ニル・アドミラリの天秤 色ドリ撫子【鷺澤累】帝都幻惑奇譚

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Nintendo Switch用ソフト 
ブランド:アイディアファクトリー 
ジャンル:女性向け恋愛アドベンチャーゲーム 
発売日:2018年9月20日

 

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キャラクター紹介

CV櫻井孝宏さん。
帝都大の学生で医者を志している。
主人公とはフクロウの見回り中に出会う。


最初の出会いで彼を助け、以来時々顔を合わせるうちに親しくなる。

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感想

今回も手紙風に。


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初めて出会った時は、本当に被害者だと思っていました。
だからすごく心配していたのに。
あとから事実を知ったときは、騙されたというより、なんとなくやっぱりな…と思ってしまったのです。


それくらいあなたもなんとなく100%安心させてくれる雰囲気ではない人でした。
人当たりが良くて、正義感も強い。
人が怪我をしたら率先して助けようとする。
とても素敵な人なのに。


それは多分あなたが隠していたものが、なんとなく漏れ伝わったのだと思います。


それでもあなたはあなたの信念で行動していたし、方法がフクロウと違っただけで、同じ方向を目指していると思うから。
仕方がないと思えました。
ただやはり学生だけの組織だから、心配ではありました。


フクロウは国を背負っている分、身軽に行動出来ない不自由さはあります。
それでもやはり国を背負っているから、国の後ろ盾があるから、身重な分援助も受けやすい。
あなた達は身軽だけど支援して貰えない危うさを持っていたから。


あなたの素性がわかった時、あなたがあの人をひどく嫌悪していたから、とても心配に成りました。
ただ、お母さんのこともまで受け入れがたく思っていたのは切なかったです。
そんなに彼女を良く知っている訳じゃない。
けど、あなたが誤解しているだけで、子供の事は愛していたと思ったから。


だからあなたが万華鏡を送る話を聞かせてくれた時には、とても嬉しかったです。
いつかお母さんとも、ちゃんとわかり会える日が来ると嬉しいです。
私の好みではなかったものの、大変な生い立ちで、重い過去を背負っているあなただから、幸せになって欲しいなって思いました。

 

ネタバレ

医師の父と助産婦の母。
そんな両親の元で育った彼は、自然と医学の道を澤志すようになった。
優しい両親だった。


両親が二人で出かけたある日、彼らは事故で帰らぬ人に。
両親の死後の手続きの中、彼は自分が養子であることを知った。
けれどそんな事はどうでも良かった。
実の子のように、大事に育てて貰った。


彼が一番気になったのは、事故の方だ。
父は無謀な運転をする人ではなかったから。
ましてや母が同乗していたのなら尚更だ。


そうして彼は両親の死の真相を調べ始めた。
すると父は事故の直前、彼の大学の教授の百舌山と口論していたと言う情報が。


百舌山が何か絡んでいるのではないか?
百舌山によって殺された可能性もあるのではないか?



どうしても事故だとは思えない彼は、そう考えるように。


元から百舌山は怪しい男だったし、人体実験の噂もあった。
何より、百舌山の授業を取っている生徒が、何人も不審な死を遂げているのだ。
表向きは自殺。
けれど彼の親友が亡くなった時、彼は確信した。
百舌山によって殺されたのだと。


怪しい本を読み、自殺をはかり死んで行った学生たち。
だから彼はカグツチというグループを組織した。
本から学生を守るために。
そして百舌山のした事を調べ、白日の元に晒し、無念の死を遂げた仲間を追悼するために。


そんな彼が彼女に近づいたのは、彼女がフクロウのメンバーだったから。
出会った時、カグツチの被害者として現れた彼を彼女はとても案じてくれた。
だからわざと近づいたハズが、惹かれてしまったのだろう。


けれど気づかない。
そんな気持ちは初めてだから。
彼女が気になるのも、話したいのも本当の理由がすぐには分からなかった。


元々彼女にアウラを視る能力があると知り、カグツチに引き込みたいと思っていた。
だから彼女とはお近づきになる必要もあった。
そのせいもあり、余計にわからなくなったのだ。
自分が彼女に近づくのは、カグツチの目的の為なのか、彼女に惹かれているからなのか。


そうして彼が彼女に告白をし、彼女にじっくり自分を知って欲しいと持ちかけた事から、二人は急接近。
そして彼女は次第に彼に心を惹かれるように。
それでも不器用な彼女は、彼との時間を楽しむ自分に、「これでいいのだろうか?」と思ってしまった。
カラスの事も、カグツチの事も、フクロウが対応すべき案件が沢山あったから。


その後、彼は彼女をカグツチへとスカウトしたものの、フクロウとして本と向き合いたいと断られてしまう。
だから彼女との関係は終わりにするハズだったのに。
彼女にもそう告げたのに。
二人は百舌山たちにより、ナハティガルへと攫われた。


そこで彼は自分が百舌山の息子で、四木沼喬の妻薔子との間に生まれた息子だと知らされた。
彼女の方は、杙梛を通じて彼より少し早くその事実を知っていた。
けれど彼にその事を告げる機会がないまま、彼は大嫌いな男から、自分の息子だと知らされたのだ。
更には自分と共にカラスの一員として、四木沼と手を組まないか?とまで持ちかけられた。


そうして四木沼にも、彼の活動が目障りだからと脅された。
そして彼女も。
自分に体を許せば、彼の命を助けてやるから…と。


なんでも薔子は子供が出来にくい体だとかで、アウラが視え、子爵家の娘である彼女は、彼の子を産む条件を満たしているのだと言われたのだ。
幸い彼と共に大事に至る事なく、逃げる事は出来たが、カラスがそう簡単に諦めるハズはない。
カグツチの行動を邪魔とみなした四木沼が、今後も彼を狙う事は明らかだった。


無事に彼のアパートに着いた二人。
百舌山の衝撃の告白に、傷ついた彼は、その夜彼女と結ばれた。
放っておく事など出来なかったのだ。
ひどく傷ついた彼を。


彼は母である薔子を誤解していた。
父である百舌山だけでなく、母である薔子も百舌山のような男を愛し子を授かり、四木沼との結婚が決まり、子供が邪魔になった女だと。


けれど事実は違っていた。
百舌山は薔子の兄の友人で、百舌山が勝手に友人の妹に恋い焦がれた。
そうして無理矢理自分のものにしてしまったのだ。
その乱暴がキッカケで、薔子は子供が出来にくい体になり、表向きは静養と言う事にし、外に漏れぬように出産。
その時の助産婦が、彼を育ててくれた鷺澤の母だった。
そうして薔子は息子を助産婦夫妻に託し、婚約者である四木沼の元へと嫁いだのだった。
それは、百舌山から息子を守るためだったのかも知れない。


薔子は側に居られない息子へと、お気に入りの万華鏡を託した。
その万華鏡は彼が母から譲り受け、幼い頃は女みたいだと思っていたものの、いつしかそれが好きになった。
そうして帝都大の学生となった現在、彼は万華鏡作りでアルバイトをし、収入を得ていた。


一方彼を育てた鷺澤夫妻だが、夫は百舌山と昔からの知り合いで、子供を作れない体質である事を百舌山は知っていた。
そんな鷺澤に息子がいると知り、百舌山は密かに真相を調べ、彼が自分の息子である事をしる事となったのだ。


そうして百舌山の研究に口を出した鷺澤を邪魔に思った百舌山は、薬を用いて事故に見せかけ、彼の育ての両親の命を奪った。


そうして大切なものを奪われた彼は、今回の事で、彼女を巻き込みたくない、なんとしても守りたいと言う思いが強くなった。
だから彼女に麻酔を打ち、一人ナハティガルへと向かったのだ。
百舌山の命を奪い、全てを終わらせようと。


所が彼女も負けていなかった。
麻酔を打たれた体を無理に動かし、ベッドから転がり落ちた。
痛みにわずかに覚醒した事から、護身用のナイフで自らを傷つけ、意識を保ちなんとか電話へと向かう。
街中からフクロウへと電話をした彼女は、朱鷺宮に助けを求めたのだ。


そうしてフクロウと警察との連携で助けに入った。
そこでは彼が百舌山を撃とうとしていた。
けれど彼女たちが来た事で、薔子が息子の為に来てくれた事で、彼は人を殺めずに済んだのだ。


その後二人は普通の恋人らしく過ごすように。
そうして薔子への誤解を解く事が出来た彼は、得意の万華鏡を作り、実家の別荘に移り住んだ母へそれを贈ろうと思えるようになっていた。
やっと出会えた本当の母親。
まだ少しぎこちないけれど、これからきっと彼ら親子なりの形を作って行くことだろう。
そうして彼女は、そんな彼ら親子をいつも側で見守っていく事だろう。


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君を愛すことが出来てよかった。
愛してもらえてよかった。
だからこれからも、僕と一緒に居てくれる?

 

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