めは単なる探究心だった。
その銃を改良して、威力をあげてみようと。
所が、それが完成した頃には、
すべてどうでも良くなった彼は、
威力の上がった拳銃を手に、
祖父の田舎の一番好きな場所、
ひまわり畑へとやって来た。
そうして彼は拳銃を頭に向け、
その引き金を引いた。
ちょうどその頃、
仕事を片付けた父も田舎へと訪れていた。
彼を放置して、既に一週間が過ぎていた。
祖父の家の中を探しても
彼の姿がない事に驚いた頃、
遠くから聞こえた銃声に駆け出した。
聞こえたのは息子が好きだと、
昔手紙に書いてくれたひまわり畑の方だった。
そうして父が駆けつけた時には、
既に彼は倒れていたのだ。
ひまわり畑への真ん中で。
私のせいだ。
祖父を失い、傷を追った息子を
自分の傲慢さが、ワガママが
追い詰めてしまった。
だから息子は死を選んだんだ。
何度も何度も名前を呼んだ。
けれど彼が戻る事はなかった。
その頃彼は、ぼんやりとする意識の中、
死神のゼンとリッカに出会った。
彼の魂を狩りに来た死神。
何でもいいから、
早く俺を連れて行ってくれ。
こんな所、もう懲り懲りなんだ。
死を受け入れた瞳。
怯えも恐れもなく、
ただ冷静に事態を見つめる彼の瞳。
そうして彼は二人の死神により、
この世と別れた。
たどり着いた先は、
天国でも地獄でもない。
未練のあるものがたどり着く場所、冥府。
たどり着いた冥府で、
彼は死神養成学校に入学。
夏に入学した彼だったが、
冥府の人々から色々な事を学び、
元々勉強も得意だった事から、
ヨルと共に優秀な成績を収めていた。
そうして迎えた卒業試験。
彼と彼のパートナーに与えられた任務は、
パートナーの妹の魂を狩る事。
パートナーの未練は妹だったため、
その試験で妹に会えた事で
パートナーは成仏してしまった。
残された彼はと言えば、
無事に任務を完了、死神の資格を得た。
けれど、彼はその資格を辞退したのだ。
自分という存在に嫌気が指したから。
いつも感じていた。
自分の中の冷めた自分。
何があってもいつも頭は冷静で、
だからパートナーの妹の魂を狩る事に
なんの抵抗も感じる事なく、
パートナーが成仏した後も
平気で一人で任務をこなす事が出来た。
そんな彼の性質は
きっと死神という仕事に
適しているに違いない。
彼もそうと知りつつも、
死神になる事を辞退し
補習クラスに残る事を決意した。
人間らしい心を
少しでも残して置きたかったから。
そうして彼は一人の少女と出会った。
彼女は死神養成学校始まって以来の
総合得点2点を獲得した少女。
最初はなかなかみんなに
馴染めない彼女を
心配していただけだったのに。
いつしか彼女に惹かれ始めた。
一生懸命な姿、
感情豊かな様子、
そして心地よいその歌声に。
彼女の歌は特別だった。
そう、それは幼い頃に聞いたあの歌のように。
-----
それはまだ彼が幼かった頃、
父と母はかろうじて夫婦という状態を保ち、
彼は喧嘩の絶えない両親の間で、
子供らしさを失い、
冷静に「自分だけでも笑っていた方がマシ」と
笑顔をたたえていた頃。
夏休みに彼は祖父の家で過ごす事になり、
器用な祖父は、色々なものを作り、
彼に見せてくれていた。
そうして彼もまた、
そんな祖父に憧れて、
祖父に教わりながら
色々なものを作って過ごしていた。
初めて子供らしく過ごした日々かも知れない。
そんな彼は、
祖父のひまわり畑がお気に入りで、
そこで自分の作った
模型の飛行機を飛ばして遊んでいた。
そんな時、たまたま夏休みを利用して
その土地に遊びに来ていた彼女と出会った。
迷子になって泣いている彼女は、
彼の飛行機を見てとても喜んでくれた。
そんな風に出会った二人は、
夏をそこで共に過ごした。
来る日も来る日も、
ひまわり畑で共に過ごし、
彼の作ったものを「凄い、魔法みたい」
と喜ぶ姿に彼は救われた。
あぁ、俺でも誰かを喜ばす事が出来るんだ。
特に模型の飛行機を喜んだ彼女は、
「いつか本物の飛行機もつくれるよ」
そうキラキラした笑顔で言ってくれたのだ。
彼女をを喜ばせたい。
もっと喜ばせたい。
航空技師になって、
彼女をいつか俺の作った飛行機に
乗せてやりたい。
そんな新たな夢を抱いた彼。
そうしてそんな彼に、
彼女は得意な歌を聞かせてくれた。
お昼寝の歌、楽しい時の歌、
様々な歌を聴かせてくれた彼女。
そんな彼女の歌声は心地よく、
彼の心をいつも満たしてくれた。
けれど、そんな時間も永遠ではなく、
二人の夏を終わりを迎えた。
彼女は自分の家に戻り、
彼もまた喧嘩ばかりの両親の元へ。
大切だった女の子。
そう、あれが彼の初恋。
-----
だから彼はすぐに気づいた。
彼女の歌を聴いた時に。
だって、大好きな歌声だったから。
けれど、肝心の彼女は、
生前の記憶が全くない。
だから彼は何も言わず、
ただ彼女の傍に居た。
パートナーとして傍に。
そんな二人も最終試験を迎え、
与えられた課題は、
死期を一ヶ月後に控えたターゲットの元に行き、
ターゲットが悔いのない人生を送れるよう
サポートするというものだった。
ターゲットは彼の父。
彼を死に追いやった人物。
しかも彼は自ら命を断った事を忘れ、
父に殺されたと思い込んでいたのだ。
そうして複雑な想いを抱え向かった現世。
そこで出会った父は、
彼の記憶の中のまま、
とても冷たい人物に思えた。
でも、彼女が教えてくれた。
父と彼はとても似ていて、
お互い愛しているのに、
どうしようもなく不器用なだけなのだと。
そうして彼女という存在のお陰で、
彼と父はやっと分かり合えたのだ。
彼の生前には、全く分かり合えなかったのに、
父の寿命が尽きようとしている今、
彼が既に亡くなっている今、
やっと心を通わせた二人。
そして迎えた父の最期の日、
彼の父が息を引き取ると、
彼の中の未練が消えた。
本当はずっと父さんと分かり合いたかった。
自分すら自覚してなかった想い。
それを彼女が気づかせ叶えてくれたから。
だから彼女は涙をこらえ
彼を笑顔で見送ろうとしたのに。
なぁ、俺に逝ってほしくない?
そんな意地悪な質問を投げかける彼。
だって彼女はとても分かり安い人だから。
今にも泣き出しそうな笑顔で、
一生懸命見送ってくれるから。
だからキスをして彼は願った。
俺の事は綺麗に忘れて、
おまえはおまえで幸せになれ…と。
そうして光の中に消えた最愛の人。
悲しみの中、一人冥府に戻った彼女は、
パートナー不在ながらも、
無事に卒業試験をクリアしたのだ。
迎えた卒業式。
一緒に卒業したかった彼は
そこには居ない。
でも、悲しい事じゃない。
成仏出来る事は素敵な事。
本当は冥府になんて、
たどり着かない方がいいのだから。
でもね、会いたいよ。
カイリ、会いたいよ!
泣きながら彼への想いを歌う彼女。
もうこの歌の届く場所に
彼は居ないと知りながら。
そこに声が聞こえて来た。
カイリに会いたいのかい?と。
会いたい!
カイリに会いたい!
我慢できずにそう叫ぶと、
会いたい想いを込めて歌うんだ。
君の歌には特別な力があるから。
声はそう教えてくれた。
だから彼女は心を込めて
愛する彼へと歌を歌った。
-----
彼は死を選ぶことはなく、
彼女も冥府に行く事もなく、
二人はあのひまわり畑で過ごしていた。
そう、二人は転生したのだ。
元のあの二人として、
再び幸せな人生を歩む為に。
まだ恋は始まったばかり。
今度は共にこの現世で、
愛を育み、
夢を叶える事が出来るのだから。
-----
いつか航空技師になって、
本物の飛行機におまえを乗せてやるよ。
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