キャラクター紹介
CVは広瀬裕也さん。
主人公の幼馴染で玲音の兄。
料理が得意で、優しくほんわかとした人。
いつも弟の玲音を心配している。
レヴァフェではナイトの名でドラムを担当。
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感想
すごく前にTwitterに感想を投稿した記憶はあるものの、肝心の文章が発見できず(笑)
かなり時間がたった現在、ネタバレを読み返して内容を理解した上での感想を!
最初から優しい人が好きなので、最初のとびついたのが亜貴ちゃんでした。
が、なんというか、優しい人は好きですが、優しくあるために色々溜め込んでいて病んでいるような感じの所が(笑)
料理上手の世話焼きな所が素敵だなって思いましたが、料理上手になった理由とか、なんか切なかったですね。
幼少期の彼の事を思うと、切なくなります。
そういう意味でも、彼には幸せになって貰いたいなって思いました。
理由がどうあれ、病んでいる感じはあんまり得意じゃないので、それがなかったらすごく好きになれたのになって思います。
そして広瀬さんはこの作品で初めてお世話になりましたが、優しいお声と話し方がとても素敵でした。
また何かの作品でもお会い出来る事を楽しみにしています。
広瀬さん、素敵な亜貴ちゃんをありがとうございました。
ネタバレ
全部僕が悪いんだ。
僕が居なければ両親は結婚しなかったし、玲音があんなに傷つく事なんてなかったんだ。
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幼い頃からあまり仲の良くない両親の元で育った彼には、ひとつ下の弟が居た。
彼にとっては弟がすべてだった。
幼い彼は、普通の子供と同じように、母が大好きで恋しかった。
なのに母は自分には見向きもしない。
ただ弟の玲音だけを可愛がった。
彼が父親に似ているから。
彼の母は父が好きで結婚したのではなく、お腹に彼という生命が宿ったから、彼の父と結婚したんだとか。
そうして幼い彼は、二人の夫婦喧嘩の中に、聞いてしまったのだ。
亜貴さえ居なかったらあなたとなんて結婚しなかったわ!
そう言った母の言葉を。
それでも母さんに見て欲しかった。
玲音と同じように僕の事も。
だから料理を練習した。
彼に全く興味を示さなかった母が、彼の料理の腕には興味を示したから。
そうして彼は母から料理を教わった。
そうしてもう一つ、母が興味を示してくれたのが彼のピアノだった。
だから母は過剰な期待を掛けた。
彼の発表会の日に。
幼い彼にはそれがとても重くて、その重さに耐えられずに、発表会の途中で頭が真っ白になり、演奏は中断。
期待が大きかった分、母はその様子に嘆いた。
あなたの取り柄はピアノしかないのに!…と。
そうして彼は孤独になってしまった。
興味を示して貰えた料理も、彼が作れると知れば、教えてくれたのは最初だけで、後は家族の食事の支度も彼任せの母が、彼に興味を示す事はなくなったのだ。
それでも嬉しかったから。
亜貴は料理が上手なのね。
そう言ってくれた母の言葉が。
だから幼馴染の彼女の母に、色々な料理を教わった。
そうしていくうちに、彼の喜びは次第に変わっていった。
弟の玲音が喜んで食べてくれたから。
また彼の弟はとても寂しがり屋で泣き虫で、両親の喧嘩にいつも怯えていいた。
僕が守らなきゃ!
兄として彼は弟を守った。
両親の喧嘩が聞こえないようにと、ヘッドフォンで弟に音楽を聞かせたりしながら。
彼にとって弟が一番だった。
けれど、弟にとって彼は一番ではなかった。
弟は隣の家に住む幼馴染の彼女の事ばかりみていたから。
どうして僕は一番になれないんだろう?
そうして二人が中学生になると、彼らの両親は離婚する事になった。
彼は父と香椎の家に残り、弟の玲音は母と出て行く事に。
寂しかった。
大好きな大切な弟と離れる事が。
そうして彼は気づいてしまった。
ずっと守っているつもりだったのに、玲音が居ないとダメなのは、僕の方だったんだ…と。
玲音と離れた彼は、今度は同級生の久遠と親しくなった。
久遠の一番になるために、久遠の好きなものを色々と調べたりした。
そうして周りから親友と呼ばれる関係に。
やっと僕は誰かの一番になれたかも知れない。
そう思ったのもつかの間、久遠の一番は新しく出来た恋人に奪われてしまった。
そうして彼女は久遠を壊してしまった。
どうして僕は誰かの一番になれないんだろう?
彼がどんなに大切に思っても、いつも彼はその人の一番になれなかった。
母に愛して欲しかったのに愛されず、弟を大事にしても、友達を大事にしても、いつも一番を誰かに奪われる。
そうして彼の大切に思うその人達は、みんな傷ついていった。
それは彼のせいではなかったのに。
いつしか彼は思うようになってしまった。
僕が大切に思ったから、彼らは傷ついてしまったのかも知れない…と。
母さんにも愛して貰えなかったんだ。
こんな僕が人を愛したり大切に出来る訳がない。
だからきっとみんな傷つけてしまうんだ。
そうして彼は優しさにすべてを隠した。
悲しみも寂しさも全部。
誰かに愛されたいと願う思いまでも。
そんな彼にいつも彼女は寄り添おうとしてくれた。
何度も何度も、本当の彼を見つけようとしてくれた。
でも怖かったんだ。
どんどん彼女が自分の中で大きくなって、どんどん彼女が大切になるから。
だから怖くて堪らなくなったんだ。
彼女も傷つけてしまうんじゃないかって。
だからどんなにまっすぐに想いを向けられても、彼は応える事が出来なくて。
彼女を突き放した。
それに彼女の事は玲音が好きだったから。
だから想いに蓋をしようと思った。
一度は付き合っていた二人。
何かがあってこじれてしまったけれど、二人が離れる原因になった離婚は、すべて自分のせいだと思っていたから。
玲音に寂しい思いを悲しい思いをさせたのは、全部自分が生まれた事が原因だと思っていたから。
だから例えどんなにかけがえのない存在だと思ったとしても、彼女に気持ちを伝えてはいけないと思った。
僕のせいで玲音が傷ついたのに。
僕が玲音の大切な人を奪うなんて出来ない。
そうして彼は自分の想いを閉じ込めた。
だけど彼女は許さなかった。
そんな事を認めなかった。
亜貴ちゃんが居たから、私たちは幼馴染になれたんだし、玲音が生まれて来る事が出来た。
だからそんな風に思わないで。
そう言って彼の閉ざした心をこじ開ける。
そんな彼女の想いが、彼に届き、二人は幼馴染から恋人へ。
そして幼い頃、母にプレッシャーを掛けられたあのピアノ発表会以来、人前に出る事が苦手になり、レヴァフェの活動でも苦労してきた事も、彼女の支えにより克服する事が出来た。
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誰の一番にもなれない。
僕には居場所がない。
それは僕の勘違いで、僕が思っている以上に、レヴァフェのみんなは僕を大切にしてくれていた。
そして何より、僕が気づけなかっただけで、君にとっては僕が一番になっていたのだから。
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