キャラクター紹介
CVは梶裕貴さん。
崑崙山をまとめる元始天尊の一番弟子。
武力では主人公に敵わないものの、先を見通す力があり、軍師として優れた能力を発揮する優秀な人。
彼女が補佐を務めた封神計画は、その師匠から太公望に依頼されたもの。
感想
太公望ルートでは、封神計画の真実が明らかになり、その為、とても大変な思いをするのですが、そんな中、互いに互いを誰よりも大事に思っていると気づき、結ばれます。
もう、本当に素敵でした。
姫発の時、既に太公望が一時的に封神された時にも、泣けてしまいましたが、感動的なシナリオでした。
そして封神計画について、色々と真相が分かり、それがとても切なくて。
それを実行しなければならなかった太公望の気持ちを思うと本当に辛いです。
でも、その辛さを乗り越えて、自分なりの道を見つけた後は、ただひたすらにカッコ良かったですね、あの人(笑)
ENDで彼女が、太公望に導かれるのが好きなんだ、たとえこんなに厳しくても…みたいな事を実感している所がありましたが、その一言に、なんか凄い頷いてしまいました(笑)
そうか、私は導かれたくて、有能な軍師に惹かれるんだ!…と気づけたから(笑)
太公望は自信家な所も、尊大な態度も、有能な所も、何もかもが理想的な軍師で、理想的な上官で、彼の元で働きたい!と思える素敵な人でした。
そんな彼なのに、二人きりの時のあの甘い感じとか、ギャップが最高すぎました!
こういう役の梶さん、本当にカッコいいです。
梶さん、素敵過ぎる太公望をありがとうございました。
大好きです!
ネタバレ
お前の居ない未来で、俺は生きて行く事など出来ない。
だから命令だ、勝手に死ぬな、俺の元を離れるな。
おまえはずっと俺の傍で、俺の矛となり盾となれ
-----
その昔、神々の住まう天上に、心優しい神が居た。
彼には愛する妻が居て、夫婦共に、人間を愛し、干渉しすぎて罰されない程度に、その大好きな人間たちに力を貸していた。
その神の名は黄帝。
医術を司る神で、人々に医学の知識や薬の知識など、惜しげも無くあたえる優しい人。
そして彼を支える妻もまた、とても優しく常に人々の平和の為に祈っていました。
そんな折、人間界に疫病が萬延。
神は人間界の事に必要以上に関わってはいけない、それは禁忌とされている為、思うように助ける事が出来ない。
それでもなんとか助けたくて、仙人達に依頼して、病に聞く薬を処方した。
所が、疫病の威力は凄まじく、結局二人は祈る事しか出来なくて、助けられた人々はごくごくわずか。
神だから、その力を存分に使う事が出来たなら、もっと助けられたのに…と、そう悔やむ中、人々が黄帝を悪く言い出した。
神だとかいって、あの薬のせいで病が広がったんじゃないか?…と、好意でした事が、人々にそんな疑念を抱かせてしまった。
人間が大好きだから。
そんな彼らの言葉に深く傷ついた黄帝。
そんな彼の様子に、妻もまた傷つき、外界に降りて話をしてくる!と、一人、人間界へ。
そうして彼女は人間の手で殺されてしまったのだ。
妻を誰よりも愛していた黄帝は、その事で再び深く傷ついた。
その後、愛する妻の魂が何千年の時を経て転生し、彼はその女性と再び結ばれ、娘を設けた。
けれど、彼女は人間だったから。
とても弱く、脆かった。
なのに黄帝は知らなかった。
人間がそんなにも弱く脆いいきものだという事を。
そうしてつまらない事で簡単に命を落とした愛する妻。
次の転生が自分の知らない所で起こり、他の男に妻をとられるなんて考えられない。
だって、自分には彼女しか居ないのだから。
そうとしか考えられなくなった黄帝。
だから彼はとある場所に彼女の魂を封印した。
いずれその魂を解放し、再び共に過ごす為に。
それが封神台。
愛する妻の魂を解放する為には、その封神台に沢山の力を溜める必要があった。
それはただの人間や妖怪では足りず、仙人や徳の高い人間の魂でなければ力にならないのだ。
そこで彼は考えた。
いずれ滅びを迎える人間界を救う為に、妖怪仙人や仙人、そして徳の高い人間が、世界をダメにしてしまう存在だから、その魂を封じる事で、世に本当の平和をもたらす計画、封神計画を。
けれど、それは誰かに依頼する為の建前。
大義名分がなければ、むやみに人の命を奪う計画に、手を貸してくれる仙人など居ないのだから。
そんな計画を立てた黄帝は、
その計画を崑崙山の教祖、元始天尊に依頼し、元始天尊は、自分の一番弟子である太公望にその役を命じた。
それを受けた太公望は、その書に自分の名前がある事を知りながら、それでも尚、その命を受けた。
それが世を真に平和にする為ならば、自分の命などくれてやろう…と。
彼は仙人になる為、崑崙山へ来て、元始天尊の弟子となり、40年程たった頃、才能もなく、仙人として芽が出ず、行き詰まっていた。
そんな時、師匠からも、仙人にはなれない、向いていないと言われてしまった。
所がその頃地上で争いが起こり、彼に命が下った。
その争いを鎮圧するように…と。
その時に彼は力を発揮した。
そう、彼の力は人をまとめ導く力。
策を講じて、それを命じる力。
そんな軍師としての才を、その時初めて発揮したのだ。
そうしてやっと一人前の仙人になれたと思っていた頃、地上では蘇妲己が紂王に取り入り、やりたい放題に暴れて居た。
そうして蘇妲己の気まぐれにより、彼の故郷の羌族の村が滅ぼされてしまった。
その報せを受けた彼は、地上に行ったが、見るも無残な状態で、誰一人助けられなかった。
仙人になって、平和な世を作る事を目標に掲げたのに、自分の故郷一つ守れないなんて。
自分の一族の一人も助けられないなんて。
自分の無力さを嘆く彼。
そこに声が響いたのだ。
「汝、力を求めるか?」と。
悔しかった、悲しかった。
ただ無力な自分が許せなかった。
だから彼は応えてしまった。
「なんでもいい、俺に力をよこせ!」と。
そうして彼は手に入れた。
相手が彼女の父、黄帝であるとも知らず、ただ声に応え、【先見の明】という未来を見通せる力を。
その後、彼はその力により、更に軍師としての能力を発揮する事が出来たが、時折、力をもらった代償として、黄帝の命に従わなければならなかった。
それは封神計画を彼女達と共に実行している時も同じで、仲間に危険が及ぶと知りつつも、疫病を広めなければならなかったり…と、辛い役を担っていた。
そしてまた、封神計画は殷の朝歌に降り続く、死の雨を降り止ませる為、人間界で人に害をなす妖怪仙人を封じる正義の物…と思い込んでいる仲間達に、本来の目的や、自分たちもその書に封じられる者として、名が連ねられている事を秘密にしなければならなかった彼。
共に目的の為に戦う仲間をいつか手にかけて封神し、自らも封神されるという辛い未来。
それを誰に話せるというのだろう?
そしてそんな太公望の補佐を務める彼女。
彼女は黄帝の娘で、父により妖怪に変えられ人間界に落とされた。
それは幼い頃、外の世界を知りたいから、いつか外界に行きたい!…と、憧れを口にした事が原因だった。
妻がその言葉を残して外界に行き殺されてしまったから。
だから娘は守りたかった。
そうだ、妖怪にして人間界に落としてやれば、人間にひどい目にあわされて、もう外界に行く事を嫌がるだろう、そうして私の元の戻るだろう…と、そんな歪んだ父の愛情。
けれど彼女は玉鼎真人という仙人に助けられ、崑崙山で優秀な仙人となり、玉鼎真人だけでなく封神計画で共に働いた太公望を初め、様々な仲間と出会い、自分の居場所を作って行った。
だからそれが気に入らなかった。
戻ってくるハズだったのに。
外界に幻滅するどころか、居場所を作ってしまうなんて。
そうして封神台を解放した暁には、どうしても家族三人で幸せに暮らしたい…という、単なるワガママの為に、彼女を取り戻そうとする黄帝。
所が、その頃、太公望と彼女は、とても強い絆で結ばれていた。
黄帝に、封神計画の真実を知らされて、それを太公望が隠れて実行していた事を知らされても、それでも尚、彼女は彼を信じ続けた。
共に戦った仲間までをも封神して、最後に自分もこの世界の為の犠牲になろうとしている彼を、どうしても守りたくて。
どうしても助けたくて。
そうして想いをぶつけあい、共に別な解決方法を探す事に。
けれどそこにも黄帝は立ちはだかった。
妻の魂を解放する事をやめようとしない黄帝。
その為に、無差別に封神しようと地上に降りて来た黄帝に対し、人間と仙人が力を合わせて戦うのだが、相手は神、全く歯が立たなかった。
だから自分が犠牲になろうと思う彼女だが、そんな思いを彼の言葉がつなぎ留めた。
「お前の居ない未来で、俺は生きて行く事など出来ない。だから命令だ、勝手に死ぬな、俺の元を離れるな。おまえはずっと俺の傍で、俺の矛となり盾となれ」という彼の言葉が。
そんな彼女が心の中にあった思いを黄帝にぶつけた事で、黄帝は集めた力を自らの口の中に放ち、そのまま自らが封神された。
そうして強すぎる彼の力を封神した事より、封神台は解放され、きっとどこかに新しい別世界が出来たのだろう。
見る事が叶わないから、予想する事しか出来ない。
けれど、きっと新しく生まれた別の世界で、黄帝もまた愛する人と再会する事が出来たのかも知れない。
そう信じよう…と決めた彼女。
そうして訪れた平和の中、太公望と共に、西岐の城に残った彼女。
二人は、そこで姫発から政務の仕事を貰い、それを手伝っていた。
武術専門の彼女に、政務はサッパリ分からなくて、最初は全く彼の仕事を手伝う事が出来なかった。
けれど、口は悪いが面倒見のいい彼は、根気強く彼女に政務を教えてくれた。
あぁ、私はこうして師叔に導かれる事が好きなんだ…と実感した彼女は、それを彼に伝えると、彼もまた、おまえが俺の後を必死についてくる姿を見る事が好きだ…と言ってくれた。
これからも、太公望という素晴らしい上司に導かれ、共に前に進んで行く事だろう。
いつかきっと、彼の指導により、彼の右腕となる日も近いかも知れない。
スポンサーリンク