RejetさんのNintendo Switch用ソフト「剣が君 for S」で逢坂良太さん演じるキャラクター、鈴懸の君ルートのネタバレ(あらすじ)をまとめました。
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キャラクター紹介
※「剣が君 for S」は乙女ゲーム制作ブランド『Rejet』の作品です。
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CVは逢坂良太さん。
高尾山出身のお医者様。
花嫁行列では馬の世話と、皆の健康管理を任されていた。
花嫁行列後に住む場所を探していた時彼女と再会し、絆を深める。
ハチモク、マダラと言う妖怪の友人がおり、木霊が見えて会話できる。
実彰のハバキ憑きの事も、花嫁行列の時から見えていた。
感想
別記事にまとめました。
幸魂ネタバレ(あらすじ)
君ルートにある二つのエンドのうちの一つ幸魂エンド「祝福の風」のネタバレ(あらすじ)をまとめました。
高尾の山で
幼い頃、僕は親に捨てられた。
いわゆる口減らしと言うやつだ。
両親も兄弟も皆生きていかなくちゃいけない。
だから新たに生まれた僕を捨てるしか、皆んなが生き残る道がなかったんだろう。
そうして高尾山に捨てられた僕は天狗のカルラに拾われた。
けれどカルラも親切で拾ってくれた訳じゃなかったんだ。
人間の肝は薬になるから…と、僕を薬に使いたくて拾っただけだった。
けれどある晩のこと、そんなカルラの夢に神様が現れた。
そうして神様はこの子供は将来数珠丸を手にし、妖怪を救う…と。
だから殺さずに育てるように…とお告げをしたんだ。
そのお告げのお陰で、口減らしで命を落とすはずだった僕は、命拾いをした。
カルラがこっそり洞窟で僕を育ててくれたから。
けれどずっと僕を隠し通すことは出来なくて。
結局妖怪たちに知られてしまった。
カルラが僕を育てていると。
妖怪は人間を快く思わない。
だからぼくを育てることにも、反対した者が多かったんだ。
それでもカルラは予言の話を伝え、育てると宣言してくれた。
最初こそ妖怪たちに意地悪もされたけど、いつしかみんなも僕を受け入れてくれるようになったんだ。
そのキッカケとなったのが山火事だった。
火事で皆が逃げ惑う中、僕は覚醒し、その日初めて木霊の声を聴いた。
「鈴懸、逃げなきゃダメ!早く逃げて」と僕を案じてくれる声を。
その後すぐに僕の居場所に気づいたカルラに助けられ、ことなきを得た僕は、以来妖怪たちに仲間として受け入れられるように。
そうして医学と剣術をカルラに、薬学をぬらりひょんから学んだ僕は、医者としての知識を身につけたんだ。
やりたい事を見つけなさい。
僕を一人前に育ててくれたカルラが、そう言って僕を江戸へと送り出してくれた。
人間の世界を見て、夢を見つけるようにと。
江戸での新生活
カルラの提案で江戸に出た僕は、江戸の暮らしに備えお金を貯めることにした。
そうして花嫁行列の用心棒として参加することになったんだ。
偽のお姫様はとても優しい女の子で、一緒に用心棒をする仲間たちとも仲良くやれそうだった。
最初は相手の事もよく分からないから、多少の揉め事はあったけれど、旅の途中で十分分かり合えたと思う。
途中山賊に襲われ、花嫁行列が分断されたりもしたけれど、僕らは力を合わせて無事に期日までに駿府へとたどり着いた。
その後江戸に戻った僕は、妖怪で友達のマダラとハチモクと共に、花嫁行列の報酬を元手に家を借りようとした。
住む場所さえ見つかれば、あとは医者をしながら夢を見つければいいと思ったんだ。
所が家を借りられる所を聞きたいのに、誰に尋ねても教えてもらえない。
マダラとハチモクと手分けしても、結局家を借りることは出来なかった。
お金はちゃんとあるのに、家を借りることがこんなに大変だなんて。
けれどハチモクが偶然彼女に話しかけた事をキッカケに、流れはいい方向に変わったんだ。
彼女に話しかけたハチモクは、変化に失敗していて耳も尻尾も隠せてなくて。
でも彼女はそんなハチモクを見ても怖がらずに、ハチモクの落とした財布を届けてくれたんだ。
そうしてハチモクが何かを尋ねようとしていた事が気になった彼女は、ハチモクにその事を尋ね、おかげで一緒に家を探して貰えることになったんだ。
最初ハチモクから話を聞いた時には、まさか彼女だとは思わなくて。
だから約束の日に待ち合わせの場所の君が現れた時には、なんて素敵な巡り合わせなんだろうって思ったんだ。
そうして彼女に案内されてたどり着いた長屋には、病気の人がたくさんいる事が気になり、僕はすぐにそこに住むことに決めた。
だって医者をやりたかったから、そこで医者をすればみんなを診てあげられるって思ったから。
仲良くなれなくて
あまりに長屋に具合の悪い人が多い事が気になり、僕は彼女に尋ねてみた。
すると医者はいるけれど、お金のない長屋の人たちは医者に診て貰えないのだと教えてくれた。
でも不思議だったんだ。
医者は病気の人を助ける事が仕事なのに、お金のあるなしで患者を選ぶ医者がいるなんて、考えてもみなかったから。
けれど江戸にはそんな医者ばかりだと知って、僕は将軍に会いたいって思ったんだ。
僕が診てあげることは簡単だ。
でもそれじゃ根本的な解決にならないと思ったから。
僕一人で診られる人数には限りがある。
他の医者もお金に関係なく患者を診てくれるようにならなければ、きっと何も解決しないから。
そしてそんな事ができるのは、偉い人しかいないはずだから。
そうして僕は彼女に案内してもらって江戸城にたどり着いた時、迷わずその中へと入ったんだ。
どうしても将軍に会いたいって思ったから。
けれど将軍に話しかけた時に、僕らが城中にいる事で咎められてしまって。
最初は肝心のお願いをする事が出来ないかと思った。
でも家光様は僕の行動を面白がり、話を聞いてくれたんだ。
そうして剣取り御前試合でそなたが優勝したなら、なんでも望みを叶えてやろうと約束してくれた。
そこから僕の江戸での暮らしは本格的に始まった。
長屋では医者として近所のみんなの病気を診て、御前試合にも参加する。
時折手伝ってくれる彼女とは、薬草を取りに行ったり、色々な話をしたんだ。
そんな頃、僕は神威と出会った。
同じく医者だと言う神威は、なんと僕同様に木霊の声を聴くことができるんだ。
妖怪以外で木霊と話せる人を初めて見た僕は嬉しくて、神威と友達になりたいと思ったのに。
けれど神威はそうは思ってくれなかった。
なんとなく僕によそよそしいんだ。
最初はそんな感じだったのに、神威の態度はどんどん変わってしまい、ついに僕に辛く当たるようになってしまった。
僕はは特に神威の気に障る事はしていないつもりだった。
でもずっと森で妖怪に囲まれて暮らしてきたから。
もしかしたら、僕は皆んなとは違う所があって、それが原因で神威と仲良く出来ないのかも?と不安になってしまったんだ。
君への想い
神威との事で落ち込んでいた僕を救ってくれたのが君だった。
どこかおかしいのかな?と悩む僕に、そんな事はないと言ってくれた君は、僕と友達になりたいと申し出てくれた。
それが本当に嬉しくて。
もちろん妖怪の友達も大事だけれど、初めて出来た人間の友達が君だから。
それが本当に嬉しくて堪らなかったんだ。
それからと言うもの、マダラやハチモクとの時間に負けないくらい、君と過ごす時間は楽しくて大切なものになったんだ。
だからいつも待ち遠しかった。
君に会える事が。
でも君の家は料理茶屋で、ちょうど江戸は御前試合で賑わっていたから。
君は忙しくなってしまったんだ。
そうしてあまり会えなくなってしまったのに、君のお父さんが過労で倒れてしまったことで、また僕たちの関係は微妙に歪み初めてしまった。
君のお父さんを診たのは僕だから、君が一人で大変な事も知っていた。
でも君を手伝いたいのに、僕には御前試合と診療所があるからと、手伝いを断られてしまって。
それでも往診で会えればいいと楽しみにしていたのに。
往診に君の家を訪ねると、そこには何故か九十九丸が居て、君と楽しげに話しをしていたんだ。
その様子を見た時から、僕はおかしくなってしまった。
心がザワザワしちゃったんだ。
だって僕には見せてくれた事がないような、楽しげな笑顔を、君は九十九丸に見せていたから。
一体この感情はなんなんだろう?
自分でも気持ちを持て余して、僕は彼女のお父さんの往診をすっぽかして、一人森へとやって来た。
自分で自分が分からなくて。
だから木霊に尋ねてみたけれど、木霊は答えてくれなかった。
やけに静かに感じる森の様子に、僕は木霊がいなくなったのかも知れないと案じて、マダラにそれとなく訪ねてみたんだ。
でも余程の事がない限り、木霊が森を去る事はないって言われてしまった。
だから嫌な予感がした。
木霊が居なくなってないとしたら、考えられるのは一つだけだから。
僕が木霊の声を聞くことが出来なくなったと言う可能性だけだったから。
でもそんな僕の異変にマダラは気づいていて。
木霊の声が聞こえなくなったんだろう?
だったらグダグダ言ってないで、彼女の店を手伝っておいで!と背中を押してくれた。
彼女の店では九十九丸とのやりとりにモヤモヤして逃げ出してしまったけれど、追いかけて来てくれた君に「君が好きだから」と伝えると、君も僕が好きだと教えてくれた。
そうして君の本当の想いが見えた時、自分の気持ちをちゃんと理解した時、僕はまた木霊の姿が見えるようになり、声を聞けるようになったんだ。
謎の儀式
彼女と想いを交わした僕は、以来今まで以上に二人で過ごすようになった。
君のお父さんにも気持ちを知られて話をして、そのお陰か君は前よりもっと診療所を手伝ってくれるようになったんだ。
なんでもお父さんが行って来ていいと言ってくれるようになったらしい。
そんなある日、一緒に森で薬草を摘んでいると、とても嫌な気配を感じた。
するとそれに押し出されるかのように、妖怪たちが逃げて来たんだ。
強い瘴気が彼らを怯えさせ、けれど彼らはそれに飲まれ凶暴化してしまった。
僕らを襲って来た妖怪を撃退した僕らは、根本から解決する必要性を感じ、瘴気の元を辿った。
するとそこでは何か禍々しい儀式を行っていた。
なんでもマレビトの力で、前駿府城城主を甦らせると言うんだ。
儀式を行うお婆婆のそばには、駿府で一番刀となり、僕らが運んだ数珠丸を手にした鼓と言う侍も。
鼓は恋人の七重を生贄とし、数珠丸で殺めるよう命じられていた。
流石にそれは出来ないと逆らう鼓は、あろうことかそこにいた前駿府城城主の息子の長七郎を手にかけようとしたんだ。
見かねた僕らは止めに入り、無事儀式を中断させ長七郎も守る事ができた。
これも鼓が落とした数珠丸が、僕らを助けてくれたからだ。
助けた長七郎を連れて帰った僕たちは、これからの長七郎の事を案じていた。
信じていた者から裏切られ、殺されそうになったこの子をどうしてあげたらいいだろう?と。
そんな時、マダラとハチモクが「カルラに預けようだ思うんだ」と提案してくれた。
ただ高尾山は妖怪ばかりだ。
物心つく前からあそこで育った僕は平気だったけれど、長七郎は大丈夫なのかな?
でもそんな心配は杞憂だった。
長七郎はカルラの話を聞いて、僕がそこで育てられたと知ると「では余もそこで暮らしてカルラとやらの世話になれば、鈴懸のように強くなれるのだな?」と目を輝かせてくれたんだ。
幼くて力がないから、人に利用され裏切られてしまった。
まだ幼いながらも、長七郎はその事をちゃんと理解していたんだ。
そうして強くなって自分で自分を守れるようになりたいのだと言うんだ。
そんな心根の強さがあれば、きっとカルラの所でもうまくやれる筈だ。
人として江戸で
そうして僕とマダラとハチモクは、彼女に留守番を頼み、長七郎を術で高尾山へと連れて行った。
カルラに事情を話して長七郎を預けた僕は、もう一つカルラに託すものを手渡した。
それがあの日手にした数珠丸だった。
あの時儀式を行っていたお婆婆は、数珠丸が持ち主を選んだって言っていたから、多分今は僕がこの数珠丸に選ばれた持ち主なんだと思う。
それでも妖怪を封じる力のある剣なんて、僕は持っていたくないって思ったんだ。
だからカルラに預ける事にした。
するとカルラは、お前が必要になったら、いつでも取りに来なさい…と、数珠丸を預かってくれたんだ。
妖怪を封じる必要なんて、あるとは思えなかったけれど、今の僕には何に替えても守りたい彼女と言う存在があるから。
もしも彼女を守るのに、それが必要な日が来たら、その時は取りに来よう。
その後江戸に戻った僕は、御前試合に参加する日に長屋の患者の一人が熱を出してしまったからと、彼女に看病を頼んだ。
そうして御前試合へと向かった僕だったけれど、試合を前に突然僕の元へと現れたハチモクに、彼女が大怪我をした事を知らされた。
何よりも彼女が大事な僕は、試合を放り出し、彼女の元へと駆けつけた。
幸い命に別状はないものの、随分と酷い怪我をした彼女はなかなか目を覚ましてくれなかった。
でもそんな彼女が目を覚まして、僕の作った薬膳粥を食べてくれた事に安堵した僕は、彼女を残して江戸城へと向かった。
何も告げずに試合を放棄してしまったから。
せめてお詫びをしなければと思ったんだ。
けれど謝りに行った事が仇となり、難癖をつけられてお侍たちに袋叩きにされてしまった。
幸い神威と神威の師匠が通りかかり止めてくれたお陰で、大事に至る事はなかったけれど、それなりの大怪我を負って神威に連れられて帰宅した僕に、君はとて驚いていたね。
こんな風に僕は人間として、君と共に生きる道を選んだ。
マダラやハチモクは、長七郎が心配だと高尾山で暮らす事に。
ずっと一緒だった二人と離れるのは、本当は寂しかった。
それでも僕は、江戸の長屋の皆を選んだ。
何より君を。
夢を見て見つけるために江戸へやって来た僕は、こうして君と言う夢を捕まえたんだ。
そうして僕の傍で薬草を採る君の耳に、今では木霊の声が聞こえるように。
もう姿も見る事が出来るんだ。
これからは彼女と共に江戸のみんなのために、そして妖怪たちのために、出来る事を精一杯やって行こうと心に決めた。
君が居てくれれば、僕はきっとなんだって出来るから。
和魂ネタバレ(あらすじ)
君ルートにある二つのエンドのうちの一つ幸魂エンド「伝えそびれたこと」のネタバレ(あらすじ)をまとめました。
分岐はマレビトを呼び出す儀式の後、長七郎を保護した辺り。
幸魂ではカルラに預けましたが、こちらでは…。
捕縛された二人
長屋に戻った僕は、長七郎に提案した。
「ここで一緒に暮らすのはどうかな?」と。
もちろん長七郎は驚いていたけど、行くところもない事は本人が一番理解しているから、とても喜んでくれたんだ。
幕府が長七郎を探しているはず。
だからこれからの事は色々考えないといけないけれど、それでも力になりたかったんだ。
あの時僕を助けてくれたカルラみたいに。
そうして長七郎との暮らしが始まったけれど、すぐに御前試合の決勝戦が待っていた。
彼女にも応援に来て欲しかったし、長七郎も見たがったから連れて行きたかった。
でも行き先は江戸城だから。
彼女に長七郎を任せて、マダラとハチモクとで行く事になったんだ。
僕の剣術を見たいと、最後まで納得出来ずにいる様子だった長七郎には、後で鍛錬を見せると約束して御前試合へと向かった。
僕が江戸城へと向かった後に、長七郎は彼女に辛い胸のうちを打ち明けていた。
まだあんなに小さいんだ。
父親を亡くしたばかりなんだ。
本当はもっと悲しんだり、わがままを言ってもいいはずなのに。
あの子はその立場もあるのかも知れないけれど、きっと沢山のものを我慢して飲み込んでいたんだろう。
一頻り泣いて、彼女に話を聞いてもらった長七郎が落ち着いた頃、僕の家に幕府の侍が現れた。
そうして長七郎と彼女を捕らえたんだ。
その頃江戸城の御前試合に参加していた僕はと言えば、控室に居て、そこで彼女と長七郎が捕らえられたことを耳にしたんだ。
そのことを聞いたら考えるより先に体が動いて、彼女の居場所を聞き出し、すぐに駆けつけた。
そこでは彼女が今回の件で尋問されている所だった。
だから僕はせめて彼女を巻き込むまいと、彼女は何も知らないと尋問の侍に話をした。
僕が勝手に長七郎を匿っていて、今日は御前試合があるから、彼女に長七郎を頼んだのだと。
幸い僕には数珠丸がある。
だから僕があの儀式の最中に乱入した事は、証明しやすかった。
そうして自分もその場に居た…と今にも言ってしまいそうな彼女を目で制して、彼女だけは無事に家に帰れる事になったんだ。
彼女には彼女を愛する父親がいる。
彼女が戻れなくなれば、きっと心配するだろうから。
もう一緒に居られない
あの日の出来事を話した僕は、そこで聞いてしまったんだ。
長七郎を殺す…と幕府のお侍が話しているのを。
長七郎が何かしたから咎められるわけじゃない。
ただ長七郎がいる事で、彼を担ぎ上げようとするものが現れるかも知れないから…という理由で。
まだあんな幼いんだ。
そんな理不尽な理由で何も悪くないのに殺されていいわけがない。
流石に僕もその理由に頭に来てしまって、すぐに長七郎を探し出し、城を抜け出した。
長七郎を連れ出した僕はすぐに手配されてしまい、江戸にはもう僕らの居場所はない。
「大丈夫だよ」と彼女に言って別れたけれど、全然大丈夫じゃない状況になってしまった。
それでも行く当てはある。
高尾山に、カルラの元に、長七郎を連れて戻ればいいだけ。
元々僕には向こうの生活の方があっているんだ。
ただ元に戻るだけ。
ううん、今度は長七郎も一緒だから。
きっと楽しいに違いないのに。
君といる幸せ、君といる安らぎ、君といる温もりを覚えてしまった僕には、それは寂しいことのように思えてしまった。
それでももう君に会うことも難しいだろう。
だから森の奥に隠れて、黙っていこうと思ったのに。
君は木霊に案内されて、僕らの元へと来てしまったんだ。
ちょうど江戸には居たくないという妖怪たちもいて、一緒に高尾山へ行こうと集まっていた所だったから。
彼女の登場に、妖怪たちはざわめいた。
けれど僕が宥め、マダラたちと会話する彼女に、妖怪たちも安堵してくれた様子。
そうして僕は彼女と二人話をした。
高尾山へ戻ろうと思うと。
長七郎も僕ももう江戸に居場所がないから…と。
僕の言葉に泣き出した彼女を抱き寄せ、僕はその唇を口付けで塞いだ。
一度口付けてしまうと、君への愛おしさが溢れて、離れがたい気持ちになるけど。
僕はそんな気持ちを振り払うように、君の唇を解放した。
そうして僕らは彼女を置いて、高尾山さんへと向かった。
もう一緒にはいられないけれど、ずっと君が大好きだよ。
そんな想いを抱きながら。
ずっと一緒に
それからの君は僕に出会う前の日常に戻った。
きっとそれが君の幸せだと思ったのだけれど。
そうではなかったみたいで、君はずっと僕を想い、ぼんやりと過ごしていたね。
友達に話しかけられても上の空。
ご飯もあまり食べられず、お父さんも心配していただろうね。
もちろん僕だって、故郷に帰ったからと言って幸せと言うわけには行かなかった。
確かにここなら追手はこない。
前の暮らしに戻っただけ。
それでも君と出会ってしまったから。
君に恋してしまったから。
あの頃と同じようには過ごせない自分がいた。
あぁ、僕はこんなにも君が好きなんだ。
君なしじゃ、生きられないほどに。
その事に気づいた僕は、高尾山から君の家へ。
伝えそびれたことを伝えたくて。
ちょうど庭に降りていた君の元へ、空から飛び降りた僕に一瞬驚いた君だったけど、すぐさま駆け寄り抱きしめてくれたよね。
その温もりに、たまらなく愛おしい気持ちが溢れたんだ。
「どうして?」
驚く君に僕は告げた。
「伝えそびれたことがあるんだ。僕と一緒に高尾山で暮らそう。もう君なしじゃ生きられないから」と。
お父さんと二人きりの家族。
君には無茶な提案だと頭では理解していた。
それでも心がどうしようもなく君を求めるから。
だから心のままに告げた僕の言葉に「私も鈴懸が居ないと生きていけない」と、二つ返事で了承してくれたんだ。
お父さんや友達には、定期的に鳩に手紙を届けてもらい、近況を報告している君。
今では長七郎と三人で、森を駆け回る日々。
君がいる事が嬉し過ぎて、少し振り回しちゃってる気はするけど、これからもこんな僕をよろしくね。
ずっと大好きだから、どうかずっと一緒に居てね。
剣ルートネタバレ(あらすじ)
別記事にまとめました。
その他のキャラのネタバレ(あらすじ)
複数のネタバレがございますが、代表して君ルートの記事をご紹介しております。
下記の記事より、その他のネタバレへもリンクから飛んで頂けますので、併せてご覧頂けましたら幸いです。
縁
黒羽実彰
鷺原左京
九十九丸
螢
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